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質問
高校生の大学サッカー界への不安
回答

<質問>
大学に行ってもサッカー部に入ろうと思っています。大学サッカーはやはりフィジカルのレベルは全然違うのでしょうか?

<回答>
この質問に対しては、自身のフィジカルのレベルと選んだ大学のレベルの違いによって、幾つかのケースが考えられます。一言で大学サッカーといっても、県リーグレベルから関東・関西1部リーグ等までレベルは様々です。自分の能力よりも高いレベルの大学を選べば、大きな違いを感じるでしょうし、その逆であればレベルの違いを感じることなく、余裕を感じてプレーできるでしょう。

ただ、私がこれまで見てきた選手達から受ける印象としては、高校も大学も、フィジカル的な部分をしっかりと積み上げているチームは少ないのではないかと思います。特に筋力的な部分に関してはその印象は強いです。ということは、例え初めにフィジカル・レベルの差を感じたとしても、地道にトレーニングを積み重ねていくことにより、その差を縮めていくことは十分に可能だということです。また、例えフィジカル・レベルの差があったとしても、それを踏まえた上でプレーしていくのがサッカーです。

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つまり、大学に入ってプレーをした時、自分のパフォーマンス・レベルを上げるために、何に、どのように取り組んでいくのかということが重要なのです。どんなに厳しい状況でも、改善できない状況はありません。現状分析をしっかりと行い、その改善のためのトレーニングを積み上げていく。そういった取り組みにより、有意義な大学サッカー生活が送れることを願っています!

ちなみに、私も無名の高校時代を過ごし、大学サッカーで表舞台に出させてもらった選手の一人です(^^)

質問
なぜ、キックの軸足が滑るのか
回答

<質問>キックの際、踏み込む軸足がよく滑ってしまいます。どのようなトレーニングをすれば良いですか?

<回答>キックの時の軸足が滑って、転んでしまうシーンをよく目にします。この局面の改善はすごくシンプルです。なぜ、滑ってしまうかというと、軸足の接地が重心の真下から遠ざかり、地面を押さえる力が弱く、後傾してバランスが保てなくなるからです。

軸足の接地が、重心の真下の位置より遠ざかるほど、滑りやすくなります。実際に、重心の真下に軸足を接地したら、地面を押さえる力が強いので、ほぼ滑ることはありません。ですので、踏み込んだ軸足にしっかりと重心を乗せるように踏み込めば良いのです。

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後は、滑ってしまう重心から軸足までの距離は、ピッチの状態によって異なるので、その都度確認する必要があります。滑る局面は、キックの時の軸足に限ったことではなく、動きの中でも同じことが言えるので、そちらにも応用を効かせてもらえればと思います。1つのスリップで、チャンスを失い、ピンチを招きたくないですからね!

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質問
4ヶ月間のリハビリ後は
回答

<質問>
今まで怪我で4ヶ月体を動かせていなくて、もうすぐ復帰しようと思っているんですけど、どういうことをしたらいいですか?

<回答>
4ヶ月間身体を動かしてないとなると、完全復帰をして元通りにプレーできるようになるまでには、同じくらいの時間がかかるかもしれません。

なぜなら、リハビリからリコンディション(コンディションを作り直していくこと)、そして可能であれば部分的な合流をして、徐々に本格的な復帰に向けて進めていくという過程を経ていくという時間が必要だからです。

この過程を経ずに、いきなり復帰しようとすると、再発や他の部位の怪我のリスクが高くなります。せっかく痛めた患部が治ったのに、再発や他の部位を痛めてしまっては、更に復帰までに多くの時間を費やしてしまいます。それは避けなければなりません。

幸い怪我につながらなかったとしても、思ったように身体が動かず、焦りや力みが生まれてしまう。これでは本来の姿になかなか戻ることはできません。急がば回れで、少しずつ運動レベルや運動強度を上げていき、日々の反応を見ながら、先へ進めていくことが、結局は復帰への近道となります。

復帰への過程はこういうものなんだ、と理解して、丁寧に取り組んでいってください。その中で、怪我の功名となるような発見をしていく選手達もたくさんいます。怪我をする前よりも、良い状態を目指す気持ちで取り組んでいってくださいね!

質問
早熟系選手の悩み
回答

<質問>
クラブチームにスピードとパワーを買われて入団しましたが、最初は高かった身長も徐々に抜かれてきて、元々リフティングが最高40回くらいしかできなかったため技術もありません。親も身長が低いので身長を伸ばす方法を教えてください。

<回答>
入団当初は他の選手に比べて身長が高かったためスピードとパワーで優っていた。しかし、現在は他の選手達の身長が伸びてきて以前のように優位な部分がなくなってきてしまった。この状況は他の人より早い段階で身長が伸びた《早熟系の典型的なケース》かと思われます。
身長を伸ばす為に、トレーニングや食事、効果的な時間帯での睡眠を大切にして過ごすことはトレーニング効果を得るためにも大切な事ですので、しっかりと積み上げていくことが求められます。しかし、身長が伸びたとしても、以前のように優位な状況になることはないかもしれません。他の選手より身長が高くなることを望むエネルギーを、自分のストロング・ポイント(長所)を探り、伸ばす方に向けていくことが必要かと思います。

身長は高くても低くても、それぞれの場合にメリットとデメリットがありますし、例えば、身長が低いから高い選手にヘディングが勝てないということはありません。

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※身長169cmの選手が身長190cmの選手にヘディングで競り勝っている局面の写真です。

リフティングが最高40回程しか出来ない=技術がない、と思っているようですが、試合で必要な技術は、連続して浮き球を蹴り続けることではなく、自分の所に来たボールをどのようにコントロールして、ドリブルやパスで次のプレーに繋げていくのか、ということではないでしょうか?このような試合で活かす為の技術はトレーニングすることにより向上しますし、その追求はサッカー選手である限りずっと続いていきます。当然、プロ選手達も日々技術の維持向上に努めています。リフティングが苦手でもサッカーが上手い選手はたくさんいますよ!
今の考え方のままだと、負のスパイラルに陥ってしまい、サッカーが面白くなくなってしまうかもしれません。そんな悲しいことはありません。多くの選手達がそうであるように、自分自身と向き合い、自分のストロング・ポイントでチームに貢献できるよう、また得意なプレーで楽しくサッカーに取り組めるような状態を作り出していってください。このように考えられるようになってくると他の選手と身長を比較したり、伸びない身長に悩んだりすることはなくなってくると思います。なぜなら、サッカーが色々なタイプの選手を受け入れてくれるスポーツだからです!是非、思考を変えて、一人のサッカー選手として、サッカーを楽しみながら成長していってくださいね!

質問
コンタクトスキルの『差し手争い』とは
回答

<質問>ボールを相手からカットするときやドリブル中に相手のプレッシャーが来たときの腕の使い方を教えて下さい!

<回答>相手からボールを奪う時、ドリブルしている時に相手のプレッシャーからボールを守る時、腕の使い方は生命線になります。『手を使ってはいけない』というルールがありますが、ここで意味する手は指のことであって腕ではありません。

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※指を使ってしまうと、ファールになります。

人は片足で立った時にバランスをとるために、腕を横に広げます。プレーをしている時も常に片足立ちの状態なので、腕を張ることは極自然な動きです。相手とコンタクトする局面で腕を張らなければバランスをとることは難しくなります。また、腕を使わないと、相手のプレーエリアに入り込んだり、自分のプレーエリアを守ることは難しくなります。しかし、腕をうまく使えていないシーンを非常に多く目にしています。では、どのように腕を使えば良いのか。

腕だけにフォーカスすると、腕を45度位にあげて、手のひらを自分の後ろに向けて、相手を抑えます。相手との距離によって、肘の角度を調整して対応します。より大きな力を発揮するためには、腕だけではなく、肩甲骨を寄せて、背中の筋肉も効くようにします。体幹部+腕の筋肉(上腕三頭筋)で相手のボールを奪い、自分のプレーエリアを守るのです。

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このような差し手争いとも言われる腕の使い方ができていない選手が多いのが現状。このスキルを身につけることができたら、1対1の局面でかなり優位になることができますよ!更に言えば、この身体の使い方なくして、上のレベルでは闘えない!とも思っています。

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質問
夏場に気をつけることは
回答

<質問>

夏場に気をつけた方が良いことはありますか?

<回答>
さぁ、暑い夏が始まりました!学校も夏休みに入り、いつもよりトレーニングや練習試合、公式戦の時間も増えてきますね!そんな中でまず始めに気をつけなければならないのが、体重の減少』

それは、体重の減少=筋肉量の減少だからです。これは、夏場に増える運動量に対して、食事での補給が追いついていないことを示しています。筋肉量が減るとパフォーマンスが落ちるだけでなく、怪我のリスクも高まります。充実した夏を過ごすためにも怪我だけには気をつけなければなりません。毎朝起きたら体重計に乗り、昨日の食事量を振り返り、今日の食事量をイメージします。
食欲がなくて…というケースも多いかと思いますが、今回は栄養学の基本からのアプローチではなく、夏に食べやすい料理!という観点で、夏バテ知らずの私の個人的な好みも交えながらいくつか紹介したいと思います。

例えば、食欲がない時に活躍するのが、中華&丼物系。豆腐たっぷりの辛口麻婆豆腐をどんぶりご飯にかけて。チャーハンに納豆を混ぜて納豆チャーハン。それらに半熟目玉焼きを乗せると栄養素アップ。野菜たっぷりの中華丼。野菜たっぷりのタンメン+キムチチャーハン。

熱をもって熱を制す!という発想を持つ韓国系の料理もおすすめ。余分な脂を落として豚肉を食べられるサムギョプサル。サンチュとキムチで更に食欲増進。ご飯も進みます。クッパやビビンバで野菜とご飯を同時摂取。チョレギサラダは、ごま油の香りが食べる葉の量を増やします。

これらは私のおすすめの夏食ですが、個人的な好みがあると思うので、自分好みの味のものを色々アレンジしたりしながら、いかに食べやすく、たくさん食べるられるか、という工夫をしてみてください。意外に美味しい発見も出てきたりして楽しくもありますよ!
そして、起きたら体重計。きっと良い変化が生まれてくることと思います!

質問
「夏場の走り込み」の落とし穴
回答

<質問>夏場の走り込みで、良いメニューがあったら教えてください。

<回答>どのチームも夏休み真っ盛り。この時期は普段に比べて、トレーニングや試合の時間を多く確保できます。ただし、そこには落とし穴があるので、気をつけなければなりません。

たくさんトレーニングして、パフォーマンスを上げたい。しかし、トレーニングの成果を得るためには、身体にかかった負荷と同等のエネルギーを摂取して、回復させることが絶対条件となります。

夏場の食欲減退感とトレーニング量のバランスが重要になるのです。多いトレーニング量→食欲減退→体重減少=筋肉量の低下→パフォーマンスの低下→怪我、という流れにならないように気をつけます。パフォーマンスを上げようとしているのに、怪我をしてしまい、プレーできなくなってしまうことは避けなければなりません。

夏バテ

つまり、この時期に最も重要なことは、『量より質』。暑い中で、いかに集中してサッカー的なトレーニングをして、個人としてもチームとしても、サッカーのパフォーマンスを上げられるかどうかということ。サッカー的なトレーニングの時間を削ってまでも必要な陸上的な素走りのトレーニングであれば良いのですが、そのメニューが思い浮かびません。質を求める時には競技特性からの逆算が必要になります。

写真は、競走馬の走り込みの様子。

走り込み(競馬)

例えば、ピッチのゴールラインからゴールラインまでのダッシュを何本も繰り返すのなら、自陣からのカウンターのトレーニングを様々なパターンで繰り返し、精度を上げていき、それをゲームにつなげていこうと考えます。素走り系は、みんなで頑張った感は得られるかもしれませんが、判断を伴っていないので、ゲームに活かしていくためには、更にサッカー的なトレーニングをプラスしなければなりません。

そうした時に、落とし穴である、過負荷(トレーニング量>食事量)→体重減少→パフォーマンス低下につながらないようにすることが、夏場のコンディショニングの重要なポイントとなります。なにも全てのトレーニングを暑い中で行う必要はありません。太陽の日差しによる消耗を避け、日陰で、筋力系やバランス系、アジリティ系のトレーニングに取り組んだりすることも有効です。多く確保できるトレーニング時間をどのようにデザインしていくのか。この取り組みができるかどうかで、夏場のパフォーマンス・アップに大きな差が生まれてきます。

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我々のチームは夏場に強く、その勢いを秋も継続していくシーズンが多いのですが、そこにはこのような考え方による取り組みがあるからだと確信しています。夏場のトレーニングを工夫して、この時期から年内を良いコンディションでプレーし続けていけることを願っています!

質問
練習量=試合の運動量、とならないのはなぜ?
回答

<質問>
練習でめちゃくちゃ走らされます。でも、試合では全然走れなくて困っています。試合で運動量を増やすにはどうすればいいですか?

<回答>
この状況を変えていくためには、幾つか解決していかなければならないことがあります。
まず第一は質問にある『走らされている』状況です。サッカーは自らアクションを起こしていく主体的なスポーツ。攻守において、常に自分の意思で走ることが求められます。自分の脳からメッセージを出し、その信号を受けて身体が動きます。ですので、やらされたトレーニングには自らの意思がないため、ゲームのパフォーマンス・アップには繋がりません。トレーニングに対して自らの意思を持って取り組んでいけるように改善していく必要があります。そして、ゲームでチームが実践しようとする戦術のもとに、自らの意思を持って動く、走る!ことが大切です。

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※写真は、プレ・シーズンでのVMA(有酸素性最大スピード)計測の模様。現状の能力を選手自身とスタッフが把握する為に意欲的に走ります。

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※トレーニングの意図を理解し、意思を持って走ることが出来ると、こういった充実感のある絵になります。

次に必要となるのは、トレーニングの内容・強度・量を含めた質とそれに対するリカバリー。サッカーは、常に動く方向やスピードが変化する為、いくら直線系の走り込みをしたとしても、サッカーでの筋肉の使い方とは異なるため、ゲームのパフォーマンスの向上には直結しません。ですので、オフ・ザ・ボールのトレーニングの質には特に気を付けなければなりません。

そして、試合当日には疲労を残さず、フレッシュな状態でプレー出来るように、トレーニングの強度と量に対する回復のための食事・休養・トリートメントをしっかりと実施することが必要になります。

まずはこれらのことを改善出来るように取り組んでみてください。ただ、トレーニングの質の部分に関しては、監督・コーチと選手達の共同作業になるので、試合のコンディションがどうしても整わない場合は監督・コーチに相談する勇気も必要です。何故なら、選手達のコンディションに関して、監督・コーチは観察することしか出来ませんが、選手達は自らのコンディションを感じることが出来るからです。それを伝えることも良いコンディションでゲームに臨んでいくために欠かせないグループ・ワークの1つです。コンディションが整っているのにゲームで走れない場合は、戦術的な命令が脳から発せられてないことが考えられますので、より良いサッカー的な判断が出来ていけるようにトレーニングしていくことが必要になります。

幾つかの解決策を挙げましたが、どれも欠かせない要素なので、是非前向きに取り組んでみてください。これらがクリアーできた時、あなた自身もチーム全体も見違えるようなパフォーマンスを発揮できるようになるはずです!

質問
怪我から復帰後の不調に悩む選手に対して
回答

<質問>
1ヶ月肉離れでサッカーしていませんでした。 復帰してからのプレーは体が重く感じ、とても不調です。どう、改善してけばいいですか?

<回答>
一ヶ月サッカーから離れていて、復帰直後に体が重く感じて思うようにプレー出来ない。これはサッカーをしていない状態とサッカーに必要なプレーのスピードとの間にギャップがあり、身体が対応出来ていないからです。調子を上げていくためには、このギャップを埋めていく必要があります。本来であれば、段階を踏んだリコンディションの時期を経て、全体のトレーニングに少しずつ復帰していくことが望まれますが、現状では難しい所もあるかもしれませんね。そのような場合、練習前や練習後の5分程度、自分の時間を確保して、サッカーに必要な様々な方向に対するアジリティのトレーニングに取り組み、徐々に動きのスピードを回復させていきます。更にスピードを上げていくために、短めのラダートレーニングでオーバースピードの刺激を与えていくことも効果的です。復帰後すぐに思い通りのプレーをすることは難しいので、そういう時期だと割り切ってリコンディション的な時間を過ごすことが必要です。この割り切りがないと、無理をして動こうとして怪我が再発してしまったり、変に自信を失ったりしてしまいます。一ヶ月離れていたら、元のプレーが出来るようになるためには一ヶ月程かかってしまうので、この期間は焦らず落ち着いてトレーニングに取り組んでいってください!

質問
バランスがとれる身体の使い方
回答

<質問>
自分の身体の重心やバランスの取り方が正しいかどうか、わかりません。変な癖があると、修正が大変だと思いますので。

<回答>
適切な重心の高さやバランスが取れている時の動きというのは、どこに動くにも非常にスムースで力みがありません。これに対してあなたの動きはどうですか?常に力まず速く動けていますか?本来は実際の動きを見れたらよいのですが、今回は文面だけなので、よく目にする状況をピックアップしてみます。

まずは重心の高さに関して。特にオフ・ザ・ボールの構えの時などは、重心が低過ぎる局面を多く目にします。一番低く構えた状態から少しずつ高さを上げていった時に、どの高さが一番次に動きやすいか試してみてください。もしかしたら普段の重心より高い所にそのポイントがあるかもしれません。また、動きやすい構えは、正面を向いて真っ直ぐに構えた場合、肩と膝と拇指球が地面とほぼ垂直のラインに並びます。膝が拇指球より前に出ていたり、肩が前に傾き過ぎていたり、反り過ぎていたりすると、無駄な力を使ってしまうだけでなく、動きも遅くなってしまいます。つまり、これはバランスの悪い状態だと言えます。更にスタンスに関しては、広くすると安定感は増すかもしれませんが、それはその場のバランスのみで、次への動きを考えると肩幅から靴一足分外側辺りに適切なスタンスがあります。そして、全方向に対して動きやすくバランスを保つために、上半身は正対し、下半身は半身で構えて拇指球で身体を支えます。

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次に腕の使い方に関して。動く時、蹴る時、跳ぶ時、相手と競り合う時など、ほぼ全ての局面でバランスを保つためには腕を上手く使うことが大切ですが、そうでない局面も多く目にします。誰でもその場で片足立ちをするとバランスを保つためにカカシのように腕を張ります。プレー中もほとんどが片足支持の状態なのですが、動き出すと急に腕が上手く使えなくなってしまうのです。動く時に腕を上手く使えなければバランスを保つことは難しくなります。

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蹴る時も、腕から上半身を上手く使えず脚だけで蹴っていると大きな力を発揮できないだけでなく、内転筋や恥骨結合部に過剰なストレスがかかってしまい、それを続けているとグローイン・ペインになる確率も高くなります。跳ぶ時も脚だけで跳ぼうとすると高さが出せないだけでなく、空中のバランスも取れなくなります。空中で相手と競り合う局面ではなおさらです。地上でも相手と競り合う時に腕を上手く使えるかどうかでその局面は全く違う状況になります。

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代表的な局面を挙げてみましたが、もしこれらに該当する動きがあるようでしたら、改善できるように取り組んでみてください。そして、これらの観点を持って、自分の動きを映像で確認してみてください。そうすることにより、今抱えている自分の動きに対する不安は解消されると考えます!

質問
身体的な差を克服する思考
回答

<質問>
今中学一年で2年生の試合に出させてもらってるんですけど相手も2年生なので体負けすることがあります。どうしたら勝てるようになりますか?

