第2章では「実際に行うトレーニングの内容を決める」という部分に関して進めていきます。
新年度を迎え、どのカテゴリーでもリーグ戦や大会の予選が始まり、毎週末の試合に向けて日々のトレーニングに励んでいることと思います。
そこで今回は「試合と試合の間の1週間をどのように過ごしていけば良いのか?」について解説していきます。
プレイヤーとして目指すゲーム・パフォーマンスとは、試合で「思い通りのプレーを出来るだけ長く続ける」ということではないでしょうか。
そして、思い通りのプレーをする為には、ゲームに必要な要素を身体に備えていることが必須です。
ゲームに必要な要素としては「技術・戦術・戦略・体力・心理」が挙げられますが、これらに対して「どのようなトレーニングを、どのタイミングで実践していくのか」という考えが必要になります。
基本的な考え方は、サッカーに必要な要素のトレーニングを「過負荷-超回復の原則」の波を描きながら実践していくこと。
つまり、回復に時間を要するトレーニングを週の始めに行い、徐々にトレーニングの量を減らし、試合が近い日は疲労を回復させながら動きのスピードを求めるトレーニングを行うといった取り組み方です。
これによって、コンディション的に「キレのある動きを出来るだけ長く続ける」ことが出来るような状態を作り上げていくことを目指します。
なお、ここでのキレのある動きとは「動作間の切り替えの速度が速い動き」を指しています。
では、身体的な面からみたサッカーに必要な要素について考えてみましょう。
■有酸素能力
SAIDの法則から見た時にキレのある動きとは対極にある要素
■乳酸の産生と耐性、緩衝能力
運動強度、疲労度ともに高い要素
■スピード
運動強度は高いが、疲労度は低い(但し、トレーニング量が過剰な場合を除く)
■筋力的強化
筋力そのものを上げる。
強度が高く、回復に時間を要する
■バランス
全身の筋肉の協調性を高める。
運動強度、疲労度ともに低い。
ただし、タイミングとしては週の始めに全身のバランスを整えて、良い状態でトレーニングをスタートさせたい。
■アジリティ(スピード)
効果的、効率的な動きを習慣化(自動化)させる。
ウォーミング・アップの中に取り入れて日常的に取り組めると効果的である。
実践する日によって、求める動きのスピードを変化させていく。
具体的には週の前半はスピードを求めず、効率の良い動きを丁寧に実践する。
週の後半はその動きのスピードを上げて動かしていく。
スピードを求めると強度は高くなるが、疲労度は低い(但し、これもやり過ぎれば疲労度は高くなる)
前項で述べた要素に、以前のトレーニング論でも述べた回復時間も加味してデザインすると以下のようになります。
次回からは、トレーニング内容をより具体的に示していきたいと思います。
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