連日の猛暑日、30度後半は当たり前、40度超えて日本で一番暑い日もあった2013年、山梨の夏!
色々と難しく、そして厳しい状況に直面しながら迎えた酷暑の8月でした。
そんな夏場、8月の6試合を3勝1敗2分という戦績で「勝ち点11」を獲得したヴァンフォーレ甲府。
勝ち点を取るためには、様々な要素が絡み合います。
チームは、その要素ひとつひとつの足し算・掛け算で、勝ち点獲得に近付けていきます。
その要素のひとつであるコンディショニング。
そして、要素の一部でありパフォーマンスを左右する筋肉量の変化。
夏場のトレーニングは足りなくても、やり過ぎて(体重を減らしてしまって)も、パフォーマンスは低下してしまいます。
以前、Jリーグのあるチームに所属するコーチから相談を受けました。
そのチームは開幕から好調を続けていましたが、夏場に大減速。
その後もリカバーに苦しみ、再浮上することなくシーズンを終えてしまいました。
「夏場に一番気を遣うことは何ですか?」とそのコーチ。
『LBMの変化』と私は答えました。
LBMとは除脂肪体重のことで、つまりは筋肉の量を差します。
筋肉の量とパフォーマンスには密接な関係があります。
特に夏場は「暑さによる消耗」や「減退する食欲」と向き合わなければなりません。
いかに必要なトレーニングに取り組み、いかに食べて・休んで・回復させて「ベスト体重を保てる」か。
このバランスがグループとして取り組む課題となります。
そのコーチは「夏場の強化期としてトレーニングをやり過ぎたようです。夏場の筋肉量を確認すると大幅に減少してしまっていました。」と夏場を振り返って話していました。
ヴァンフォーレ甲府がグループで取り組んでき
たコンディショニングの結果を示すデータが手
元にありますので紹介します。
このグラフはチームに所属する選手のLBMを月
別に算出した平均値です。
夏場に筋肉量を減らさないように「しっかりと
食事を摂り」「上手く休み」「日々の体重と向
き合いながら」選手たちは調整を繰り返します。
テクニカル・スタッフはチーム全体や選手個人に対するトレーニングの量と質を判断し、メディカル・スタッフ、マネージャーも夏場に身体を酷使する選手たちのサポートに全力を尽くします。
その成果がこのグラフに現れています。
良いシーズンを送る為には、オフ明けからシーズン終盤に向けて、LBMの曲線が横ばい、あるいは少しでも上向きになることが望まれます。
残りのシーズンも後8試合。
チームとしてクラブが掲げている目標を達成する為に、夏を過ぎた後もLBMとは向き合い続けなければなりません。