<回答>
中1と中2,3年生、高1と高2,3年生が育成年代の中で一番身体的な差を感じる時期かもしれません。ということは、今は身体的な差を感じてプレーする最初の時期ということです。最初というのは誰しもが戸惑うものです。しかし、この『身体的な差』というのは、今後プレーを続けていく上で、向き合っていかなければならないことです。カテゴリーやレベルを上げていくに従って更にその差を感じることがあるかもしれません。例えば、ワールドカップで日本代表が、アフリカ系の大きくて強くて速い選手達と戦わなければならない状況を想定してみてください。そういった状況の中でも自分達のサッカーを表現して勝利を目指す!これがサッカーです。
といったことを前提にして今の時期にやれることに取り組んでいくことが大切になります。
ズバリ2点。一つ目はトレーニング量に対して、身体の成長に必要な食事の摂取と睡眠時間を確保して身体作りを進めていくこと。二つ目は、スキルを探り、磨いていくこと。ボールを持っている状況、持っていない状況に関わらず、様々なスキルを身につけることによって、身体的な差は埋めていけると考えています。例えば、大きくて強くて速い選手との一対一の局面で、どの様にターンして、どのコース取りをしたら抜かれなくなるのか?ルーズボールに対してどの位の重心の高さで、身体のどの部分からコンタクトしたら自分のバランスを崩さずマイボールに出来るのか?探っていってください。そういった探りの取り組みが、今後に活きるスキルを身につけていくための第一歩になるからです。そして、どんな相手にも怯まない勇敢な選手になっていってください!

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質問
ラダートレーニングで足を速くするためには
回答

<質問>足が速くなる、ラダートレーニングを教えて下さい。

<回答>ラダーを使って、足を速くするためには、速く走るために必要なフォームでトレーニングを行うことが重要になります。よく見かけるのが、ラダー上を素早く走り抜けることが目的となってしまい、踏み替えの速度だけを速くしているケースがあります。

その典型は、下を見て背中が丸まり、膝は上がらず、腕も振れていない動きです。この動きは、速く走るための動きとは、かけ離れているため、足が速くなることはありません。それどころか、悪い動きが身についてしまい、走りが遅くなってしまいます。ラダー上を素早く走り抜けることが目的ではなくて、速く走るために必要な動きで素早く体を動かすことによって、トレーニングの成果を得ることができるということを理解することが大切です。

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では、速く走るために必要なフォームとは、どのようなフォームでしょうか。まずは、少し胸を張るようにして、肩甲骨を寄せ、骨盤を前傾させます。そして、足の指が浮くことなく、踵に乗りながらも、小指で地面を感じられるような姿勢を作ります。

その姿勢を基本にして一歩一歩進めていくことによって、前に進むための、より大きなエネルギーを受け取ることができるようになります。

そして、実際の走りでストライド(一歩一歩の足幅)が広がるように膝を上げます。その時、膝を上げすぎて後傾しないように気をつけましょう。

腕は、体幹部がブレないように極力まっすぐに、肘を90度くらいに曲げて、前後に振ります。最も遅くなる腕の振りは、斜めに振り、肘が伸びて、体幹部が左右に回旋してしまう動きです。そして、脚と腕の動きをスムーズに連動させていきます。くれぐれも首を下に向けてラダーを見ないように気をつけてください。首を下げてしまうと、背中が丸まり、良い姿勢が崩れてしまうからです。首を下げないで、視線だけ下げてラダーを見るようにして行います。

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ラダー上で、重心移動の速度を抑えて、ランニング動作を行うことにより、通常の走りよりも速いスピードで、腕を振り、足を動かすことができます。その刺激を身体に与えていくことにより、速く動けるように、身体を適応させていきます。

『良いフォームで速く動かすことによって走りが速くなる』ということを忘れずにトレーニングに取り組んで、走りのスピードを上げていってくださいね!

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質問
自主練の効果的な取り組み方について
回答

<質問>
中学三年生です。 あるJクラブのユースチームでは、週に一回ものすごい距離を走ってからすぐに紅白戦をしているようです。それだけ走ると、走力がついて試合でも走り続けられると思うしメンタル面も鍛えられると思います。でも、長距離を走ってもサッカーでは使えない体力だ、という意見もあります。中学年代の自主練習では、走った方がいいのでしょうか?

<回答>
国が変わればその国独自のトレーニング文化が存在します。それは、その国のそれまでの歴史、慣習、環境、選手達のレベルなどに違いがあるからです。私はこれまでに日本人以外では、南米はブラジル、アルゼンチン、ヨーロッパではイングランド、スロベニアの監督、コーチの方々と仕事をしてきましたが、トレーニングの考え方、組み立て方、負荷のかけ方、指導の仕方等、皆それぞれに違いがあります。日本においても、日本人のトレーニング文化があります。つまり、それぞれのチーム・選手には、それぞれの課題があり、その課題を克服するためには様々なトレーニング方法があるということです。
質問にある、そのJクラブのユースチームにはそれなりの課題があって、それを克服するために、そういったトレーニング方法を選択しているのだと思います。
 中学生の時期は発育発達の面から見ると、持久的な能力が発達する時期ですが、トレーニングのやり過ぎにも特に気を付けなければならない時期です。一方、サッカー的な面から見ると、技術的にも戦術的にもジュニア世代からユース世代につなげていくための継続的に取り組むべき課題があります。
サッカーのゲームはフルコート、11対11であれば70~80%が有酸素運動ですので、ゲームをしていれば持久的なトレーニングもしていることになりますし、技術的、戦術的なトレーニングも同時に行えます。また、オーガナイズの仕方によって、持久力+技術、持久力+戦術というトレーニング方法はたくさんあります。
 週に何回自主練習の時間があるかわかりませんが、今の自分に一番必要なトレーニングは何かということを自ら問い詰めたり、監督・コーチに聞いてみたりして、取り組むべき課題を明確にしてみてください。そしてその課題を克服するための自主練習の時間にしてください。今、何をするのが一番良いのか?という思考回路はサッカーの試合での状況と同じですよね!

質問
コストのかからない効果的な下半身強化法
回答

<質問>
下半身強化のために何をすればいいか教えて欲しい。

<回答>
下半身を強化する方法は幾つかありますが、ピッチレベルで実施出来る効果的な方法をご紹介したいと思います。

まずは、自体重でのスクワットとレッグランジ、そして股関節の外旋。スクワットは、空気椅子に座るように膝を90度に曲げた状態で少しだけ上下動させます。

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ランジは片方の膝を前に出して90度に曲げた状態で同様に動かします。

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股関節の外旋は、足を肩幅より広くし、両つま先を外側に向けて膝が90度になるように腰を降ろしていき、その状態をキープします。

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30秒〜60秒を1〜2セットで始めてみましょう。もっと短い時間で行うと膝・股関節周りを安定させるウォーミングアップとしても活用出来る非常に基本的なトレーニングです。

次は、レジステド・ランと呼ばれる方法で、チューブで走りの動きに抵抗を加えて負荷をかけるトレーニングです。専用のチューブもありますが値段が高いので、自転車のチューブをカットして使っても同様の効果が得られます。100年以上の歴史を持つブラジルでは、「サッカー選手はチューブを枕元に置いて寝る」と言われるくらい代表的なトレーニングとして取り入れられています。2人1組になり、前の選手の骨盤辺りにチューブを当てて、後ろの選手が両手でチューブを引っ張りながら進んで行きます。実施する際には、両選手ともフォームに気をつけなければなりません。前の選手は前傾し過ぎず、実際の走りのフォームで進んで行きます。後ろの選手は、膝とつま先が同じ向きのままチューブを引っ張りながら進んで行きます。これにより、前の選手は下半身の裏側を、後ろの選手は下半身の前側を強化することが出来ます。

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実施する秒数やセット数は選手の筋力レベルによって異なるので、トレーニング翌日の筋肉痛の状態によって増減して調整していきます。まずは4〜7秒を4本位から始めてみると良いかもしれません。前方向だけでなく、横向き、後ろ向きで行うバリエーションもあります。レジステド・ランは実際の動きに直接負荷をかけられるので非常に有効なトレーニングとして私も実施しています。実施のタイミングとしては、ゲームの2日前までには終えて回復期を確保してください。

今回はピッチレベルで実施出来るトレーニングを2つ紹介させて頂きました。ウエイト・トレーニングをする設備がなかったり、筋トレに多くの時間をかけられない環境にある場合には、非常に有効なトレーニングです。是非試しに実施してみてください。初めて行うと、少ししか実施していないのに翌日、翌々日の筋肉痛が凄くて、その効果に驚くかもしれませんよ!

質問
足が速くなるために必要な筋肉を作るために必要な栄養素や、その栄養素が入った料理などを教えてください。
回答

足が速くなるためには速筋繊維を発達させることが必要です。そのためには速筋繊維を発達させる強度のトレーニング、そしてそれに見合う食事と休養が不可欠です。食事の質を上げることによってトレーニングの成果を最大限に得ることが出来ます。その食事の質について管理栄養士の河谷彰子先生のアドバイスを載せておきます。

『残念ながら、足が速くなる食べ物はありません。しかし筋トレ等、筋肉に積極的に刺激を加えるようなトレーニングの後に、筋肉の修復を後押しする栄養素はあります。足が速くなるためには、走るトレーニングや走るために必要な筋肉を鍛えますよね。その後に何を食べるかが大切という事です。筋肉作りには、炭水化物+たんぱく質の両方の栄養素が必要です。
さらに、トレーニングの後になるべく早いタイミングで食べる事も大切です。現在、サッカーの練習の後には何を口にしていますか?練習場所から家が遠い場合は、練習後におにぎりを食べる事から始めてみませんか?ご飯(米)は炭水化物が多い食材ですが、実はたんぱく質も多く含まれています。ご飯250g(コンビニおにぎり2.5個)には卵1個分のたんぱく質が含まれています。おにぎりの具にこだわりたいというのであれば、鮭フレーク入りというのも良いでしょう。練習場所から家が近いのであれば、おにぎりの他に牛乳やヨーグルトを食べると良いでしょう。おやつとしてバナナミルクというのも良いですよ。』 河谷彰子

河谷彰子さんはJリーグのみならず、ラグビーの日本代表のサポートなど多くのアスリートを栄養面からサポートしている実戦的な管理栄養士さんです。このアドバイスを実践して、より大きなトレーニング効果を得て下さいね!

質問
不利な環境を有利に変えるには
回答

<質問>先輩達が引退するまでは、先輩達中心で大会に臨むので、1年生は3年生になるまで試合には出さない、と顧問の先生から言われました。練習もほとんど走り込みで、ボールに触れることもありません。そこで、公園等狭い場所で一人でもできるトレーニングを教えて下さい。

<回答>チームや学校によって状況が違うのはよくあること。それはプロでも同じ。大切なことは、その状況の中でやれること、やるべきことを整理して取り組んでいけるかどうかが、今後の選手としての伸びしろを左右していくと考えています。そういった意味でも、現状を嘆いて終わるのではなく、自主練に対してエネルギーを持っていることが凄く良いと思います。そんな私も部活をしている時は、チームでの練習時間が短かかったので、チーム練習後にみんなで別の場所に移動してゲームをしたり、1人の時は公園に行って自主練をしたりしていました。

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特に1年生の初めの頃はボールに触る時間もほとんどなかったので、公園でたくさんボールを触りました。2、3年生になってもチームでの練習時間は短かったので自主練は続きます。リフティングやドリブル、壁に向かってのキックや跳ね返ってきたボールのコントロールなどなど。不規則にできている水たまりを、スピードに乗ったまま、できるだけ速く交わしていくトレーニングは、その後、『ドリブル突破からシュート』という自分の武器となっていきました。

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また、ボールを使わずに、サッカー的な動きを繰り返したりして、サッカーをしている時と同じような負荷をかけていました。これは想像力も必要なので、サッカーのイメージトレーニングとしては有効だと感じながらやっていました。それプラス、鉄棒で懸垂をしたり、自体重での補強運動をしたりしていました。そういった時間を過ごしながら、試合に出た時のための準備をし続けました。今、振り返ってみると、やらされることなく、自ら工夫して積極的に取り組んできたことが貴重な時間だったと感じています。

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是非、前向きな姿勢で、試合に出た時の準備をコツコツと積み上げていってください。その準備は必ず身となって自分に返ってくるものと信じています!

質問
筋肉の付き方の個人差
回答

<質問>
筋肉がつきにくい!!!

<回答>
強くたくましい身体を手に入れたい!しかしなかなか思うように筋肉がつかない。

この状況に対して、教科書的に言えば、筋肉量を増やすためのトレーニングと、そのトレーニングに見合う栄養摂取、そして効果的な睡眠が必要不可欠です、となります。

しかし、ちょっと違った現場的な視点からみると、筋肉のつき方や量の増え方には個人差があるということです。

成長の時期にズレがあったり、身体的に持久的なタイプである、もともとやせ型、太りにくいなどなど、筋肉がつき辛いタイプの選手もたくさんいます。

でも、筋肉が増えていくスピードは遅いかもしれませんが、コツコツと積み上げていくことにより、身体は変化を起こしていきますし、そういった選手達をたくさん見てきました。自分は筋肉がつきにくいタイプだからといって、諦めることなく、三大要素(トレーニング・栄養・睡眠)を大切にして、積み上げていってください。

緩やかな上昇曲線で筋肉が増えていく選手もいますし、ある時期から急に筋肉が付き始めていく選手もいます。他の選手との比較ではなく、個人差があることを理解して、自分なりの成長曲線で筋肉を身に付けていってくださいね!

質問
毎日の部活でゲームが終わった後、ただ走るだけのトレーニングは意味がありますか?
回答

日々のトレーニング後のランニングは、走るスピードによって目的が変わります。スピードの違いの基準は走っていて足が張るのか張らないのか、つまり乳酸が出る強度なのが出ない強度なのか。足が張らないレベルのランニングは有酸素能力のベースを高める効果がありますし、乳酸が出る強度のランニングは乳酸に対する能力が高まります。つまり、何を目的にして、どのくらいのスピードでトレーニング後のランニングを行うかということです。
足が張らない強度のランニングは、サッカーのゲームの80%近くを占める有酸素レベルのエネルギー効率を上げることができ、節約出来たエネルギーを勝負どころで使えるようになります。乳酸が出る強度のランニングに関しては、可能であればサッカー的な判断を伴ったトレーニングで行っていきたいです。なぜなら判断を伴わない単純なスプリントやランニングは実際のプレーに繋がらないからです。ゲームでの走りとは、「いつ、どこに、どのくらいのスピードで走るのか」ということが重要です。いくら走力を鍛えても、この判断が出来なければゲームで走れるようにはなりません。素走りをする時間があったら、サッカーをして判断力を養って下さい。それがゲームで走れるようになる近道なのです。ただ、与えられた場所や時間、人数の関係でサッカーのトレーニングがやりきれない状況で、コンディションだけは維持、向上させたいという場合には、割り切って素走りで負荷をかけることは、一つの手段としてあると思います。
いずれの場合も、トレーニングの目的をはっきりとさせて行うことが大切です。

質問
僕はいつもお風呂には入らずシャワーだけですが、それでも大丈夫でしょうか?
回答

練習直後はシャワーで良いですが、帰宅して寝る前にはお風呂に入った方が良いですね。
シャワーだけだと、交感神経が働いたままなので、身体は休まりません。少しぬるめのお湯に浸かることによって、リラックスした副交感神経支配に変わります。良い睡眠のためにも就寝前の入浴は是非行いたいところです。また、お湯に浸かるだけでなく、一度湯船を出て、冷たい水のシャワーをかけて、また湯船に浸かるといった「交代浴」は更に血行を促進し、疲労回復に繋がります。お湯に浸かるだけだとお風呂にいる時間も短くなってしまいますが、水のシャワーや水風呂に入る交代浴を繰り返すことにより、トータルでお湯の中にいる無時間も長くなり、より効果的になります。また、非常にリラックスできるので、身体の疲れだけでなく、精神的な疲れにも効きますよ。
多くのプロ選手が毎日のように交代浴を実践しています。そこで、疲れた身体と気持ちを癒し、心身共に良い状態で明日のトレーニングに臨めるように準備しています。実はコーチング・スタッフである私も毎日身体を動かします。そして、交代浴&ストレッチで身体のケアをしています。忙しくて交代浴&ストレッチが出来なかった翌朝と、きちんとケアできた翌朝の身体の状態は大違いですよ!この違いを是非実感して下さい。違いがわかったら、もうシャワーだけではいられなくなりますよ!

質問
僕は足首が緩く、特に右足首の外側をよくねんざしてしまいます。テーピング、バンテージ以外に足首を強くするトレーニングを教えて下さい。
回答

足首の外側を痛める外反捻挫はサッカー選手に多い怪我の一つです。再発を防止するためには以下の二つのことが必要です。
まずは、復帰に向けて外反力を強化すること。
多くの場合、痛めた後ケアをして、腫れが治まり、痛みが和らいだらテープで補強してプレーを再開します。そして、痛みが気にならなくなってきたらテープを外してプレーしてしまいます。テープを巻いてプレーすると筋力が落ちてしまうので、補強と並行した時期を過ごしてからテープを外す過程が必要になります。この補強を怠ると弱った筋力のままプレーをしていることになり、再発の可能性が高まります。補強の方法としてチューブを使ったやり方もありますが、いつでもどこでも出来る方法として、自分の手や足で、足首を背屈(つま先を自分の方に寄せる)、外反(足の小指を弧を描くように外側に開く)する動作に負荷をかけます。この方法は道具を準備しなくてもグランド・レベルでウォーミング・アップ前などに実施できるので継続して行っていくのに有効です。

★前頸骨筋の補強
脚を組み、右手で右膝を押さえ、左手で右足の甲を押さえる。つま先を上げる動きに対して左手で負荷をかける。10~20回を目安にして前脛骨筋を補強する。

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★腓骨筋の補強
脚を組み、右手で右膝を押さえ、左手で右足の甲の外側を引き付ける。小指を外側に広げる動きに対して左手で負荷をかける。10~20回を目安にして前脛骨筋を補強する。

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次に、内反しやすい動きを修正すること。
方向変換をするときの接地の仕方が、スタンスが狭くてしっかりと拇指球に乗れておらず、足裏の外側に加重してしまっていると内反捻挫のリスクは高まります。日頃のステップのトレーニング時に拇指球で地面を押す感覚を身につけていく必要があります。
この二つの課題をクリアーしていけば、再発のリスクは半減しますよ!

質問
1対1でボールを奪う時の身体の入れ方
回答

<質問>
体の入れ方について質問です。 SBやCBやボランチをやっています。1対1のときに体を入れるタイミングと体の入れ方がわからず、マイボールにすることができません。

<回答>
身体を入れるタイミングは、ボールを持っている選手の足元からボールが離れた瞬間です。その瞬間にボールと相手の身体の間に自分の身体を入れます。
最も安定した身体の入れ方は、重心を並行移動すること。重心はおへその下にあるのですが、具体的にはお尻の横の部分である股関節の大転子から入っていくようなイメージで移動できると良いです。
この部分から入って行こうとすると、コンタクトを伴った場合にもバランスを崩さずに身体を入れることが出来るからです。そして、よりバランスを保つ為にも、相手を入り込ませない為にも、腕を張ります。
自分が良い状態であればこの方法が最も優れていますが、相手に交わされかけて少し遅れてしまった時などの不利な状況の時には、相手とボールの間に、腕と肩を先行させて入り込ませ、腕で相手を押さえ込みながら、相手の力を利用して身体全体を移動させて、マイボールにします。この二つの方法をマスター出来れば、マイボールに出来る確率は一気に上がりますよ!
言葉ではわかり辛い場合は、ボールを奪うのが上手な選手のプレーや映像を見てみると、この言葉のイメージが良くわかると思いますので、この観点で見てみてくださいね!

