来年チリで行われるU-17ワールドカップ予選を兼ねたAFCU-16選手権(バンコク)は準々決勝で韓国に破れ出場権獲得を逃してしまった。
この結果を受けて、ブラジルワールドカップ後にはなされなかった現状の課題を吉武監督さんが明言してくれた。
http://number.bunshun.jp/articles/-/821671
以下、抜粋。
「パスワーク、フィジカルでも負けていなかったが……。
日本の戦いのベースとなるパスワークにはかなりの進歩が見えた。
日本の弱点としてよく指摘されるフィジカル要素においても、体格で韓国に劣っていたのは事実だが、当たり負けはほとんどしておらず、ヘディングの競り合いにしても互角以上にやれていた。1対1の局面に目を向けても、攻撃時は十分に勝負ができていたと思う。巧みなターンで相手と入れ替わる場面は何度も見られ、うまく体を入れながらボールをキープすることもできていた。
問題だったのは、守備時の1対1である。主な敗因は、守備における個の能力の低さ。
すぐに味方のサポートを受けられる状態であれば問題はなくとも、オープンスペースで1対1になるとどうしても止め切れず、結果、自陣でのファールを増やしてしまう。
周りの選手もそれが分かっているから、どうしてもカバーの意識が強くなり、自分がマークすべき選手をフリーにしてしまう。韓国戦での1点目は、まさにこうした現象の連続で失ったものだ。
つまり、守備における個の能力こそが第一の課題であり、敗因であった。
ここを何とかしない限り、組織力を高めることで失点を減らすのはどうやっても限界があるだろう。しかも一朝一夕に解消できる課題ではないだけに、育成年代からの地道な取り組みが求められる。」
現状の確信をついた分析だと思う。ただ、現時点では改善策を提示するまでには至っていない。
この現状の改善に至る過程で避けたいのが、闇雲に一対一のトレーニングを増やすこと。本質的な改善のされていないトレーニングは悪い習慣を助長させてしまうからだ。
では、どうすれば良いのか。答えは明白である。
守備時の一対一でどのような現象が起こっていて、それを改善する為にどのようなトレーニングをすれば良いのかを明確にすること。つまり、アジリティの原理原則を紐解き、動きの改善のトレーニングをして、それを1対1の局面に落とし込んでいく。これが最善かつ最短の方法。
この想いを込めて、今後も活動していきます。