質問
一瞬のスピードの紐解き
回答

<質問>
一瞬のスピードをつける方法は?

<回答>
誰しもが身につけたいと思っている一瞬のスピード。しかし、漠然とした言葉のままだと具体的なトレーニング方法が見えてこないと思うので、『一瞬のスピード』を紐解いていきたいと思います。

『一瞬のスピード』は『一歩めの速さ』と言い換えることができ、『一歩めの速さ』を上げるためには、『一歩めに、より大きな推進力=進むためのエネルギーを得る』ことが必要になります。

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そのためには、『より大きなエネルギーを得られる足の接地』をすることが求められます。同じ身体でも、接地の仕方によって、受け取るエネルギーは変わります。足の幅や爪先と膝の向き、接地した時にクッションが生まれて時間をロスしないための膝と足首の固定。少しの違いで跳ね返ってくる力が変わります。進みたい方向に対して、一番跳ね返りの強い一歩目を踏み出すことができたら、自身の最大スピードで動くことが可能になります。それを可能にする身体の使い方や接地場所を探ってみてください。そして、接地した足を素早く引きつけて、二歩目につなげていくことにより、一瞬のスピードを手に入れることができます。

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一歩目の感覚がつかめたら、どの方向に対しても常に良い接地ができるようにトレーニングしていきます。トレーニングを繰り返すことにより、身体が自然に動いてくるようになってきます(動きが自動化してくる)。ただし、その接地場所はピッチの状態によっても変化するので、プレーするピッチの状態に合わせられる柔軟性も併せて磨いていってください。

一瞬のスピードを上げるために、がむしゃらに頑張っても、速さは手に入れられません。速く動くための原理や原則を理解し、トレーニングしてこそ身につけることができるのです。今回の紐解きを一瞬のスピードアップに活かしていってくださいね!

質問
僕はキーパーをしていますが、他のキーパーと比べると身長が低いです。身長を伸ばしていくためには、どうしたらよいでしょうか?
回答

身長の伸びを左右する最も大きな要因は成長ホルモン。その成長ホルモンを分泌させる睡眠の取り方が大切です。ただ、何時間眠れば良いというわけではなく、どの時間帯に睡眠をとるのかが重要になります。

成長ホルモンは22時から2時までの間、また就寝後約2時間の深い眠りにつく時間帯で多く分泌されます。この身体の仕組みと、中高生のスケジュールを考慮すると、身長を伸ばすために効果的な就寝時間は『23時』を目標とすると良いでしょう。学校が終わってからの部活やクラブでのトレーニング→帰宅→夕食→勉強&娯楽→入浴→睡眠、といった流れを効率よく過ごしていくことによって23時の就寝は難しくないのではないかと思います。通学や活動しているクラブまでの往復の時間が長い選手のみなさんは、その移動時間を有効に使って自分なりのスケジュールをデザインできると良いでしょう。「無理だ」と決めつけず、「どうしたらよいか」という知恵を絞って下さい。

この思考はサッカーのゲームにも繋がる大切な思考回路です。例えば、後半残り数分で勝ち越された時、「あぁ、負けだ」と思ってしまうのか、「残り時間でどうやって逆転するか」と考えるだけでパフォーマンスは変わってくるのです。身長を伸ばすために効果的な時間帯に睡眠をとれるように今の自分のスケジュールと向き合ってみて下さい。困難だと思える課題を克服した時、人は一回りスケールアップできますよ!

質問
走っているのに、体力がつかない
回答

<質問>
体力をつけたいので部活から帰宅後も夜ご飯食べてから、5kmくらい走っていますが、体力がつきません。何か体力を付けるために良い方法はありますか?

<回答>
意欲的な取り組みは素晴らしいですね!

ただ、その成果を体感できていないとのこと。5km程のジョギングをしているとのことですが、このトレーニングは、酸素を運ぶ能力である基本的な有酸素能力の向上をもたらします。

しかし、サッカーは低中高強度のランニングが間欠的に繰り返される競技なので、ジョギングの効果を直で体感しにくいと思います。
もし、今の自主練の時間をパフォーマンスに直結させるなら、ランニング中のスピードを変化させながら行うと良いと思います。

ただ、日頃のトレーニングにプラスαして行うので、疲労が強くなりすぎたり、体重が減っていったりしないように、練習量には気をつけなければなりません。短い時間と少ない量で効果を得るなら、サッカー的な細かいステップの連続と休息を繰り返して行うと、成果を体感しやすくなりますよ!

質問
中学生の頃は足が速かったのに、高校に入ってタイムも落ち持久力も落ちました。どんな改善策がありますか?
回答

どのような変化が起きてパフォーマンスが落ちているのかは、実際に動きを見てみないとわかりませんが、時期的な部分から想定すると、第二次性徴期かもしれません。この時期は、骨格などの急激な成長に運動の感覚が追いつかず、パフォーマンスが低下してしまいます。改善策としては、成長過程にある身体に動きの感覚を合わせて行く作業が必要になるでしょう。例えば、直線的な走りに関しても、以前より遅くなったと考え、無理して速く走ろうとすると力みが生じ更にスピードは落ちてしまいます。まずは60%位のスピードで力まずに今の身体に合ったランニング・フォームの感覚を探って下さい。そして徐々にスピードを上げながらフォームを維持する。そうすることによって、感覚が修正されて、スピードも取り戻すことが出来るでしょう。他の動きに対しても同様の取り組みをしていけば、無駄な力も抜けて持久力も改善してくると想定されます。
もう一つは、中学生の頃と現在のトレーニング内容の変化にも着目しなければなりません。以前に比べてトレーニングの量が減った、若しくは一気に増えたなど。減り過ぎても増えすぎてもパフォーマンスは落ちてしまうので、自分で調整することが必要です。足りないと思ったら自主練で補う必要がありますし、多いなと思ったらその量に合わせた食事をしっかり摂り、ストレッチを多めに行ったり入浴や交代浴をしたりして疲労回復のためのケアのレベルを上げなければなりません。こうした日々の取り組みによりパフォーマンスは向上していきます。
いずれのケースにおいても、現状を受け入れて改善策を施すことによってのみ課題を克服していくことが出来るのです。パフォーマンス低下の原因がどこにあるのかを自分なりに探ることから始めてみましょう。「動きの感覚の修正」、「トレーニング量の増減」という観点で現状を見つめ直してみると改善策の糸口がつかめると思います。是非、トライしてみて下さい。そしてそのトライは今後の様々な局面に活きてきますよ!

質問
中学2年のサッカー部男子です。 中学生がプロテインを飲むのは早いと言われるのですが、本当でしょうか? またもし飲むならどのようなものをどのくらいどのタイミングで飲めばいいでしょうか
回答

プロテインを取り入れようという意識の高さが良いですね!ただ、プロテインはあくまでも補助的なものとして考えて下さい。まずは日常の食生活の中で必要な栄養素を摂取するという「アスリート的食習慣」を身につけられるように取り組んでいくことが重要です。その食習慣を身につけてもまだ足りない部分をプロテインで補っていくのです。プロテインの摂取のタイミングはトレーニング直後ですが、中学生の現在であればおにぎりを一つ二つ食べることによりエネルギーとたんぱく質を補充するレベルで良いです。過剰にたんぱく質を摂取しすぎても体脂肪の増加につながるだけですので気をつけて下さい。今のうちから食習慣のレベルを上げていくことが今後の身体作りに大きく影響してきますよ!

質問
強いボールの処理方法
回答

<質問>
強いボールをトラップする時、ボールの勢いに負けてしまうことがあります。強いボールをダイレクトでやる時も同様です。 軽いボールだと上手くいきます。 これは筋力が影響してますよね? こういう時はどこをどう鍛えたらよいのでしょうか?

<回答>
この状況は私の見解ですと、筋力というより力の入れ方や考え方によって解決していける問題かと思います。

まず、強いボールをトラップする時にボールの勢いに負けてしまう、とありますが、膝下が少しだけボールの勢いに負けるような感じでトラップすることにより、ボールの勢いを吸収することができて、強いボールもスッと足元にコントロールすることができます。これは筋力の問題ではなく、力を抜き過ぎず、入れ過ぎない、という感覚の修正で解決していけるはずです。

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また、強いボールをワンタッチで扱う時も同様です。強いボールにはエネルギーがあるので、一瞬だけ膝と足首を固定し、壁のように面を作ってボールに当てればスムーズなパスにつながります。蹴るのではなく当てる感覚です。言葉でわかりづらいようでしたら、youtubeなどによくあるトップレベルのボール回しを見てみてください。強く速いボールに対して、面でボールにコンタクトして方向を変えているだけです。また、クロスからのボレーシュートなども、いかに面を作ってボールにコンタクトできるのかがポイントになります。これも、蹴る感覚ではなく、合わせる、当てるだけという感覚です。それだけでスピードのあるボールが跳ね返っていきます。

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筋力で解決しようとすると、強いボールのコントロールは乱れ、ボレーシュートでは足首を持っていかれて痛めてしまいます。考え方を変えて、強いボールと向き合ってみてください。感覚がつかめてくると、プレーの精度も上がってきますよ!

質問
GKの反応速度を上げる(神経系+パワー)
回答

<質問>

自分は今高校でキーパーをやっています。 中学3年間はキーパーでしたが、高校2年の3月までDFをやっていました。 けど、4月からキーパーに戻りましたが反応速度などもとても落ちていました。
総体には出たのですがボロ負けしたので、選手権までには反応速度を上げたいです。 多分、足の太さは変わらずに腕だけ太くなった結果、飛ぶときに重くなったのかなと思います。
そこで、質問なんですが、反応速度を上げるために大腿二頭筋と四頭筋を鍛えようかなと思っています。けど、ネットでは逆に重くなって動けなくなるとも聞きました。また他のでは、足の筋トレしたあとにキーパーに必要な反復横飛びやステップをやれば使える筋肉に変わるというのも見ました。
どっちが本当でしょうか?長々とすいません!教えてください!お願いします!

<回答>

キーパーとしては2年間のブランクがあるんですね。中学生と高校生で最も違いが現れる要素が筋力的な部分です。それに伴い、シュートのスピードも速くなります。その変化にうまく対応できていないので反応が遅れてしまうのかもしれません。キーパーとしての感覚を戻しつつ、中学生の時よりも速くなっているシュートに対しても、慣らしていくことが必要なようです。そういったことを念頭に置いて、神経系の反応と筋力的な発揮能力を、併せて上げていくことによって、シュートストップに繋げていきます。

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下半身の筋力強化は、キーパーにとっても重要です。もも前もも裏だけを強化するのではなく、スクワットやレッグランジ(片脚を前に出して戻す)、サイドランジ(片脚を横に出して戻す)を中心に、股関節の動きを伴いながら、臀部~大腿部を強化していくことが効果的です。そして、筋力トレーニングとアジリティやジャンプを含めたゴールキーパーのトレーニングを並行して行っていけば、筋力トレーニングの影響で動きが重くなって動けなくなることはありません。筋力トレーニング後すぐにステップやジャンプを行うことも効果的です。

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高校年代に筋力トレーニングに取り組むことは効果的ですが、選手権も近づき、今後は毎週の予選を戦いながらレベルを上げていくような日々が求められます。週の前半に筋力トレーニングを行い、週の半ばからゲームに向けては動きや反応の速さを追求していってください。この流れは、フィールドプレーヤーも同じことが言えます。何事も『過ぎたるは及ばざるが如し』。筋力トレーニングもやり過ぎると重く遅くなってしまいます。プレーをしている時の身体の感覚を大切にして、筋力トレーニングと動きのトレーニングのボリュームを調整していってください。そして、高校生レベルのシュートに目と身体を慣らしていく。この時期は色々な面で成長が急加速する時。選手権に向けて、また選手権を通して、1つ上のレベルのプレーヤーになっていってください!

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質問
私は、あと3ヶ月ほどで最後の大会なのですが、肺炎になってしまい、現在リハビリ中です。主に走ったりしているのですが、復帰して上手くプレーするために効果的なリハビリのためのメニューなどありましたら教えてください。
回答

肺炎を患ったとのこと。でも現在はリハビリ中。定期的な医師の診察を受けながら、リハビリの強度を少しずつ上げていく状況だと思います。現在は軽いジョギングレベル、心拍数にすると120拍/分程度でしょうか。このレベルであってもスムースな復帰のために出来ることはあります。
コンディションを作り直す際に取り組みたい要素としては、直線的な走り、方向変換を伴った動き(アジリティ)、筋力的補強、バランス、ボールの感覚やキックといった技術的な部分などが挙げられます。ランニングのみで徐々に強度を上げていくのではなく、これらの要素を現在行える強度で実践していくことが効果的です。自体重を使った体幹や補強運動、その場での技術トレーニング、アジリティ・ディスクやバランスボールを使ってのトレーニング、少ないマス目でのラダートレーニングなどは、現在運動可能な心拍数内で実施出来ます。チーム全体でのトレーニングに対しても同様で、強度を照らし合わせて実施出来るものは部分的に合流してプレーしていく。ただ、これには監督やコーチの理解が必要ですが、このやり方は復帰までの期間が早く、サッカー的な感覚も取り戻しやすいので指導者に相談の価値ありです!
まずは、どの要素のトレーニングをどのくらいの強度で取り組めるのかを医師に確認して下さい。そして許された強度の範囲内で実施できることに取り組んで行きます。気をつけなければならないのは、復帰を焦って一気に強度を上げて肺に許容範囲以上の負荷をかけてしまったり、筋肉系の怪我に至ったりしないことです。まだ3ヶ月あります。プロのシーズンオフ明けのコンディションの作り直しに要する期間は4~6週間です。この期間で90分の出場に対するコンディションとゲーム感覚を戻していきます。短い出場時間に対しての準備であれば更に準備期間も短くなります。まだ与えられた時間はあります。ただし、やり方を間違えると怪我で離脱してしまうなどして時間がかかってしまうので気をつけなければなりません。私のホームページである谷塾に『スパイラル・コンディショニング』というコンディションを作り上げる時の考え方を記載してあるので参考にして下さい。
是非、良い状態で最後の大会に臨めることを願っています!

質問
身体を差し込むためには
回答

<質問>
相手と一対一の時、どうしたら相手に上手く身体を入れることができますか?

<回答>

うまく身体を入れることができない選手に多く見られる局面が3つあります。

まず1つ目は、ボールを奪いにボールに向かってしまっているという局面。相手はボールまでのコースが開いているので、DFのわきをすり抜けていくことができます。すり抜けられないようにするために、相手とボールの間のスペースに身体を移動させれば、結果的に相手にうまく身体を入れている状態になります。

2つ目は、ショルダータックルの名の通りに肩からコンタクトしようとして入れ違ったりしてしまう局面。最も安定している重心を平行移動するようにお尻の横の大転子から相手の少し前に入り込むようにコンタクトできれば、うまく身体を入れていくことができます。

3つ目は、腕がうまく使えていない局面。腕を使おうとしていない、もしくは使っても手の甲が相手に向いてしまっている場合は、うまく入り込めません。手のひらを返して相手の前に腕を差し込むことによって大きな力で相手を押さえ込みながら、身体を滑り込ませていくことができます。

これら3つをクリアーできたら、うまく身体を入れられる選手になりますよ!

質問
自分は試合の途中出場が多いのですが、試合に出るとすぐに足がパンパンになってしまいます。どうしたら良いでしょうか?
回答

スタメンで試合に出ている時は大丈夫なのに途中出場だとすぐに足が張ってきてしまう。非常に多くあるケースだと思います。それは戦術的な要素において交代選手に求められることがスタメンの時とは違うからです。例えば、負けている時に攻撃的な役割で投入された場合、一回でも多くのチャンスを作ろうとする。逆に勝っていて守り切りたい時に守備的な役割で投入された場合、一回でも多くのボールを奪い、失点のリスクを減らすために少しでも相手に近付きプレーの自由を与えたくない。どちらの場合も必然的に求められる運動量が多くなるわけです。中期的な対策としては有酸素能力を向上させ、高強度の運動で生じた乳酸を再びエネルギーとして使える身体にしていかなければなりません。

今回は短期的に即効性のある方法を紹介したいと思います。それは、日常のトレーニングにおいてと試合当日の準備の二つがあります。日常のトレーニングにおいては、ゲーム形式のトレーニングで試合の状況をイメージして途中出場の状態に近い強度でプレー出来るかどうか。シャトルランなどで乳酸に対しての準備をする方法もありますが、ゲーム形式のトレーニングの中で判断を伴って負荷をかけていくことがゲームで動けるようになる近道です。

もう一つはゲーム当日の準備。スタメン以外の選手は低強度で準備しているケースをよく見かけますが、これだと途中出場した時の強度とのギャップが大きくなり、いきなりの高強度の運動に対応出来なくなります。試合前のアップの最後やハーフタイム、後半の始め頃のタイミングで一度「キツイ」と感じる強度の運動を入れて高心拍と乳酸に慣らしておきます。そうすることによってゲームの入りがスムーズになります。

私自身も選手時代に体感していますし、コーチとして選手を途中出場で送り出している経験からもこの方法は効果があると言えます。是非実践して違いを感じてもらいたいです。

質問
サッカー的な判断力を養えるランニングやダッシュのメニューがあったら教えてほしいです。 毎日の部活後、100%で走るメニューがありそのせいでサッカーへのモチベーションがあがりません。
回答

まず「100%の走り」という言葉には二つの考え方があります。一つ目は、「全身の力を振り絞って全力で走る」、もう一つは「自分が出せる最高のスピードで走る」。どっちの考えで取り組んでいますか?もし、全力での走りをしていたとしたら、それは苦痛でしょう。全力で走ると力みが生じてスピードが落ちてしまいます。一生懸命走っていても無駄な力を使って遅くなってしまうのは苦痛です。更に全力での走りは視野も奪われてしまうので、サッカー的な判断力をも狭めてしまいます。良いことなしです。
後者の「自分が出せる最高のスピード」は、感覚的には70~90%の間にあります。この感覚は個人差があるので、自分で見つけなければなりません。練習最後のメニューを、この感覚を探り、身体に染み込ませていくトレーニングの時間と捉えてみてはどうでしょう。また、この感覚で走れるようになってくると視野も広がってきます。まさに、サッカー的な基本的な走りの部分を養える要素のトレーニングとも言えます。私もタイミングを見計らって基本的な効率の良い走りを求めたトレーニングは行っています。大切なことは、何を目的としてトレーニングに取り組むかということ。それぞれのトレーニングに対してポジティブに取り組んでいくことが今後の伸び代を左右します。
効果的な走りをベースにした、サッカー的な判断力を養えるランニングやダッシュの具体的なメニューとして、短い距離のスプリント能力を上げたい場合は、クロスからのシュートのトレーニングでタイミング良く一瞬で相手を振り切ってゴールに向かう。守備の局面でボールの移動中にできるだけ速く相手に近づき相手の自由を奪う。少し長めの距離の能力を上げたい場合は、自陣からのカウンターのトレーニングで、どこのスペースに走り込んで行くのかを判断した上でスプリントしていく。中盤でボールを保持した状態から縦パスを合図に一気に攻撃のスピードを上げる。コンビネーションからDFラインの裏に一気に抜け出して行く等々。
いずれの場合も、どの局面でスプリントを活かしていくのかという逆算的な思考のもとにメニューに取り組んでいくことが実戦で効果的にスプリントできるようになる近道です。力みをなくした視野の広い効果的なスプリントを身につけて、局面を有利に展開できた時にはサッカー的な充実感を味わえますよ!どんなトレーニングにも良い面と悪い面があります。今、モチベーションを下げているトレーニングも、考え方の違いで有効な時間に変わります!

質問
小さな巨人になるためには
回答

<質問>
僕は身長が小さいのですが、それを言い訳にして空中戦に勝てないと言いたくないです。なので今は、ジャンプ力を鍛えているので良いトレーニング方法を教えてください。

<回答>
身長の低さを言い訳にしたくない!凄く大事な心の持ちようだと思います。なぜなら身長が低くてもヘディングに強い選手はたくさんいるからです。ではどのようにしたら良いのか。筋力とスキルを改善することにより、空中戦で勝つ確率は高くなってきます。

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筋力とは、スクワットなどで脚伸展力を高めること。
スキルとは、身体の使い方、落下地点の予測、ジャンプのタイミングのこと。

身体の使い方は、身体を引き上げるようなダイナミックな腕の振りと膝を伸展させるタイミングを合わせ、ジャンプの瞬間におヘソを前に出すように一気に骨盤を前傾させる。これで高さと安定性を高めていくことができます。そして、素早く落下地点を予測してポジションを取り、相手より早くジャンプしてボールにコンタクトする。

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これらのスキルは、地道な取り組みによってのみ身体に染み込ませていくことができます。ボールなしでジャンプのフォームを固めていく→ロングボールを跳ね返す→競り合いの局面でのポジション取りからボールを頭に当てる。状況を段々とゲームに近づけていくようにトレーニングしていくことで身につけやすくなります。是非、必要な筋力とスキルを身につけて、身長は高くないけど、ヘディングは強い選手になってくださいね!

質問
体幹についてですが、僕は、一つの体幹の種類に2分間ずつでやっていますが、体幹って長い時間やればやるほど良いのでしょうか?
回答

体幹トレーニングには幾つかの種類があります。その種類により実施する時間は異なってきます。動きがあるもの、ないもの、うつ伏せや仰向けで行うもの、手と膝で支えるもの、肘と足で支えるもの等々。今回の質問には、2分間ずつ行っているということなので、動きのないスタビライゼーション・トレーニングを実施していると想定します。そして、それをどのくらいの時間実施すれば良いかと。
体幹トレーニングについては色々な考え方があると思いますが、私は「自分の身体を良い姿勢に保つために必要最低限の筋力を養い、効率的な動きを身につけるための基礎的なトレーニング」と位置づけています。ですので、長く実施すれば良いとは考えておらず、動きのないスタビライゼーションでしたら30秒~1分間程で良い姿勢を保つための筋肉群に刺激を与えます。筋肉に良い動きの基本となるメッセージを送って、それをプレーの動きに繋げていきます。
動きのないスタビライゼーション以外の体幹トレーニングに関しても同様ですが、例えば単純な腹筋運動も、ゆっくりと行えば腹筋のみに効き、テンポを上げて行えば、他の筋肉と連動した刺激が入ります。その時々の状況に応じてメニューを選択して実施すると良いと思います。例えば、数日の休み明けには、より基本的な取り組みとして、ゆっくりとした動きで実施する。トレーニングの合間などに取り組む場合は、動きのないスタビライゼーションを短い時間で行ったり、動きのあるメニューを、テンポを上げた中で行ったりする。バリエーションを持って状況によって使い分けて実施出来ると効果的です。
長い時間実施すると筋力が付きそうですが、筋力を強化しようとしたら最大筋力の60%以上の負荷が必要になってきます。目的に応じた手段を選んで効果を得ます。体幹トレーニングは「基礎的な筋力と効率的な動きを体得する」ためのトレーニングとして取り組めると良いと思います!

質問
よく可動域が狭い、膝が硬い、足首が硬いなど言われるのですがどうしたら柔らかくなりますか? またストレッチなどがあれば教えて下さい。
回答

柔軟性を得るためにストレッチは効果的です。身体が硬いと自覚しているということは、ストレッチも実施していることでしょう。あまり改善がないということであれば、ストレッチのやり方を見直す必要があるかもしれません。ストレッチの種類は基本的なメニューを伸ばしている箇所を意識して行えば良いのですが、いつ、どういうことに気を付けて実施すれば良いのかということを確認していきましょう。
まず、筋肉や関節は身体が温まっている時に伸びたり動きやすくなったりするので、練習前であれば、少し身体を温めてから、練習後であれば、身体が冷える前に行うと効果的です。リラックスした状態で、ゆっくりと伸ばしていきます。無理やり伸ばそうとして身体に力が入ってしまっては逆効果です。痛みを感じない手前で20~30秒静止します。その際、息を止めて力まず、ゆっくりと呼吸しながら行います。また、接地面が固過ぎても、柔らか過ぎても効果的には行えません。固い所を避けて柔らかい所で行ったり、マットを敷いたりします。柔らか過ぎるベッドの上ではバランスを保つために余計な力が入ってしまいます。リラックスした状態になれるような環境を整えましょう。私もほぼ毎日のようにストレッチを行いますが、「風呂の中で少々、上がってから畳の上でじっくりと!」が、お気に入りです!
ストレッチの効果を得るためには、トレーニングと同様、日々の取り組みが大切。気が向いた時だけ行うのではなく、毎日の良い習慣にしていきましょう!効果的なストレッチは心地が良いものです。心地良く行えれば習慣化してきます。ストレッチは疲労回復にも効くので、その時間を過ごすと過ごさないとでは翌日の身体の状態も全く違います。心地良い時間を習慣化する。そのレベルまでいけたら確実に柔軟性も上がっていることでしょう!

質問
僕のチームでは、毎回の練習後に筋トレをしています。その時に、いつも利き足、利き腕ばかり筋肉が鍛えられている感じがして、筋肉痛もそっちばかりなります。なので、利き足、利き腕ではない方の筋トレの回数を多くしているんですがあまり効果が感じられません。どうすれば、利き足、利き腕ではない方もうまく鍛えられますか?
回答

どのような筋トレのメニューに取り組んでいるかは、この文面からはわかりませんが、起きている現象から想定すると、力の入れ方に左右差が生じて、フォームが崩れていると思われます。崩れたフォームでのトレーニングは不必要な筋肉に負荷がかかってしまい、狙いとした効果が得られないので修正しなければなりません。
修正するための方法として、
1.左右均等に出力できるように自分の感覚を修正する。
2.鏡などを利用して、視覚で確認しながら修正する。
3.第3者に観察してもらい指摘してもらう。
が、挙げられます。
リハビリ等で痛めた側を補強するために左右のどちらかのみを補強するのは良いですが、通常は、左右均等に力を発揮して良いフォームでトレーニングすることが望まれます。負荷が重すぎると左右差が生じてしまう傾向があるので、まずは軽い負荷でゆっくりとした動作で左右差のない良いフォームで行えるようにして下さい。そして徐々に負荷を上げていく中でも良いフォームで実践出来るようにしていきます。この継続により、今抱えている問題は解決されていくことでしょう!

質問
ふくらはぎの筋肉について。 僕はサッカーをした後に1番ふくらはぎが疲れます。これまで、多数サッカーの体に関連する書籍を読んできて、ふくらはぎの筋肉はあまり使わない方が良いと書いてありました。どうすれば、ふくらはぎを使わずにハムストリングなどの体の後ろの筋肉を使ってプレーできるのでしょうか?
回答

ふくらはぎの筋肉の役割は足首を伸展させること。ふくらはぎの筋肉が疲れやすいということは過剰に足首を伸展させようとしている可能性があります。
足首を過剰に伸展させるということは、走ったり、方向を変えたりする時に「地面を蹴って」進もうとし過ぎているという事です。実際には、走ったり、方向を変えたりする時のエネルギーは「地面を押す」ことによって、地面から跳ね返ってくる地面反力を受け取ることによって得られます。接地した時に足首が屈曲して動きにタメ(動きが遅くなる=無駄な時間)が出来てしまわないように、足首をロック(固定)するためにふくらはぎの筋肉を使います。地面を蹴って進もうとすると、足の先端に意識が集中してしまいますが、効率的に動くためには、股関節から下半身を動かす意識で脚を運び、進行方向に対して大きな地面反力を得られるように接地し、タメが出来ないように足首をロックした状態で地面を押してエネルギーを得ます。
「蹴って進む」から「地面を押してエネルギーを得る」意識に変える!この原理を理解して動けるようになってくると、ふくらはぎの筋肉の疲労感はかなり軽減されてきますよ!

質問
カットインしてくる相手への攻略法
回答

<質問>
自分はサイドバックをしていますが、相手サイドハーフにサイドから素早くカットインされた時、体重移動が早くできず振り切られるシーンが多いです。どんなトレーニングが必要でしょうか。

<回答>
このカットインに対する対応はよくある局面ですね!そして、上手く対応出来ていない局面も多く目にします。課題として挙げられるのは、『対応する時の構え方』と『ポジショニング』の2点です。上手くいかない多くのケースにおいて、構えが低過ぎて上半身まで半身で構えてしまっていることと、ポジショニングがカットインするスペースを与えてしまっていることが挙げられます。

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構えに関しては、構えと逆方向に対して、最も動きやすい重心の高さを探ること、下半身を捻ってステップが踏み変えられるように上半身の半身を抑えることがポイントになります。

ポジショニングに関しては、靴一足分の違いでカットインしようとしている選手のスペースの見え方は変わります。自分が攻撃側になり、守備の選手に自分と同じポジションをとってもらい、カットインのコースがどの様に見えるのかを客観的に把握してみるとわかりやすいです。このやり方で細かくポジションを修正していけます。

ターンのテクニックが一つ上のレベルになると、あえてカットインさせて、それを予測して素早いターンからボールを奪うという選手もいます。また逆にカットインのコースを全て消して、縦に行かせてそれを予測して奪うケースもあります。

『守備というのは、受け身のリアクションではなく、自らのプランにはめ込んでボールを奪うアクションである。』というのがトップレベルの選手の思考です。
動きの改善と自ら得意なプランを探る!この2点への取り組みで守備のレベルは確実に上がっていきますよ!

質問
ハムスト肉離れの再発防止策
回答

<質問>
もも裏の肉離れを繰り返してしまっています。

<回答>
もも裏=ハムストリングの肉離れはサッカー選手の一番多い怪我。リハビリや復帰のタイミングを間違えると、再発の可能性が高まります。痛みがなくなったからといって、すぐに復帰しては危険です。痛んだ箇所の筋肉は、細くなり、筋力も低下してしまっています。筋力トレーニングをして、筋肉量と筋力をしっかりと回復させてから徐々にプレーを再開していくことが必要になります。

怪我をする前から、リスクの高い太ももとふくらはぎの太さを測っておくことをお勧めします。また、痛めて休んだ後の左右の太さを比較することも有効です。痛みや違和感のない範囲でのトレーニングを行いながら、元の太さに戻したり、左右差をなくしていきます。

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その過程で、予防のために有効なエキセントリック(筋肉を伸ばしながら力を発揮する)な刺激を入れていくと、再発のリスクは低くなります。やり方としては、パートナーがいる場合には、膝立の状態で踵を押さえてもらい、ハムストに力を入れたまま、ゆっくりと前に倒れていきます。

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また、別の方法としては、うつ伏せで踵をお尻に引きつけるように力を入れている状態から、パートナーに踵をお尻から引き離していくように膝を伸ばしてもらいます。また、一人でできるやり方としては、右のハムストリングに刺激を入れる場合、座って膝が90度の状態で、左の足の甲で右足の踵を押していきます。そして、その力に対抗するように力を入れながら、膝を伸ばしていきます。

ハムストリングの肉離れの再発は、プレーする貴重な時間を多く奪ってしまいます。復帰のタイミングを慎重に図りながら、予防のトレーニングを導入して、プレーできる状態を保ってくださいね!

質問
ジャンプ力のなかでも伸びのあるジャンプを出来るようになるにはどんなトレーニングをしたらよいですか?
回答

この質問から想定すると、ジャンプ力がないわけではなさそうですね。ただ、伸びを感じるレベルまでは達していないよう。更に高く跳ぶために伸びを感じるようなジャンプをするためにはどうしたら良いかと。
ジャンプ動作で非常に多く目にするのが、脚だけで跳ぼうとしていること。ジャンプは全身運動なので、腕の振り上げと膝の伸展のタイミングを合わせることが大切。このレベルまではクリアーしていることと思います。更に高さを求める場合のチェック項目としては、ジャンプの瞬間にどの位全身を一つの塊にパック出来ているか。そして受け取った力をいかに活かしているかということ。
ジャンプの瞬間により大きなエネルギー(地面反力)を得るためには、身体を一つの塊のようにパックすることが重要です。膝の伸展と同時に股関節も伸展させ、骨盤が前傾した状態から若干後傾するくらいの感じで体幹部を一気に締めます。そしてより大きな塊となった身体で地面を押して、より大きな力を得ます。そして、受け取った力を活かし続けるために、空中での姿勢が崩れないように背筋を収縮し続け、更に腕を振り上げて背筋の収縮を強める意識で空中姿勢を作ります。もう少しわかりやすく表現すると、腕の振り上げの準備からジャンプする瞬間におへそをグッと前に出し、空中で背伸びをする、といった感じでしょうか。
接地の瞬間と空中姿勢を改善できたら、ジャンプに「伸び」を感じることが出来て、更には空中で止まっているような感覚も得られるようになりますよ!

質問
スペースを奪う!腕を有効に使う!
回答

<質問>
ディフェンスの強さが足りないとよく言われます。当たりを強くすること以外で他に何か意識して改善できることはありますか?

<回答>
当たりを強くすること以外でディフェンスに強く、いや上手くボールを奪える方法はありますよ!

1つ目は、ルーズボールをマイボールにしたい時、ボールを奪いに行きますか?相手とボールの間のスペースを奪いに行きますか?ボールを奪いにいって、速い相手に入れ違って抜かれてしまったり、強い相手に当たられてバランスを崩してしまったりする局面を多く目にします。でも、ボールと相手の間に身体を入れてスペースを奪うことができれば、相手の速さや強さを消すことができるのです。速くて強い相手も身体を入れられてしまうと無力になります。私もセミナーでよく子供達と1対1をしますが、フィジカル的に大きな差があったとしても、身体を入れられてしまうと何もできなくなります。

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更に、腕を上手く使うことにより、ボールを奪える確率は上がります。しかし、腕を有効に使えていない現状も多く目にしてきています。『手を使ってはいけない』という言葉をよく聞きますが、指を使って相手を引っ張ってはいけませんが、腕は有効に使うべきです。プレーをしている時は片足支持。片足支持の時にバランスをとる時には腕を広げます。その状態をそのままプレーにつなげることをスムーズに行えれば、局面のバランスも取れてきますし、何よりも相手をブロックして自分のエリアを確保することができます。更に、多少不利な局面でも、腕を差し込むことができたら、相手の力を利用して身体を相手とボールの間に入れ込んでいくことが可能になるのです。

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ボールではなくスペースを奪いにいく、指ではなく腕を有効に使う。この2つができるようになったら、ディフェンスの『上手い』選手になれますよ!

質問
怪我から復帰への焦り
回答

<質問>夏の大会で捻挫してしまいました。今は腫れていて痛くて走れません。でもすぐに選手権の予選が始まります。できるだけ早くプレーしたいし、復帰した後も早くいつも通りにプレーしたいです。高校生の最後の大会になるので焦ってしまっています。どうしたら良いでしょうか?

<回答>高校生最後の大会前の怪我は残念ですが、焦って復帰しても良いプレーはできないし、再受傷や他の部位の怪我のリスクも伴います。ここは急がば回れで、今やれることをやって、可能な限り身体の機能の低下を抑えながら、回復を待つことが結果的に良い方に向かいます。

足首が腫れていて、走れなくても、急性期の48~72時間を過ぎれば、エアロバイクでのトレーニングで、有酸素的(息がはずむ程度の強度)にも乳酸的(脚が張ってくる強度)にも機能の低下を抑えることができます。

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自体重を使っての補強運動や体幹トレーニング、ウエイトやメディシンボールを使うことにより、筋力的な低下も抑えることができます。ジョギングができるレベルになってきたら、ダッシュはできなくても、プールの中で走ることによって、関節の負担を軽減しながら、動きのスピードを上げることもできます。

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こうしたトレーニングにプラスして、整骨院等に通って、治療してもらい、回復を早めます。

グランドレベルで、スピードが上げられるようになってきたら、痛みのない範囲内で、アジリティや基本的なボールトレーニングに取り組みます。次の日に状態が悪化せず、回復方向に向かっていれば、トレーニング強度(スピードと運動量)として適切と考えて良いです。そしてそのトレーニングの強度を徐々に上げていきます。次の日に悪化させるほどトレーニングしてしまうと、余計な時間がかかってしまうので気をつけてください。

このように進めていくことが、結果的には近道になるので、最後の大会で後悔しないように、焦る気持ちを抑えて、取り組んでください!

質問
自分の高校は人工芝のグランドで練習では原則トレーニングシューズなのですが、それのメリットとデメリットを教えてほしいです!よろしくお願いします。
回答

※トレーニング・シューズをゴム底でイボイボのシューズと解釈して答えていきます。
人工芝のグランドで原則はトレーニング・シューズで練習をする。良い指導を受けていると思います。ピッチの状態に合わせてシューズを選択する、という大原則がありますが、その考え方に則っていると思います。逆に、人工芝で天然芝用のグリップ力が強く、クッション性の低いシューズを履いてトレーニングしている光景を多く目にします。そしてこのミスマッチによって膝や足首、足の骨の障害に至るケースも多々耳にします。本来であれば、人工芝に対しては人工芝用のシューズが普及していれば良いのですが、まだ一部のようです。この現状の中では、ピッチの状態に応じた最適なシューズの選択をしていきたいものです。
トレーニング・シューズだと上手く蹴れないとか、ボールが飛ばないなど、マイナス面の声も聞こえてきそうですが、技術と状況の変化に対応出来るスキルを身に付ければ、どんなシューズを履いていても同じボールが蹴れるようになります。ピッチやシューズ、その他の様々な変化に対しても、適応しようとするかどうか、適応出来るかどうか、ということがプレーヤーとしての分かれ目になってきます。レベルの高い選手は、どんな環境においても常に安定したパフォーマンスを発揮出来るのです。
ピッチの状態によるシューズの選択、変化に対応出来るスキルを身に付けて、一つ上のレベルに足を踏み入れて下さい!

質問
球際に強くなる為のトレーニングの考え方
回答

<質問>
僕はボランチとフォワードでプレーしています。最近、球際の強さを求められます。なので、球際でのプレーが強くなるには、どのような練習をすれば良いのですか?

<回答>
現日本代表監督のハリルホジッチさんが日本の課題として挙げた『球際の強さ』。この言葉を聞くと、ただ激しさや強さだけを求めてしまいがちですが、それでは球際に強くなりません。私が考える球際に強くなるためのキーワードは『奪いにいく決断力』と『コンタクトスキル』、そして『スライディングのテクニック』。

これまでの指導の主流は、相手の顔が下がる距離まで寄せる、ボールをコントロールできている選手に対しては足を出さない、仕掛けてきてボールが足元から離れたところを奪いに行く、背中を向けた選手に近付きすぎない、といった部分が強調されて、奪いにいける局面で決断して全身で奪いにいけていない局面を多く目にします。また、絡め取るとか、脚の間から突く、といった言葉もあまり聞かれません。では、球際に強い選手達はどのようにしてボールを奪っているでしょうか?

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奪いにいける局面では、素早く決断して一気に身体ごとボールにコンタクトするか、相手とボールの間に最も安定した姿勢で自らの身体を入れ込みます。また相手にアプローチしていく際も、寄せきって脚を出して絡め取ります。例え一度交わされかけても鋭いターンで食らいついていったり、スライディングで弾くか巻き取ります。背中を向けた相手に対しても僅かな隙間があればそこに脚を入れ込んでボールを突きます。

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奪いにいく決断力を磨く、決断したら一気に身体ごと奪いにかかる、重心を平行移動させて身体を入れ込む、絡め取れる距離まで寄せきってみる、ターンとスライディングのテクニックを磨く、突く隙を見つける。これらを実戦で出来るように日頃のトレーニングから取り組んでいくことが、球際に強くなるための道だと思います。決断して、奪いに行って交わされてしまった。では、どこの判断が間違っていたのか。失敗を恐れず、その後の修正を繰り返しながら、球際の強さを身につけていってください!

質問
ふくらはぎ痙攣の改善策
回答

<質問>
試合の後半になると、いつもふくらはぎがつってしまいます。何か良いトレーニングがあったら教えてください。

<回答>
試合の後半にふくらはぎがつってしまう選手は多いのではないかと思います。この問題に対しては、トレーニング・栄養・休息などの基本的な要素も大きく関わりますが、今回は、動き方とトレーニングの面からアプローチしてみたいと思います。

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まずは、動き方に関して。もし、蹴って走る、蹴って動く、という意識があるとしたら改善が必要です。地面を押せばエネルギーは得られるので、接地の瞬間にクッションによるタメが生まれないように、足首を固定するのみで良いのです。必要以上に足首を伸展させて蹴る動作を行うことは、時間とエネルギーのロスになります。このロスを繰り返していると、後半につりやすくなってしまいます。この感覚は、接地時間の短い両足ジャンプで養っていくことができます。同じような感覚を、動きにつなげてあげれば良いのです。

次にトレーニングに関して。ふくらはぎの筋肉の持久力を高めるためには、速い動きを繰り返し行うことが有効ですが、ダッシュやスプリントなど、重心移動を多く伴うような方法ですと、ふくらはぎ意外にも大きな負担がかかってしまいます。極力、重心移動を伴わないような速い動きの連続でトレーニングできると、ふくらはぎに効いてきます。4?6個のマーカーをー1m毎に並べて、その間を、前向き、横向き、後ろ向きなどの細かいステップワークですり抜けたり、短いラダーをステップし、向きを変えてまたステップしたり。これらの動きを20~30秒繰り返して、呼吸が落ち着き始めたらまた実施する。それを4?6セット。ただし、このトレーニングは負荷が高いので、試合の3日前までに実施し、最低でも2日は空けてください。疲労を残してしまっても、つりやすくなってしまうので気をつけてくださいね!

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蹴る感覚の改善と細かいステップワークを連続したトレーニングは、かなり大きな成果を得られますので、是非、実践してみてください。そして、試合の最後まで、ふくらはぎのことを心配せずにやりきれるようになっていってくださいね!

質問
僕は「2歩目、3歩目が遅い」とコーチに言われています。どうしたら2歩目、3歩目も速くなりますか?
回答

1歩目が速い、というのは良いですね!良い身体の使い方をしている証です。その先の2歩目、3歩目が上手く推進力が得られていないということですね。速く先に進もうとし過ぎて、一気にスタンスを広げ過ぎているのではないでしょうか?進みたい方向に対して重心より前に足を着いてしまうと、ブレーキの力が働いてしまいます。速く先に進みたい気持ちと推進力を得る原理を理解して、動きを改善しなければなりません。前に進めた足に重心を乗せて地面を押します。その時に自然に身体が前に進む感覚が得られれば良いです。そしてその感覚を2歩目、3歩目と続けて得られるような接地をしていきます。そうすると無理なく無駄なく2歩目、3歩目と加速していきますよ。気持ちで加速するのではなく原理で推進力を得られるようになってください!これを体得出来ると、「力まなくなる」、「無駄な力を使わなくなる」、「余裕ができて視野が広くなる」などなど、2次的、3次的な効果も現れてきますよ!

質問
経済的な動きで持久力を高める!
回答

<質問>
試合の最後まで走りきれるようになるためには、どうしたらよいですか?

<回答>
持久力を高めるためには、2つのアプローチ方法があります。

1つ目は、一般的な考え方でもある、心肺機能や筋肉の耐久性など、身体の持久的な能力に対してトレーニングをすること。
2つ目は、あまり普及していない考え方でもありますが、動きの効率を上げて持久力を高めていくというもの。つまり、求められる動きやスピードに対して、必要最小限のエネルギーで動いていくということです。

今回は2つ目の、効率の良い動きによって、エネルギーを節約し、持久力を高めていくということについて解説していきます。

具体的に良くある局面としては、スペースに出たボールを相手と競争してマイボールにしようとする時に、全力疾走で走ってしまう。全力疾走で走ると力みが生じてスピードは落ち、無駄なエネルギーも消費してしまいます。こういった状況で、力みを取り除き、自分が一番速く走れる出力感覚で走ることができれば、エネルギーを節約できるだけでなく、いつでも自分が出せる一番速いスピードで走り続けることができます。

一番速く走れる出力感覚は、個人差がありますが、多くの場合、70%から90%のところにあります。

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それなのに、試合になると100%で走ってしまう。例えば、70%の感覚の時に最速で走れる選手が、100%で走ってしまうと、常に30%の力を無駄に消費していることになります。この積み重ねが試合での持久力を落としてしまうのです。まずは、自分の最速で走れる出力感覚を探る。そして、速さを求められる状況で、常にその感覚で動くことができるようにトレーニングしていくことによって、試合での持久力を高めていくことができます。

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また、1対1の構えなども、重心を低くし過ぎると、ももの前に必要以上の力が必要になるだけでなく、全身に力みが生じ、次の動き出しも遅くなります。膝がつま先よりも前に出てしまうような構えではなく、肩と膝と拇指球が地面と垂直なラインにそろうくらいの構えをしてみてください。そして、その時のもも前の力の入り具合、次への動き出しやすさを比べてみてください。エネルギーを節約して速く動けることがよくわかると思います。

これらのことは、始めは意識して取り組む必要がありますが、それを繰り返していると、意識しなくても力みを排除して動けるようになってきます。また、この感覚で動けるようになってくると視野も広くなり、動きの心地良さも生まれてきます。トッププレーヤーで力んでいる選手はいません。是非、経済的な動きを身につけて、試合の最後まで走りきれる選手になってくださいね!

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質問
1対1に強くなるための1要素
回答

Q
「一対一の守備で反応が遅れて抜かれることが多いです。どうしたら一対一に強くなれるでしょうか?」
A
「一対一の守備で反応が遅れてしまう場合の一番の原因はその「構え」にあることが多いです。「重心を低くして、半身で構える」ことが必要だと昔から言われています。この表現は間違ってはいないのですが、実際にピッチ上でよく見られる現象は、「重心が低すぎて、上半身まで半身になっている」姿勢です。この姿勢から素早く反応して抜かれないように対応するのは困難です。普通に立っているよりは低い姿勢で、下半身は半身ですが上半身は相手に正対してターンが遅れないようにします。自分は一対一に弱い、抜かれたくない、と思うとより重心が低くなり、身体全体に力が入ってしまい、ますます対応が遅くなってしまいます。どの方向にも素早く動き出せる構えとリラックス加減を探って下さい。この構えが改善できると、反応が一気に速くなるだけでなく、一対一に自信が生まれ対応にも余裕が出てきます。今までと全く違う状況でプレーすることが出来るようになりますよ!」
※この構えからより反応を速くするための身体の使い方については過去記事(2013/12/11)に記載してありますので参考にして下さい。

質問
アスリート的な体重との向き合い方
回答

<質問> 高校2年生です。この夏に体重が2キロくらい減ってしまいましたが、このままで大丈夫でしょうか?

<回答> 一般の人が痩せて体重が減ると喜ばしいことかもしれませんが、スポーツ選手の場合は別です。 まずは、体重の変化は何が変化しているのかということを知ることが大切です。体重は骨や内臓といった重さの変化しないものと、水分、脂肪、筋肉といった変化するもので構成されています。水分量は計測のタイミングによって異なるので、毎回同じタイミングで体重を計測することによって脂肪+筋肉量の変化を知ることが出来ます。脂肪が減れば、余計な重りを外したことになるので良いこととなりますが、筋肉量の減少はパフォーマンスの低下に直結してしまうので気を付けなければなりません。ましてや高校2年生ともなると筋肉量を増やしていきたい時期でもあるので、筋肉量の減少は避けたいところです。最近は体脂肪計付きの体重計も身近になってきているので、賢く使いたいところです。

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選手一人一人には最も動きやすい体重=ベスト体重があります。余計な脂肪を取り除いた筋肉量(除脂肪体重)が何kgの時が一番動きやすいのかを知ることが出来て、それを維持出来れば常に動きやすい状態にいられます。

高校生であれば、ベスト体重は現状より重いところにあるので、それを探っていく時期でもあります。 夏場の体重の減少の多くは、追い込んだトレーニングや度重なる試合によって消費されたエネルギーに食事量が追いついていないために起こっています。過度の減少は怪我に繋がってしまうので気を付けなければなりません。これから涼しくなってきて食欲も回復してくると思うので、美味しくたくさん食べて体重を戻していき、更には増やしていけるように日々の体重計と向き合ってください。

プロ選手達はベスト体重と向き合い、日々±1kgの戦いをしていますよ!なぜならそれが自分のしたいプレーが出来るかどうかの境目だと知っているからです。

質問
倒されないドリブル
回答

<質問>ドリブルをしている時に、少し当たられただけでバランスを崩したり、転んだりしてしまいます。どうしたらよいでしょうか?

<回答>
それはドリブルをしている時の姿勢に問題があります。ドリブルをする時に頭を下げてボールを見ていないですか?頭を下げてボールを見ると、背中が丸まり、肩甲骨が開いてしまい、同時に骨盤も後傾してしまうので、非常にバランスを崩しやすい姿勢になってしまいます。

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ボールがない局面の動きも同じですが、ドリブルする時も良い姿勢は非常に大切です。肩甲骨を寄せ、骨盤を前傾させ、顔を上げて周りの状況を把握しながら、ボールを視野の下で捉え、足の感覚と共にボールを運びます。トッププレーヤーのドリブル時の姿勢をみて頂ければお分かりになるかとも思いますが、良い姿勢でドリブルをすることにより、周りの状況が把握できるので、ドリブルのコースや、パスかドリブルかの判断ができるようになります。また、ドリブル時に、コンタクトされても、体勢を保つことができます。

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ボールだけを見てドリブルしてしまうと、周りが見えなくなるばかりでなく、下を向き猫背になり骨盤が後傾してしまうので、コンタクトされると簡単にバランスを崩してしまいます。

これらのことから、ドリブルのトレーニングをする時も、良い姿勢を保ち、周りの状況とボールを同時に見ながら、足の感覚を磨いていくことが大切になります。ドリブルをしている時に、顔が下がるか上がるかは、プレーヤーとして大きな分かれ目になってきますので、是非、良い姿勢でドリブルできるようにトレーニングしていってください!

 

質問
ボールを使っての効果的なフィジカル・トレーニング法
回答

<質問> ボールを使ってのフィジカルトレーニングが知りたいです。 <回答> フィジカルには様々な要素がありますが、今回は運動強度の違いからトレーニングの例を挙げていきたいと思います。強度の低い方から3つに分けます。 まずは、心拍数は少し上がるけれども、運動し続けられる強度の有酸素系トレーニング。次に心拍数とスピードが上がり、乳酸で脚が張ってきて、更に強度が上がると脚がパンパンになって動けなくなる強度の乳酸系トレーニング。そして、心拍数は上がらないけれど、100%に近い速さで動くスピード系トレーニング。 有酸素系の例としては、四角形~六角形のそれぞれの場所に選手を配置して、コントロールからパスして移動、を繰り返すようなパス&コントロールのトレーニング。辺の長さや配置する人数によって心拍数の上がり方が変わります。多少の幅はあるにしても10分~20分程の時間を続けて行うことにより有酸素能力の向上が期待できます。 IMG_2190

乳酸系の代表的なトレーニングとしては、1対1から4対4程の少人数でのゲーム形式が挙げられます。脚が張って動けなくなる手前で区切り、それを休息を挟んで何回か繰り返します。戦術的な要素が入ってしまうと心拍数を上げきれないような場合には、細かいステップとパスを繰り返すようなアジリティ系+ボール、というトレーニングもあります。マーカーや短いラダーでステップを踏んでパス、パスをしたら直ぐにステップ、という形式で20秒~30秒間繰り返し、休息を挟んだ後、ステップの種類を変えて何種類も行っていきます。脚が張ってきてもステップの質を落とさないように実施することが大切です。 サッカー選手は、先にあるボールに向かって走る時にトップスピードに達します。2人が横並びになり、その間からボールを出し、相手より先にボールに触れるようにスプリントする。ボールを転がす距離を変えることにより、スプリントの長さも変化させます。また、スペースに出されたボールに向かってのスプリントからシュート、スペースへのクロスに対するスプリントからシュート、といった形式もスピーが出せます。

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このように、強度の違いでトレーニングを分けて考え、それをサッカーの局面に繋がるように、ボールを使ったフィジカルトレーニングを行っていけると効果的です!

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※上の写真は、昨年末に行われた「AFCフィットネスコーチ研修会」での一コマ。狙いとする強度のトレーニングを、サッカー的要素や判断を伴って効率的に行っていきます。(左端がわたくしです(^^;)

質問
怪我から復帰後のキレ戻し
回答

<質問>半月板損傷で7カ月離脱しました。そしていま復帰して3カ月です。一瞬のスピードとキレが持ち味でしたが、復帰後ドリブルの一瞬のスピードとキレが戻りません。コーチからは身体が動いてないと言われました。どうしたらキレと一瞬のスピード戻りますか?

<回答>
まずは、長いリハビリ大変でしたね。リハビリ期間が長いと本来のプレーに戻るまでには時間がかかるものですが、できるだけ早く戻したいですね!

一瞬のスピードを取り戻すためには、速い動きを繰り返すことが必要です。サッカー的なトレーニングで、判断の要素が入っていたり、ボールが絡んだりすると、動きのスピードが落ちやすいので、まずは、動きだけを取り出して素早く動けるようにしていくと良いと思います。

具体的には、4~6秒くらいの連続した方向変換を繰り返したり、ラダートレーニングでの速い動きで神経系を刺激したりしていきます。

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ただし、速く動かそうとして、力んではいけません。一番身体がスムースに動く、よいリラックス加減で行います。その力加減は70~90%の間にあることがほとんどです。100%の全力では、力みが生じて、スピードは落ちてしまいますから、気をつけなければなりません。

また、そうしたスピードのトレーニングは、1日5分程度で大丈夫です。やり過ぎて疲れてしまってもスピードは落ちてしまうので、速い動きで終えられるようにしてください。

サッカーのトレーニングから動きだけを取り出して、速く動かすことだけに集中してトレーニングすることによって、徐々にスピードやキレを取り戻していけますよ!

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変に焦らず、コツコツと取り組んでみてください!

質問
「スウィート・スポット」でドリブル
回答

「質問」

ドリブルのスピードが上がりません。上げようとすると、ボールが足から大きく離れてしまいます。どうしたら速く思い通りにドリブルできるようになりますか?

「回答」

スピードのあるドリブルがうまくいかない時に、よく目にする光景は、つま先やインサイドでボールを運ぼうとして、繊細なタッチができず、さらにランニングフォームが崩れてしまっている状態です。

速く正確にドリブルするためには、速く走れるランニングフォームにできるだけ近いフォームで、繊細なタッチができる部分でボールを運ぶことが求められます。これを可能にするのが、スウィート・スポットでボールをタッチして運ぶドリブルです!クリスチアーノ ロナウドやメッシのドリブルをスローでよく見てみてください。足の甲のやや外側で、中指と薬指の根本より少し上にある押すと柔らかい部分で、ドリブルしているのがわかると思います。この部位でボールをタッチすると、ランニングフォームを大きく崩さず、微妙な力加減で繊細なボールタッチが可能になります。

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ただ、いくらスウィート・スポットでタッチしても、顔を下げてボールを見てしまっては、姿勢が崩れるだけでなく、視野も狭くなり、効果的なドリブルができなくなってしまうので気をつけてください。顔は動かさず、眼を動かす。そして、スウィート・スポットで運ぶ感覚を研ぎ澄ましていく。この動きはチームでのトレーニングよりも、自主練で行った方が身につけやすいかもしれません。スウィート・スポットでのドリブルで、速さと正確性を同時に身につけてくださいね!

 

質問
左右へのスムースなターン
回答

「質問」

左右へのターンがスムーズにできません。どうしたらできるようになりますか?

「回答」

左右のターンがスムーズにいかないとのこと。
構えたり、止まったりする時に下半身を半身にするかと思いますが、その時に上半身まで半身になってしまうと、左右へのターンがスムーズにできません。半身で前に出した脚と逆側の肩を、肩1つ分だけ正面に向けるようにしてみてください。そうすると、腰がひねりやすくなり、ターンがスムーズにできるようになります。

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また、上半身は正面を向き、下半身だけひねる動きを身体に染み込ませるために、かかしのポーズ(両腕を伸ばして肩のラインまで上げる)をとり、肩や腕の位置を変えずに下半身だけをひねり、それを連続して行う。その動き方を基本にして、一番動きやすいスタンス(足の幅)に広げ、腕はバランスが取りやすい自然な高さにおろしていく。

これができるようになると、左右のターンがスムーズにできるようになりますよ!
一度やってみてください。

質問
ボランチに必要な筋肉
回答

「質問」

ボランチで必要な筋肉ってどこですか?またどうやって鍛えればいいですか?

「回答」

ボランチのポジションの特性は、ジョギングレベルのポジショニングから、相手にプレッシャーをかけたり、ボールを奪いにいくために、短い距離での加減速が繰り返されるということ。また、他のポジションに比べて、ボールに触る回数、蹴る回数が多くもなります。

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フィジカル的には、スピードと筋肉の持久力が求められます。試合を終えて、疲労が強かったり、つりやすい部位はありますか?

例えば、ボールを蹴る回数が多く、内転筋が張りやすいとか、加速を繰り返すので、ふくらはぎがつりやすい等。そういった現象があるようでしたら、その部位の筋肉の持久力を高めるようなトレーニングをすることによって、試合の最後まで思ったようにプレーをし続けることができるようになります。思ったようにプレーができなくなるような筋肉があったら、そこが鍛える必要のある筋肉ということができます。

ボランチの選手に多く見られる現象である、内転筋が張りやすいようであれば、キック時の身体の使い方の見直し(脚だけで蹴らず、全身のしなりで蹴る)と、チューブなどを利用して内転筋の持久力を上げる。ふくらはぎがつりやすいようであれば、ラダー等の細かいステップを脚が強く張るまで続けて、それを休息を挟んで繰り返す。
そうやって、ポジション特性と自分のプレースタイルに足らない筋肉的な課題をクリアーしていきます。

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まずは、自分の筋肉と向き合ってみてください。そこから、どこを鍛える必要があるのかを明確にすることから始めてみたら良いかと思います。

質問
身体を絞るとは
回答

<質問>高校2年です。少し太り気味だったので、今年の夏に3キロ絞りました。軽くなると思ったのになんか調子が良くありません。どうすればよいでしょうか?

<回答>頑張って絞りましたね!と言いたいところですが、スポーツ選手が体を絞る、というのは痩せて体重を減らすことではなく、『余計な体脂肪を落とし、必要な筋肉を身に付ける』ことです。そうすることによって、動きやすい体にしていくことを『体を絞る』と言います。なんか調子が悪いというのは、脂肪も落ちたかもしれませんが、それ以上に必要な筋肉まで落としてしまった可能性が高いです。サッカー選手は、ボクサーのような、ただ体重を減らすような減量はしてはなりません。

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脂肪は軽く、筋肉は重いので、3kgのうち、脂肪が1kg、筋肉が2kgといった割合で体重が減ってしまったのかもしれません。動きやすい筋肉の量から1kg減っただけで、プレーの感覚は変わってしまいます。通常、筋肉量が2kg減ると、パフォーマンスが落ちるだけでなく、怪我のリスクも高まります。今は、まだプレーできているようですが、怪我に至らないように、早急に筋肉の量を戻していくことが必要です。

毎日の3食の食事の量を増やし、それ以外にも練習前後に軽食を取り入れるなどして、とにかく摂取エネルギーを増やしていくことが必要です。ただ、太りやすい体質かもしれませんので、食事の内容にも気をつけなければなりません。ご飯を作ってくれる親や寮の方に現状を伝えて、調理を工夫してもらうのと同時に、練習前後の軽食では、菓子パンなどではなく、優れものの「バナナ」や「おにぎり」を食べると効果的です。リオ五輪で金メダルを取った水泳の荻野選手は1日7食を食べていましたが、練習前にバナナ、練習後にはおにぎりなどの力を借りていました!

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本来であれば、筋肉の量が増えていき、体もプレーもどんどんたくましくなっていく時期ですので、体脂肪が増えないように気をつけながら、筋肉で体重を戻し、増やしていってください。そうすることによって、現在の調子の悪さは解消されるはずです。そして、動きやすいと感じた時の体重を大切にして、そこから少しずつ更に増やしていってください。身長も伸びやすい時期ですので、日々の体重と動きやすさを照らし合わせながら、動きやすい体重から、1年に1~2kgずつ筋肉が増えていく位の感じで進めていければ良いと思います。まずは、怪我に至らないように、減らしてしまった筋肉を早急に取り戻してくださいね!

質問
足の振りを速くするためには
回答

<質問>
足の振りを速くするには、どこの筋肉をつければいいですか?

<回答>
この質問を投げかけてくるということは、速いボールが蹴れない、遠くにボールが飛ばない、といった悩みを持っているということだと思います。

足を振るためだけに必要な筋肉は、『股関節を屈曲させる腸腰筋と膝を進展させる大腿四頭筋』という回答になりますが、速いボールを蹴る、遠くにボールを飛ばすためとなると、『全身を弓のようにしならせ、ムチ打つようにボールにコンタクトする』ために全身の筋肉を連動性させることが必要、という回答になります。

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この感覚なくしては、いくら部分的な筋肉を鍛えても、むしろ力みが強くなり、無駄なエネルギーを使うばかりでボールのスピードは上がらないからです。中学高校年代で筋力的な発達を待つ段階であれば、まずは蹴る前にフーっと息を吐いて、力まずムチのように全身を使ってボールを蹴れるようにトレーニングしてみてください。この動きを身に付けることが先決で、その後は発達してくる筋力と共にボールのスピードは上がり、飛距離も伸びてきます。鋭いシュートを打つ選手、素晴らしいサイドチェンジをする選手達の身体の使い方を観察してイメージを作ってみてください。

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私も世界的なキックの名手と言われる選手と一時期を過ごし、彼の筋力も測定しましたが、むしろ筋力的には日本人選手の方が強かったです。ただ、全身のしなりからの腰→膝→足首の各関節の加速はムチのようにしなやかでした。その身体で、日本人には蹴れない、ものすごいボールを蹴っていました。今は思ったようなスピードのボールが蹴れなくても、焦らずにまずはベースとなる動きを身に付けることが、最終的に飛距離のあるスピードボールを蹴れるようになるための近道になりますよ!

 

質問
怪我の功名
回答

<質問>
怪我明けから、高いパフォーマンスを発揮するにはどうすればいいですか?怪我中の心構えなどアドバイスお願いします。

<回答>
サッカー選手にとって最も辛いのは、怪我でプレー出来なくなること。しかし、怪我のリスクを伴うのもサッカー。防げる怪我と防げない怪我がありますが、防げる怪我に対しては対応していきたいものです。私が、怪我をしてしまった選手によく言うことは『怪我には意味がある。それを考えよう!』と。怪我に至るケースには幾つかの要素が考えられます。トレーニングの量や質、その準備段階やケアのレベル、食事の内容、睡眠時間、体重管理、トレーニングに対する集中力、動きの質、リスクの高いプレー、等々様々です。まずは、『何故、怪我をしてしまったのか?』その原因をはっきりとさせておく必要があります。この作業を怠ると、再発や新たな怪我に繋がってしまうばかりではなく、怪我から学ぶことが出来なくなってしまうからです。多くの事例がありますが、その中から3つほど紹介したいと思います。

【足の第五中足骨を骨折】
その選手の動きを紐解いていくと、スタンスが狭く、拇指球に乗れていない状態で、構えたり方向変換をしたりしていました。この状態は、第五中足骨に負担をかけてしまうばかりではなく、素早い方向変換も出来ません。この怪我をきっかけにリハビリで動きを修正し、復帰します。そうすることにより、怪我をする前よりパフォーマンスは良くなりました。

【右足首を捻挫】
その後、動きの中では痛みを感じなくなったけれども、キック時には強い痛みが出てしまう状態でチームのトレーニングに合流。キックは左足でプレー。しばらくすると、以前よりも左足のキックの精度が上がってきていることに気付きます。

【ハムストリングを肉離れ】
多少の違和感があっても、無理をしてプレーした末の結果です。多少の違和感くらいでは練習を休めなかったようです。また、離脱した後も、筋力が回復する前に復帰して再発。その選手に対しては、ハムストリングの機能向上のトレーニングを日課とし、危ない違和感が出た時には、勇気を持ってしっかりと伝えて、トレーニングをコントロールする、ことを共通理解としました。その結果、その後は肉離れには至らず、プレーし続けることが出来ました。

他にも幾つかありますが、どのケースも『怪我の功名』を得られるということです。怪我をすることによって気付かされたことを、その後に活かしていくのです。この考え方のもとにリハビリ期間を過ごせると、怪我をする前よりもパフォーマンスのレベルが上がりますよ!

大怪我(前十字靭帯断裂)から復帰して、過去最高のパフォーマンス・レベルに到達することもありますよ!

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質問
怪我による機能低下を最小限に抑える
回答

<質問>
試合で左足首をぱっくり折ってしまい、全体重をかけるのに2カ月、復帰できるのは3カ月と言われました。3カ月の間に右足や上半身の筋肉、体幹を鍛えたいです。良いトレーニングなどはありますか?

<回答>
骨折は残念ですが、機能の低下を最小限に抑えるためにも、リハビリの時期は選手にとって非常に重要です。

足首に負担をかけずに、仰向けやうつ伏せ、四つん這いの状態で体幹部のトレーニングは可能です。仰向けで上体を真っ直ぐ起こせば腹直近、捻りを加えて起こせば腹斜筋、うつ伏せや四つん這いで上肢と下肢を挙上すれば、背筋群に対してのトレーニングができます。また、膝を着いての腕立て伏せや、鉄棒にぶら下がっての懸垂も、この時期には有効です。

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マシーンを使える場合には、膝の屈曲伸展運動のレッグエクステンションやレッグカールでもも前ともも裏の筋力の低下は防げます。右だけを鍛えてしまい、左右差が生まれてしまうと、復帰後のバランスが悪くなってしまうので、左右均等に負荷をかけられるトレーニングを実施することをお勧めします。

全体重をかけてもよい時期まで待たなくても、自転車やプールで持久的なトレーニングは可能です。回復レベルをドクターに確認しながら、実施可能なレベルのトレーニングを行っていくことにより、機能の低下を最小限に抑えることができます。

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(イメージ写真です)

リハビリテーション科がある病院での診察が可能であれば、リハビリの専門家である理学療法士のアドバイスを受けることができるので、お勧めします。

リハビリを通じて、新たな気づきを得られることも多々あるので、前向きに過ごしていかれることを願っています。

質問
長距離バス移動対策
回答

「質問」

練習試合に行く時は、バスで移動するんですが、結構遠くまで行くことが多いです。いつも下半身がむくんだ感じになったりして、試合で思ったように動けません。何か良い対処方法はありますか?

「回答」

バスで長時間移動すると、脚もむくみやすいし、身体的にもしんどいですよね。その後の試合は身体が重く感じて、動き辛いことも多々あります。我々のチームも試合の前日に長時間バスで移動することはよくあります。移動によるマイナス面を少しでも減らすために、選手たちは色々工夫しています。

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例えば、リカバリータイツなどを履いて、むくみを抑えたり、同じ体勢で長くいないように、こまめに体勢を変えたり、足首を回したりしています。

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そして、トイレ休憩の時には体操やストレッチをして、身体をほぐします。現地に着いた後も、まずはほぐしから。また、移動時間が心理的なストレスにもならないように、音楽を聞いたり、映画を見たりしています。

身体と心の両方で対策をして、可能な限り良い状態で試合ができるように工夫してみてくださいね!

質問
パススピードを上げる蹴り方
回答

<質問>監督から『パスのスピードをもっと上げろ』と言われています。ですが、強く蹴ってもなかなかパスのスピードが上がりません。どうしたら速いパスが蹴れるようになりますか?

<回答>速いパス、ということはサイドキックでのパスのスピードを上げたいということですね。10m程の距離でしたら、蹴り方に関係なくある程度のスピードのボールは蹴れますが、15m、20m、25mのパスとなると、速いボールを蹴るための体の使い方が必要になってきます。

速いボールを蹴るためには、ボールにコンタクトする足のスピードを上げる必要があります。よくある、足の内側を押し出すようにして蹴ると、10mほどの距離までしか対応できません。

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それ以上の距離で速いボールを蹴るためには、足の内側を押し出さず、身体全体のしなりを使って、脚をスウィングさせてボールにコンタクトする足のスピードを上げることが必要です。わかりやすく言うと、インステップキックやインフロントキックを蹴る時のフォームで、ボールにコンタクトする場所が、インサイドに変わるだけです。

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更に、脚だけで蹴ろうとせず、蹴り足と逆の腕を張って、強く蹴ろうと力まず、うまくリラックスして、ムチのように身体のしなりを使って蹴るようにします。そうすると足の先端のスピードが上がり、パスのスピードも上がってきます。力まず、身体をしならせインステップキックやインフロントキックを蹴るようにインサイドで蹴ってみる。これで解決できますよ!

質問
足指の骨折を機に敏捷性を高める
回答

「質問」

足の親指を骨折してから敏捷性が落ちました。どうすれば元通りになるでしょうか?

「回答」

まずは親指を曲げる筋肉のリハビリをしたかどうかの確認です。骨折をして固定していると、周りの筋肉が弱くなります。骨折が治ったからといって、筋肉が弱ったままプレーを再開すると、怪我をする前と同じようには動けないです。

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親指を曲げる筋肉群を強化する方法として「タオルギャザー」というエクササイズがあります。これは床にタオルを敷いて、足の指でタオルを引き寄せる方法です。ハンドタオルよりも大きなタオルを敷いて、連続してタオルを引き寄せていってください。

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筋肉が疲れるまで行い、一度休んでもう一回。2~3セットくらいから始めて、余裕ができたらセット数を増やしていきます。そうすることによって、怪我をする前と同じ筋力まで回復させていくことができます。もし、リハビリを行っていなかったとしたら、早急に取り組んでみてください。

また、指の力で蹴って動こうとしていたとすると、怪我をする以前よりも動きのスピードが上がる可能性が高いです。蹴って動こうとすると、大きな力を得られないばかりでなく、時間もロスしてしまうからです。動くためのエネルギーは、地面を押した時に跳ね返ってくる「地面反力」から得ます。
直線であれば、親指の付け根の拇指球の横のラインで地面を押します。方向変換時であれば、拇指球と踵を結んだ内側のアーチで地面を押します。

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親指は、地面を抑える程度で蹴らずに、地面を押してエネルギーを得たら、素早く次の一歩に移ります。そうすることによって、蹴って動こうとしていた怪我をする前よりも、速く動くことができるようになりますよ!

質問
運動量は多い方がいい?
回答

<質問>
試合の運動量は多いほうがいいんですか?

<回答>
今年のJリーグでは、トラッキングシステムを採用し、試合の総走行距離とスプリント回数がわかるようになっています。

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ただ、総走行距離と勝敗の関係を見てみると、双方の間には相関関係は見られません。

つまり、運動量が多いと勝てるとか、少ないから負けた、とういことは言えないのです。対戦相手との力関係や戦い方、ゲームの流れによって走行距離は変わってきます。

大切なことは、運動量を比較することではなく、チームが目指した戦い方に対して、選手達が主体的に自らの意思を持って走れたのかどうかということです!

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意図しない局面で走らされても走行距離は増えますが、それは望むところではありません。例えば、相手陣内で不用意な横パスをカットされ、カウンターを受けて、その守備で何十メートルもダッシュして戻らなければならないといった局面などです。また、動くことによって、最終ラインにギャップを作ってしまったり、相手に侵入するスペースを与えてしまうなど、運動量を増やしてはいけない局面もあります。

試合の中で、チームとして走るべき局面で走れず、運動量が少なくなってしまった場合には、走行距離の少なさを改善していく必要があります。その分析過程で、走るべき局面が理解できているのかどうか。頭では理解しているけど、コンディションが悪くて走れなかったのかどうか。これらを見極めて、改善のトレーニングに繋げていくことが大切です。

単純な量の比較をするのではなく、求めるスタイルやクオリティから総走行距離やスプリントの回数を把握していく感覚が選手にも指導者にも求められます。

質問
キーパーにもフィジカルは大切?
回答

<質問>
キーパーでもフィジカルは大切ですか?つけておいたほうが良い筋肉があれば教えてください。

<回答>
もちろんキーパーにとってもフィジカル的な能力は必要です。つけておいたほうが良い筋肉は?という質問からすると、フィジカル=筋力が主な要素と考えているのかもしれませんね。

私が考えるキーパーにとって必要なフィジカル的な要素とは、細かいポジショニングを可能にするアジリティ能力、構えからスムースなキャッチングやセービングにつなげられるコーディネーション能力、少しでも高く、遠くに手を伸ばすことができるパワー、そしてそのパワーを試合の最後まで発揮し続けるための筋持久力、などです。これらのことから、キーパーにとってもフィジカル的な要素は非常に重要です。ただし、それぞれの要素によって強化方法は異なります。自分が目指すキーパーのパフォーマンスに対して、どの要素を伸ばしていきたいのか、どの要素が足りないのかを、しっかりと整理してトレーニングに取り組んでいくことが大切です。

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その上で、つけておいたほうが良い筋肉はどこなのかを考えていく必要があります。例えば、高く、遠く跳ぶためには、どこの筋肉をつけることが必要でしょうか?ジャンプ動作をした時に、どこの筋肉を使っているのか自分の身体と向き合ってみてください。高く跳ぶために必要な筋肉を感じることができたら、その部位の筋力を上げるためのトレーニングをすれば良いのです。

なぜ、このような回答をするかというと、目指すパフォーマンスから逆算したトレーニングをしないと、効果が期待できないからです。例えば、ジャンプをする時に、どこの筋肉を使っているのかを感じたり理解せずに、ただ筋肉を鍛えても、実際の動作には効いてこないからです。改善したいと思う要素に対して、どの能力やどの部位の筋肉が必要なのか、自分の身体と向き合ってみてください。そしてそれをトレーニングにつなげていってください。この逆算的な考え方は、筋力だけではなく様々な能力向上のために活かされてきますよ!

質問
バタバタ走りの改善方法
回答

<質問>走るときにバタバタ走りなのですが、どうしたら改善できるでしょうか?

<回答>足が地面に着いている時間が長くなってしまうと、バタバタとした走りになってしまいます。走っている時の姿勢を、スマホの動画で撮影してもらったり、人に見てもらったりして、確認してみましょう。

上半身が地面に対して垂直に近い状態になっていませんか?また、必要以上に大股になっていませんか?こうした動きだと、重心よりも前に足を着いてしまうことになり、受け取る力は進みたい方向と逆、つまり、ブレーキがかかってしまいます。そうすると、素早く次の動作に移れず、接地時間が長くなってしまい、ドタバタとした走りになってしまいます。

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まずは、肩1つ分、上半身を前に傾けてみてください。肩と膝と拇指球が同一ライン上にくるくらいが良い傾きです。

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前に傾け過ぎると、膝を前に出しにくくなるため、ストライドが狭くなり、また蹴り足も後ろに流れやすくなるので気をつけてください。

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そして、必要以上に地面を蹴ろうとせず、足を着いてエネルギーを受け取ったら、素早く逆の脚を前に運ぶ。私が良く使う表現の1つに、「熱い鉄板の上を走り抜けてみよう!」という言葉がけがあります。そうしたイメージで走ってみると、接地時間が短くなり、軽やかな走りに変わっていきます。

スムーズな走りにつながる上半身の傾きと、短い接地時間で、ドタバタ走りを改善してみてくださいね!

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質問
1対1でボールを奪う確率を上げる
回答

<質問>
コーチから守備のハードワークはできているけど、一対一のハードワークができていない!と言われました。どうすれば、一対一が強くなりますか?練習時、意識することを教えてください! そこを頑張って強くなりたいです。

<回答>
守備のハードワークはできているけど、1対1のハードワークが出来ていない。という言葉から想定すると、ラインの押し上げや前線からのプレスバックで縦方向のコンパクトさを保ち、サイドチェンジに対するスライドで横方向のコンパクトさも保てている。更にボール保持者へのプレッシャーもかけられているし、味方のカバーリングも出来ている。しかし、1対1の曲面になるとあっさりと抜かれてしまう、といったような現状でしょうか?
この課題はまさに日本全体が抱えている代表的な課題の一つです。この課題の解決策として、良い構え、良い動き、良い接地、身体の入れ方、について過去に幾つか答えてきました(2013.12.11 / 2014.6.6 / 2014.9.12)が、今回は更にもう一つ踏み込んでみたいと思います。
1対1でボールを奪う確率を上げるためには、全くのリアクションにならず、自分のプランに相手を誘い込んで自らのアクションでボールを奪う!ということです。

抜かれる確率が高い状況というのは、相手が仕掛けやすい間合いで、相手が右にも左にも抜きにかかれるポジショニングで相対していて、仕掛けられた方向にリアクションで対応しようとしている状態です。逆にボールを奪う確率が高い状況というのは、相手のスピードを抑えさせる間合いで、自分の得意な方向に相手を誘い込み、仕掛けに対して素早くボールにコンタクト出来るか、相手とボールの間に身体を入れることが出来る準備が整った状態です。そして自分のタイミングでアクションを起こし、ボールにコンタクトするか、ボールが相手の足から身体一つ分以上離れた瞬間に自分の身体を入れてボールを奪う。

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ボールを奪うのが上手な選手の動きを良く見てみてください。獲物を罠にはめるかの如く準備し、行けると判断したら瞬時にアクションを起こして一気にボールを奪い去る。我々はボール奪取に優れた選手達のことを『ハンター』と呼んでいます。ハンターのプレーはチームにとって有効なだけではなく、見ている観客の心も奪っていきます!是非、そんなプレーヤーを目指してください!

質問
トレーニングのデザイン
回答

<質問>
僕はMFでボールを奪うことが武器なのでそれを更に伸ばしたいと考えています。なので、ほぼ毎日、ダッシュやアジリティ、ラダーをやって瞬発力や一瞬のスピードを高めています。それが効果的なのか知りたいです。

<回答>
ボールを奪うことが得意で、更にその力を伸ばしたい。そのために、速くなるために必要なトレーニングをどのタイミングで実施していったら良いかということですね!

瞬発力を上げるためには、筋力とスピードの向上が必要です。しかし、筋力を上げるためのトレーニングとスピードを上げるためのトレーニングでは、身体への負荷も異なるので、実施のタイミングを考えなければなりません。

例えば、毎週末にゲームがある一週間のスケジュールで考えてみると、筋力的なトレーニングは回復に時間が必要なので、週の前半に実施します。スピードを上げるためのトレーニングは、疲労した状態では最速で動けないので、ゲームに向けた回復期となる2日前や前日が理想的です。

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ただ、サッカーをする準備としてウォーミングアップ等でアジリティに取り組むことは有効です。つまり、目的によって実施のタイミングを考えていけばよいのです。
目指すプレーがはっきりしているので、より効果が期待できるように、トレーニングの目的とタイミングを整理して取り組んでいけるとよいと思います。

ボールを奪うことが得意な選手というのは貴重なので、その力を伸ばしていくことによって、自分もチームも向上していくことにつながっていくと思います。
目的に合ったタイミングでトレーニングを実施して、パフォーマンスを上げていってくださいね!

質問
Q「プロが行うフィジカルトレーニングを教えてください」
回答

「質問」

プロが行うフィジカルトレーニングを教えてください。

「回答」

シンプルですが、奥が深い質問ですね!この質問に対しては、どんな方法でトレーニングをしているかということよりも、まずは、フィジカルトレーニングをどのように考えていくのか、ということから入っていく必要があります。

なぜならトレーニングの方法は色々ありますが、それらは全て、サッカーにおいて、どのパフォーマンスを上げるために、フィジカルのどの要素を鍛えようとしているのかによって異なってくるからです。フィジカルという言葉には色々な要素が含まれています。体格、筋力、スピード、調整力、持久力、等々。

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現在の状態から、目指したいパフォーマンスのために、フィジカルのどの要素を向上させたら良いのかということを明確にすることから始めていきます。

強くなりたいのか、速くなりたいのか、高く跳びたいのか、持久力を高めたいのか、パスのスピードを上げたいのか、ドリブルが上手くなりたいのか、ヘディングが強くなりたいのか等々。

さらに紐解いて、強くなるために、筋力を向上させるのか、コンタクト・スキルを向上させるのか。

速くなるために、パワーを向上させるのか、動きを改善するのか。

持久力を高めるために、低い強度で狙うのか、高い強度で狙うのか、動きの効率を上げるのか、等々。

それに加えて、選手の特徴に応じながら、チームの戦術に対しての目的をも達成するために、限られた時間の中で、パフォーマンス・アップを実現していく。それがプロが目指しているフィジカルトレーニングです。トレーニング方法を一つ一つ書き出していくと、本が一冊書けてしまうので、まずは、この考え方を共有できればと思います。

専門的な知識と経験が必要になってくるので、どのチームにもフィジカル・コーチがいる時代が早期に実現していくことを願っています。日本が世界に比べて遅れている部分の1つですから。

 

質問
スピードがないハンディを克服する思考
回答

<質問>
足が遅い、体力がない、(それを改善するのは当たり前ですけど…)こういうサイドハーフは攻撃の時どのような工夫をすべきでしょうか?

<回答>
まずは、自分の得意なプレー、やりたいプレー、他の選手より優れているプレーは何かということを整理した上で、そのプレーを表現するためには、どのようにしたら良いかというように考えてみると良いです。例えば、足が遅く、体力もないけど、『パスやシュートの精度には自信がある』といった場合、どこにポジションをとって、いかに前を向いて決定的なパスやシュートに結びつけていくか、というポジショニングが勝負になってきます。

マークを外すスピードがなくても、相手と相手の間の中間ポジションを取ることによりパスを受けたら素早く前向きにプレーすることが出来ます。裏のスペースに抜け出して行くスピードがなくても、相手を剥がして裏返すようなポジションでボールを受けられれば、それで1人抜いたのと同じことになります。

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こういった思考回路で自分の良さを出せるように工夫していけると、自分の能力で出来る最大限のプレーが出来てくると思います。ひと工夫で一つ、更にもうひと工夫で一つずつレベルを上げていってください!

質問
筋肉量の左右差
回答

<質問>
右腕と左腕の腕の太さが違うのですが、どうすれば均等になるでしょうか?? 右から、相手が来た時は安心感があるのですが 左からだと、利き手じゃないと言うのもありますが、何か不安になります。 教えてください、お願いします!

<回答>
人は皆、利き手、利き足があり、左右差というのは多少あるものだと考えています。

例えば、左利きの選手の大腿部の太さはどちらが太いと思いますか?

左効きの選手は左足でのキックの依存度が高いので、左の方が太い、と思われがちですが、左利きの軸足は右足で、常に右足で踏ん張っているので、右足の大腿部の方が太い傾向があります。

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左右の筋肉量の違いがあっても、動きのバランスが取れていたり、片方だけ疲労や張りが出やすかったりしなければ、左右の違いを受け入れても良いと思います。

ただ、今回は左の腕が右より細く、左側から相手が来た時は不安があるとのことなので、その不安は取り除いていきたいですよね!この状況に対して私が指導する場合は、不安な状況をあえて作り出し、その局面での身体の使い方や力の入れ方を繰り返し行います。

今回の場合であれば、1対1で左側から相手にプレッシャーをかけてもらい、半身で左の腕を使いながらボールをキープして、利き腕とは逆なりの感覚を見つけ出していく。そしてそれを繰り返すことにより、相手を押さえることが負荷となり、実践的な筋力トレーニングにもなります。

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一度実践してみてください。次の日の筋肉痛やその繰り返しで、徐々に左側の腕も太くなり始め、それと共に今までの不安も解消されていくことと思います!

質問
正確なロングフィードを蹴るには
回答

<質問>DFをやっています。ロングフィードを正確に蹴るには何が必要ですか?

<回答>正確なロングフィードを蹴れるようになるためには、安定したフォームと距離感を掴むためのトレーニングが必要になります。

安定したフォームとは、毎回同じフォームで蹴れるということです。まずは、軸足の安定性。踏み込みの動作で着地した時に身体全体がピタッと止まれるようにしていきます。その時の姿勢は、肩甲骨が寄り、骨盤が前傾して、腰にアーチ(曲線)ができます。そして、腕を張り、身体全体のしなりを使って蹴ります。この踏み込みから脚のスウィング動作を、身体がぐらつくことなく、毎回同じようにできるようになることが必要になります。そして、蹴りたいボールの軌道に合わせて、同じフォームで、ボールにコンタクトする位置や足首の角度、力の入れ具合を変えていきます。

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効果的な自主練の方法として、30m〜50mの間にコーンをいくつか置きます。そして、コーンの先端に上からボールが当たるように蹴っていきます。フォームが変わると、左右にブレてしまうので、毎回狙ったコーンへの軌道にボールが乗るようにトレーニングします。フォームが安定してきたら、狙うコーンの距離を変え、力加減を調整して狙っていきます。こうして距離感を養っていきます。

止まってる目標物に蹴れるようになってきたら、走っている味方に合わせられるようにしていきます。パートナーに走ってもらい、パートナーが走っているスピードと自分からの距離を瞬時に判断して、スペースでボールとパートナーがピタッと合うような感覚を磨いていきます。フォームと距離感は繰り返しトレーニングすることによって身につけることができます。ですから、プロ選手でも日々ロングボールを蹴って、フォームの確認と距離感を合わせていますよ!

質問
差し手争いで勝つ筋トレ
回答

<質問>腕の使い方を学びました。腕を鍛えるのに有効なトレーニングはありますか?

<回答>腕の使い方を学んだことは、プレーをする上で非常に有効です。ただし、腕の力だけでは発揮できる筋力は小さいので、相手を押さえきるのは難しいかもしれません。

体幹部の背面の筋肉も同時に効かせることができると、大きな力で相手を押さえ込むことが可能になります。つまり、コンタクトの局面では、体幹部の背面の筋肉(広背筋、菱形筋、脊柱起立筋等)で腕を引き、腕の裏の筋肉(上腕三頭筋)で肘を伸ばして相手を押さえます。

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この筋肉群を鍛える身近な方法は、懸垂と腕立て伏せ。なんだ、と思うかもしれませんが、懸垂と腕立て伏せで、相手を押さえ込む筋肉群を鍛えることができるのです。負荷が足りなければ、仲間にサポートしてもらいます。懸垂時に下に引っ張ってもらう。腕立て伏せの時に、またいでもらい肩甲骨を上から押してもらう。やったことがなかったら、1度やってみてください。想像を越える負荷に驚くはずです。そして、こうして鍛えた筋肉はコンタクトの局面で威力を発揮してくれますよ!

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質問
正確なサイドキックを蹴る
回答

「質問」

正確なインサイドキックを蹴るためにはどう蹴ったらいいですか?どういったフォームで蹴ればいいですか?

「回答」

こういった基本的な技術の精度を上げるための質問はいいですね!というか、サイドキックの精度を上げたいと思う時点で、プレーしているレベルの高さを感じます。

プレーをするレベルが上がれば上がるほど、止める、蹴る、といった基本的な技術の精度の高さを求められますからね!インサイドキックを脚の動きだけで蹴っている選手を多く目にします。キックの時の上半身の使い方まで意識がいっていないようです。

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正確なインサイドキックを蹴るためには、安定したフォームが必要となります。蹴る動作は片足立ちです。
片足でバランス良く立つためには、身体をどのように使ったら良いでしょうか?
片足立ちでバランスを取る時、腕はどうしてますか?下げたままにしますか?顔を下げてボールを見て、背中は丸まってないですか?

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バランスの良い安定したフォームで蹴るためには、胸と腕を張り、良い姿勢(肩甲骨が寄り、骨盤が前傾し、足の指が地面をしっかりととらえている状態)で、キック動作を行う必要があります。その状態を保ち、軸足をぶらさず、全身のしなりを使って、シャープにスウィングして蹴ります。そうすることによって、正確で、さらにスピードのあるインサイド・キックが可能になりますよ!

ぜひ、基本技術の精度を上げて、1つ上のレベルでプレーしてくださいね!

質問
ドリブルからの鋭いターン
回答

「質問」

ドリブルからの鋭いターンができません。どうやってやったらうまくいきますか?

「回答」

世界の名ドリブラーの選手達は、鋭いターンをしますよね!
いくつかあるターンの中でも、彼らが頻繁に使う代表的なものが、アウトサイドでのターン。彼らの動きを見ていると、いとも簡単にターンしているように見えますが、実はちょっと独特な身体の使い方をしています。

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鋭いターンをするためには、ターンの瞬間に一気に股関節を外側に捻って(外旋して)、アウトサイドを体に対して90度くらいになるようにしています。その時に、上半身は股関節と逆側に捻って身体のバランスを保っているのです。

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例えば、右足のアウトサイドでターンをする時は、股関節は右へ、上半身は左側へ捻ります。この上半身の捻りがないと、股関節を捻る力に上半身が流されてしまい、バランスを崩してしまいます。ドリブルをしながらだと、なかなかうまくいかないケースが多いのですが、ボールを使わず、動きだけを取り出してトレーニングをして、動き方を身につけてから、ドリブルに戻していくと、驚くほどスムースにできるようになります。

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まずは、ボールなしで、上半身と下半身を逆に捻って、アウトサイドが90度近くになるように身体を動かしてみる。そして、それがうまくいくようになったら、ボールと一緒にターンをしてみる。多くの選手達が、この方法で鋭いターンを身につけることができましたよ!ぜひ、体感してみてくださいね!

質問
スペースを奪えば抜かれない
回答

「質問」

サイドバックをしている時、どうしてもスピードがある相手に勝てないんですけど、どうすればいいですか?

「回答」

自分よりもスピードのある相手と並走したら勝てません。

しかし、相手が仕掛けてきた後に、相手とボールの間に体を入れることができたら、相手のスピードは無力化し、相手からボールを奪うことができます。相手が仕掛けてきた後に、ボールを追っかけてしまうと、相手が自分を追い越こすコースを作ってしまいます。

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しかし、そのコースに自分の体を入れられれば、相手は追い越こすコースがなくなり、抜き去ることができなくなるのです。ボールを奪いにいかず、ボールと相手のスペースを奪いにいく!

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これができるようになると、抜かれる回数は一気に減りますよ!

質問
中学から高校への変化に対する対応策
回答

<質問>
高校一年です。 僕が所属しているサッカー部は専用の人工芝コートがあり毎日そこで練習しています。 しかし、最近少し走ったりターンや素早い動きをするとすぐにふくらはぎやもも裏が張って疲労感がきて動きが鈍くなります。 何かいいケアや練習で意識することがあれば教えてください。

<回答>
高校生になり、新しい環境でのトレーニングが始まっているんですね!この状況は、幾つかの変化が同時に起こっているため、身体への負担が大きくなっていることが考えられます。張りや疲労感に繋がる要因を挙げて、改善の糸口を探っていきましょう。
まずは、人工芝のピッチに変わったこと。土のピッチに比べ、人工芝は摩擦が強く、関節や筋肉に対する負担が大きくなります。更に、土や芝用のスパイクを履いて人工芝でプレーすると負担は増します。過度の負担は障害にも繋がるので、人工芝用のシューズを履くことをお勧めします。

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次には、高校生年代は筋肉の成長が著しい時期ですので、その時期を迎える前の選手と成長中の選手との間にはギャップが生まれやすくなります。つまり、中学時代よりも周りの選手達のスピードや強さが増し、それに対応しようとして負担が大きくなっているということです。練習時間が長くなっているようであれば更に負担は増しています。この負担から回復させていかないと、コンディションは下降していき、すぐ疲れてしまったり、張りを感じたりしてしまいます。

その回復過程に必要なことは、食事・睡眠・トリートメント(入浴やストレッチなどの身体のケア)。回復過程に魔法はないので、この3つの質を上げていくしかありません。

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高校生になり、生活環境や時間帯にも変化が起こり、まだペースがつかめていないのかもしれません。負担が増している分、今までと同じでは回復が追いつかないので、3つの要素の質を上げていくことが必要になります。毎朝の体重計測で今の自分と向き合いながら、1日の取り組み方を考えてください。どんどん体重が増えていく時期ですので、体重(筋肉量)が減ってきているようであれば黄色信号です。食事の量、睡眠時間とその時間帯、練習後や入浴後の入念なストレッチ等の質を上げて、コンディションも上げていってください。それが出来るようになってくると、今の状況は確実に改善されていきますよ!

 

質問
鋭く正確なボールを蹴るには【動画あり】
回答

ダッシュの後でも、鋭く正確なボールを蹴るために鍛えるべき筋肉ってどこ?

2016.03.01
長い距離を走り、正確なボールを蹴る。これはどのポジションにも必要なプレーだ。FWであれば、後方からのスルーパスに抜け出して、ゴール前でシュートを打つ。MFであれば、2列目からの飛び出しでゴールに迫る。サイドバックの場合はオーバーラップからのクロスやシュートなど、長い距離を走り、ボールを蹴る場面はたくさんある。

このプレーを成功させるためには、どのようなトレーニングが必要なのだろう? 今回はヴァンフォーレ甲府のフィジカル・コンディショニングコーチの谷真一郎さんに「ダッシュの後に、鋭く、正確なボールを蹴ることができる」選手になるために、簡単にできる筋力トレーニングを教えてもらった。

<谷さんからのアドバイス>
「スペースにボールが出て、追いついて、ボールを蹴るという一連のプレーをするときに大切なのが、力まないことです。身体に力が入ってしまうと、身体を正確に速く動かすことができず、イメージ通りにボールを蹴ることができなくなります。

速く、正確なボールを蹴るときは『お腹のひねり』と『足のしなり』を使うのですが、身体に力が入り、力んでしまうとひねる動作、しなる動作がスムーズにできなくなり、足のスイングスピードが落ちるので気をつけましょう。身体をひねり、しならせて蹴るために必要なのが腹斜筋(おへその周囲にある筋肉)です。足の先端のスピードを上げて、力まずに振り抜くイメージでボールを蹴りましょう」

<エクササイズの方法・YouTube動画>

ひねりの中心となる腹斜筋を鍛えるトレーニングです。

1:2人1組になり、メディシンボールを使います。
2:パートナーにボールを持ってもらい、トレーニングする側の選手は座ります。
3:上体を起こして座り、ひざを曲げて、地面から浮かせます。
4:その状態でパートナーにボールを投げてもらい、両手でキャッチ。反対方向にひねり、力を入れて投げ返します。
5:10回程度繰り返します。

<ポイント>
身体に力を入れるのは、ボールをキャッチしてひねり、投げ返すときだけ。ボールをおへそから一番遠いところまで持っていくように上体をひねり、投げ返す瞬間に力を入れよう。腕の力だけを使って投げ返したり、上体に力が入ってしまうと、動きが小さくなる。腹斜筋のトレーニング効果が薄れてしまうので、気をつけよう。

質問
体幹トレの効果が実感できない
回答

Q「体幹を続けているが効果が未だに出ない…」

A「体幹トレーニングというのは、身体の内側にあるインナーマッスルを刺激して身体の安定性を高めるものなので、ウエイトトレーニングのように目に見えて変化を感じるものではありません。見た目の変化が少ないので、効果を実感しづらい部分があるのかもしれません。

また、正しいフォームで行うことによって効果が得られるものなので、フォームが崩れているとむしろ逆効果になってしまいます。良い姿勢を作り出して安定性を高めたいのに、良い姿勢でトレーニングできなければ効果は期待できないということです。

例えば、立っている時の良い姿勢とは、骨盤は前傾して、お腹は凹み、肩甲骨は寄っています。

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この基本姿勢のもとに、腕や脚を動かしたりして、より安定性を高めていくことが必要になります。

普段の生活では、スマホやゲームを手にする時間が長くなっていることもあり、肩甲骨が開いて猫背になり、骨盤も後傾して、お腹も緩んでいる状態が続いてしまっているかもしれません。まずは、良い姿勢の身体の感覚を確認してみてください。

良い姿勢は、バランスの良さを生み出すため、様々な動きがスムーズになるだけでなく、地面反力もうまく受け取れるため、動きのスピードも上がります。

質問
捻挫癖の改善方法
回答

<質問>
捻挫グセを治す方法を教えてください。

<回答>
捻挫が癖になっているということは、頻度の高い、足首を内側に捻ってしまう内反捻挫を繰り返していることと思います。次の三つの方法で捻挫癖を改善します。

まずは、足首を内側に捻ってしまうのを筋力で防ぎます。つまり、捻ってしまう動きと逆の動きに対して、ゴムチューブや徒手抵抗で負荷をかけて、筋力の補強をします。プレーをする前のウォーミングアップとして、足首の背屈(つま先をスネに近付ける)、外反(小指を外側に開く)動作に負荷をかけて20~30回程度、多少の張りを感じるまで行い、それを2~3セット繰り返します。時間にしたら5分もかからないので習慣にしたいところです。

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次に、内反捻挫をしてしまう場合、方向を変える時のスタンスが狭く、足裏の外側に体重がかかって接地してしまっているケースが多いです。様々な方向変換をする時に、今のスタンスより靴一足分外側に接地して、しっかりと拇指球に乗ってターン出来るようにして下さい。これも筋力補強の場合と同じように、練習前に動きの確認を繰り返すことで改善されていきます。

三つ目に、動きの中で方向変換時にかかる負荷よりも大きな負荷をかけて補強出来るように、横方向、斜め前、斜め後ろへの切り返しを4〜6回の連続したジャンプで行い、それを2~3セット繰り返します。これも数分で実施出来ます。

捻挫癖を治す為に、筋力補強、動きの改善のためのエクササイズを練習前の数分で行い、それを習慣化してみて下さい。これらのエクササイズは、捻挫癖を改善するだけでなく、動きのスピードアップにも繋がるので、是非実践してその恩恵を受けて下さいね!

質問
上半身の身近な強化法
回答

<質問>
食事もしっかり取っていて、練習後はプロテインを飲んでいますが、上半身の筋肉が全く付かず当たり負けします。下半身はある程度つきました。 上半身はどのようにすれば筋肉がつくのでしょうか?

<回答>
エネルギー摂取に対しての意識が高いので、下半身の筋肉は良い状態になっているようですね!しかし、上半身の筋肉が全く付かないとのこと。栄養摂取が上手く出来ていることから、上半身もトレーニング次第でしっかりしてくることと思います。

サッカー選手の上半身に対する強化は結構盲点になっていることが多いと思います。実際に多くの選手達と接してきても、上半身に成長の余地を残しているケースをたくさん目の当たりにしてきています。ということは、上半身を強化するとパフォーマンスにも良い変化が起きやすいということです。

私がターゲットにするのは、身体の背面の筋肉です。アンバランスからリカバリーする局面であったり、コンタクト時に相手を押さえて自分のバランスとプレーエリアを保ったりする局面では、背面の筋力が必要になります。背面の筋肉とは、前傾姿勢を元に戻す、上腕(肩から肘)を引く、前腕(肘から手)を後方に押し返す為の筋肉です。

この部分を強化する方法は幾つかありますが、最も手軽に出来て効果的な方法を挙げるとすると、懸垂と手の幅の狭い腕立て伏せです。懸垂は学校に鉄棒があれば出来ますし、腕立て伏せは場所を問わず実施可能です。懸垂は肩幅から握りこぶし2つ分程外側で鉄棒を握り、体を顎のラインまで引き上げます。手の幅の狭い腕立て伏せは、手は肩幅、肘が上半身に触れる程に脇を締めて、腰が落ちたり上がったりしないように、頭から踵までを真っ直ぐに保ったまま行います。

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ちなみに、懸垂は何回出来ますか?手の幅の狭い腕立て伏せは何回出来ますか?懸垂が10回、手の幅の狭い腕立て伏せが20回スムーズに出来なかったら、自分には大きな成長の余地が残されていると思ってください。そして、出来るようにトレーニングしてみてください。多くの選手達がそうであるように、これが出来るようになってくると、パフォーマンスに大きな変化をもたらします!是非、手軽で効果的なトレーニングの恩恵を受けてくださいね!

質問
体重増量=実践的「おにぎり」の有効活用
回答

<質問>
現在高校1年で、身長173cm、体重55kgです。体重が足りないと自分でもわかっていて、食事を増やすべきだと思います。しかし、どの栄養素をどのように摂取すればいいかわかりません。効果的な太り方ができる食事を教えてください。

<回答>
173cm、55kgは確かに細身ですね。ただし、高校一年生とういことは、これから筋肉が発達してきて体重も増えてくる時期です。その発達がスムーズに進んでいくような栄養摂取が望まれます。

このような質問に対してよくある回答としては、「筋肉の発達に必要な栄養素はタンパク質で、体重何キロに対して何グラムが必要で、タンパク質を多く含む食材は何々で…」という感じになると思いますが、基礎理論と実践のしやすさにギャップがあることも多々あるかと思います。

そこで、今回提案したいのは、手軽さと栄養素を兼ね備えた『おにぎり』を有効に活用した取り組みです。おにぎりは糖質だけではなく、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維も含んでいるのことはご存知でしたか?通常の3食にプラスして摂取することによって多くの効果を期待できます。

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常に身近におにぎりを用意しておき、朝ごはんと昼ごはんの間に1個、昼ごはんと練習の間に1個、練習後すぐに1個、まずは通常の3食に影響が出ないように1日3回3個から始めます。慣れてくると個数が増えてくると思いますが食べられるならどんどん個数を増やしていってください。朝、自分で握るも良し、お母さんに握ってもらうも良し、コンビニでサッと仕入れるも良し、とにかくおにぎりと友達になってみてください。中の具材を変化させると楽しみも増えますよ!

この生活を騙されたと思って2週間続けてみて、体重や身体のフィーリングの変化を感じてみてください。きっと面白いように変化が起きてきますよ!

質問
プロ選手のトリートメント方法
回答

<質問>
高校に入り、練習量が一気に増え、日々疲れが溜まってきてるように感じます。それが原因で100%のパフォーマンスが出せないです。
疲れをしっかりととる方法を教えて頂きたいです。

<回答>
練習量が一気に増えると、身体が慣れるまでが大変ですが、慣れる前に怪我をしてしまったり、思ったようなプレーが出来なかったりするのは望ましくないので、上手く疲労を取り除いていきたいですね!

身体を疲労から回復させる為の魔法はありませんが、質を上げることは出来ます。つまり、疲労回復に必要な、「食事・睡眠・トリートメント」をどの位高いレベルで実践出来るかどうかということです。食事の質や量、睡眠の時間帯や睡眠時間については情報も得やすいかと思うので、今回は「トリートメント」について、実際にプロ選手達が何をどのように実践しているのかを紹介したいと思います。

例えば、午前中にトレーニングがある場合の1日を追っていきます。練習場に到着すると、各々で事前準備に取り掛かります。筋肉の硬さの残っている所のほぐしや痛みのある箇所のケア、温めやストレッチ、継続的な弱点補強、テーピングなどの準備です。

チームでのトレーニングが終わると、各々でクールダウンのランニング、ストレッチを行います。ランニングは乳酸が出ないレベルの低い強度で10分~20分程、それぞれの状態に合わせて時間を調整してジョギングします。ストレッチもウォーミングアップ時に行う短い時間のものではなく、各箇所30秒程かけて入念に行っていきます。夏場の暑い時期はトレーニングや試合直後にアイスバス(冷水浴)に入り、身体の火照りによる疲労を抑えます。

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グランドでのアクションを終えると、プロテインなどで即座の栄養補給を行い、シャワーを浴びます。そして食事をして短時間の睡眠。その後にマッサージを受けたり、酸素カプセルに入ったり、入浴施設で交代浴を何回か繰り返したりします。交代浴の合間にストレッチに取り組んだりもします。そして、夕食。その後のフリータイムで更に入念にストレッチを行ったりもします。

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トレーニング量に対して食事の摂取が追いついていない場合には、寝る前に補食を入れて体重の減少を防ぎます。そして最も効果的な睡眠の時間帯を極力外さないように就寝します。

日常の学校生活の中で、同じことを実践することは難しいですが、少しでも近付くことは可能だと思います。現状から一気に変えることは難しいと思うので、プロ選手達のトリートメントの方法を参考にして、出来ることから少しずつ取り組んでみてくださいね!

質問
公式戦と筋トレ
回答

<質問>
現在高校2年生です。毎週公式戦があるのですが、筋トレはしない方が良いですか?それともした方が良いですか?またやるとしたら、曜日や時間帯など、どのタイミングで筋トレをしたら良いですか?

<回答>
毎週末の公式戦と筋トレ、どうしたら良いか迷いますよね。

ズバリ、試合当日に疲労が残らないように継続的に実施していくことが効果的!と言えます。筋トレで適切な負荷をかけた場合、その回復には48~72時間を要します。つまり、試合当日から逆算して最低2日間は間を空ける必要があります。例えば、土曜日に公式戦がある場合には水曜日までに終える。日曜日が公式戦なら木曜日まで。後は、筋トレの負荷が3日目にも少し残るようであれば、もう1日前に終えておく。この原則を外さないように実施することにより大きな効果が期待出来ます。

では、時間帯的に、朝、昼、夕方、夜のどのタイミングが良いのか?

身体の準備、食事との兼ね合い、トレーニング時間、勉強時間の確保、神経支配と睡眠への影響などなど諸々のことを考慮すると『夕方の実施』が最も効果的と考えます。夕方に集中して30分!このタイミングでの実施で効果を得たいものです。

自分でこの時間を確保できると良いのですが、その時間帯はチームで活動していることが多いかもしれませんね。その場合には、チームの監督やコーチの理解が必要になってきます。チームとして週始めのトレーニング後の30分は筋トレの時間にする!という習慣がスタンダードになることを望みます!そうすることが個人に対してもチームに対しても必ずや良い成果をもたらすことを確信しています。難しい場合には、チームでのトレーニング後の自主練の時間に実施したいものです。

いずれにしても高校生年代に筋力的なトレーニングに励むことはパフォーマンス向上のためには欠かせないファクターです!

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質問
フィジカル的なハンディを乗り越える為の思考
回答

<質問>
フィジカル面で体格のいい選手ばかりが試合に出るようなチームで体格のちょっと細めの僕は試合に出られずにいます。体を作るために筋トレをするべきか、なにをすればいいかをぜひ教えてもらいたいです。

<回答>
サッカーは、国や人種の違いによるフィジカル的な特徴は様々で、それはチーム単位においても同じことが言えます。背の高い選手、足の速い選手、筋肉量の多い選手、細いけど持久力に優れた選手、小さくて細いし、足も遅いけどテクニックや戦術眼に優れた選手等々。そして、試合に出るためには、他の選手より優れた能力を発揮することが求められます。

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もちろん、自分の身体をコントロールするために最低限の筋力は必要になりますが、それよりも自分が、どんなプレーをするのが好きなのか?どんなプレーが得意なのか?他の選手より優れているプレーはどのようなプレーなのか?ということを明確にしていくことが最優先だと思います。そうした他の選手には負けない自分の『武器』を身に付けることが試合に出るための近道だからです。

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全てを兼ね備えている選手というのは稀です。ほとんどの選手は得意なプレーと不得意なプレーがあります。そんな選手達がチームとなり、お互いの良さを出し、苦手な部分をカバーし合って相手チームと戦うところにサッカーの面白さがあるのです。

違った観点から見てみると、試合に出られない苦しい時に、どのように考えて、どのような行動を起こしていくのか。苦しい時にこそ、選手の真価が問われると思っています。

まずは試合に出られるように、自分の特徴と向き合ってみる。そして、その過程やその後、試合になかなか出られない時に、どのように振る舞っていくのか。今まで携わった選手達を思い起こすと、苦しい時に、踏ん張ってきた選手に対しては、サッカーの神様が何かしらの形で微笑みかけてくれているように感じています!

このような観点で現状と向き合ってみてください。自分なりの考え方が整理された時、きっと道は開けてくると思います。

この思考はどの競技にも適応すると思いますが、例えば、バスケットでは下の写真のような状況もありますよ!

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質問
ウイーク・サイドへの対応策
回答

<質問>
僕はサイドバックをしているのですが相手のサイドハーフがカットインして来た時に対応が遅いです。どんな練習をすれば横への動きが早くなりますか?

<回答>
カットインしてきた時ということは、ウィーク・サイド(半身で構えた時の背中側)へ行かれた時の対応が遅いということですね。これも多くの選手が抱えている課題の一つです。ウィーク・サイドへの対応力を高める為には幾つかのチェック項目があります。

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まず、構えが深くなり過ぎていませんか?

重心を低くし過ぎると次のアクションが遅れてしまいます。どの方向にも動き易い重心の高さを見つける必要があります。肩・膝・拇趾球が縦のラインで揃う位が目安になります。

次に、下半身を半身にして構えた時に、上半身まで半身になっていませんか?

上半身を相手に正対させることによって、次の一歩目の接地に必要な下半身の捻転スピードが上がります。

三つ目に、その一歩目はどのように接地していますか?

行きたい方向により大きな力が入るように接地することにより対応のスピードが上がります。例えば、右サイドで左足を前にした半身で構えている時、カットインされた後の一歩目となる右足の接地時に、つま先が外を向いたままでは力が入りません。下半身を素早く捻転して、つま先が内側を向いた状態でカットインされた方向に進もうとすることが大切です。

では、この動きを身に付けるためにはどのようにしたら良いのか?

実はそんなに難しくはありません。まずは、両腕をカカシのように張り、上半身は真っ直ぐにしたまま、下半身だけ捻転させて連続でジャンプしてみます。これが基本的な身体の使い方になります。次に、自分の動き易いスタンスまで足幅を広げて捻転しながらジャンプしてみます。両腕はバランスが取り易い高さにします。これで、構えからウィーク・サイドへのターンのベースは出来上がりです!後は、ジャンプからジャンプの間にサイド・ステップやクロス・ステップが入るだけです。まずは、この動きを意識的に身に付け、それを繰り返すことにより動きを自動化します。そうすることにより、瞬時の対応時にもこの動きが出来るようになります。

まずは、やってみてください。意外に簡単に出来るのでビックリしますよ!そしてこの動きを身に付けた後にカットインに対応してみてください。これまたビックリするくらい対応が良くなりますよ!

質問
現場的「柔軟性」の捉え方
回答

<質問>
身体が硬いです。どうしたらよいでしょうか?何か良い方法があったら教えてください。

<回答>
多くの選手が、『身体が硬い』という場合には、他の選手と比較して自分は硬い、と言うことが多いと思います。では、どの位柔らかければ良いのか?どの位硬いと良くないのか?この課題に関しては明確なものは提示されていません。

実際、多くの選手達を見てきて、身体は硬いけど、プレーは柔らかい、スピードは速い、怪我もしない、という選手はたくさんいます。また、身体の柔らかいブラジル人プレーヤーにも会ったことはありません。しかし、彼らのプレーはしなやかでスキルフルなことが多いです。

つまり、他者との比較ではなく、自身と向き合うことが大切になります。調子が良く、パフォーマンス・レベルも高い時、自分の身体はどのような状態にあるのか。良い時の筋肉や関節の柔軟性を把握しておき、そこを基準にした時に、どの箇所が、どのくらい硬くなっているのか、という観点で自分の身体の状態を把握します。

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トレーニングの負荷から回復していなかったり、疲れが溜まってきたりすると、柔軟性は低下します。良い時に比べて硬くなっている箇所が出てきたら、トレーニング後や入浴後、就寝前に、入念に静的なストレッチをして身体をいたわってあげてください。

更に、翌日のトレーニング前にも硬さが残っているようであれば、ウォーミングアップも入念に行ってください。ウォーミングアップでは、動的なダイナミック・ストレッチを中心に、静的なストレッチは数秒程度で実施します。トレーニング前の入念な静的ストレッチは効果的ではないので、トレーニング後にじっくりと行ってください。

他の選手との比較ではなく、自分の身体と向き合うことで、今抱えているストレスから解放されるだけでなく、活きた『柔軟性』を身につけていくことができますよ!

質問
速くて正確なワンタッチ・リターン・パス【動画あり】
回答

ワンタッチのインサイドキックで、速くて正確なボールを相手に返す方法とは?

試合中、味方とパスを交換するときに大切なのが「いかに、速くて正確なボールを蹴るか」である。しかし、なかなか速いボールを蹴ることができない。あるいは味方から強いパスを受ける際に、コントロールに時間がかかり、ミスをしてしまう人も多いのではないだろうか。そこで今回はヴァンフォーレ甲府のフィジカル・コンディショニングコーチの谷真一郎さんに「インサイドキックで速いボールを相手に返す方法」と、キックの精度を高めるために、ひとりできる筋力トレーニングを教えてもらった。

<谷さんからのアドバイス>
「速いボールには、それ自体にエネルギーがあります。そのため、足のインサイド部分で面を作り、そこに正確に当てることができれば、速いボールを返すことができます。その際に重要になるのが、「股関節を外旋させる動き」です。ボールが足元に到達する瞬間に股関節を外へ回し、インサイドキックの面を作ります。軸足がぶれていると身体が傾き、ボールに対して正しい面を作ることができなくなるので、お尻の筋肉(中殿筋)を使って、片足立ちで身体を支えましょう。

<エクササイズの方法>

★外旋するときに使う筋肉を鍛えるトレーニングです。

1:仰向けの状態になり、片方のひざを立てて上体を起こす

2:片方の足の外くるぶしの下を、立てた方のひざの外側に乗せる

3:その状態で骨盤をまっすぐ引き上げながら、ひざに乗せた足を外旋させる

4:骨盤を引き上げて外旋させたら戻し、お尻を地面につける

★片足立ちでバランスをとるときに必要な筋肉を鍛えるためのトレーニングです。

1:横になり、ひじを地面につけ、ひざを曲げた状態で身体を支える

2:中殿筋を使って、身体を上方へ引き上げる

3:引き上げた上体をゆっくりと戻す

4:負荷を上げるときは、ひざを曲げずに伸ばす

<ポイント>
股関節を外旋させるときは、骨盤が左右に傾かないように、ひざを立てた足をまっすぐにしよう。中殿筋のトレーニングをするときは、上体が前後にぐらぐらと揺れないように、平行の位置で身体を支えよう。

 

 

質問
怪我をしないために
回答

<質問>
怪我をしにくい身体を作りたいのですが、どのようなトレーニングがよいでしょうか?

<回答>
久々に、シンプルだけど奥の深い質問を頂きました。

選手達にとって最も避けたいのが、怪我によってプレー出来なくなる状況。しかし、サッカーには10%の怪我のリスクが伴います。つまり、30人が所属しているチームであれば3人の選手が怪我でプレー出来ない状況が生まれてしまうということです。10%のリスクに対して、選手自身は自己管理を、スタッフ陣はトレーニングの管理にエネルギーを注ぎます。

ファールになるような激しいタックルを不意に受けたりするなどの突発的な傷害を除いては、

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日々の取り組みによって、怪我のリスクを減らしていくことは可能です。

それは食事・睡眠・トリートメントという基本的なことをいかに高いレベルで実践していけるかどうか。そして、それをベースにして、二次的なリスクを取り除いていきます。

二次的なリスクで代表的なのが、トレーニングのし過ぎや傷みかけているのに無理してプレーして受傷してしまうケース。キックやターン動作が上手く出来なくて、一定の箇所に過剰な負荷がかかってしまい受傷してしまうケース。片足支持でのバランスが悪く、自分の身体をコントロールしきれなくて受傷してしまうケース。怪我をしてしまった後、しっかりとリハビリをしないで早期の復帰をしてしまい、再受傷してしまうケース。明らかに危険なプレーなのに、それを感じないで無理に脚を出したり、身体を投げ出してしまって受傷してしまうケース、等々。

食事・睡眠・トリートメントといった基本的な部分の実践と、二次的なリスクを取り除いていくことによって、プレーし続けられる状態を維持したいものです。

怪我に至るには様々な状況があります。また、気を付けていても怪我をしてしまうこともあります。そして、その怪我から学ぶことも多々あります。選手生命のどのタイミングでどのような怪我と向き合うことになるのか。それもまたそれぞれの選手に与えられた宿命だと思えてきています。

怪我をしないに越したことはありませんが、最初から全てを身につけている選手はいないと思います。怪我と向き合いながら、怪我をしない術を身につけていくことも「急がば回れ」で、時間がかかるかもしれませんが、『怪我をしない』という本質に近づいていけるのかもしれません。

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写真はJリーグ500試合という鉄人的な記録を樹立した時の伊東輝悦選手。彼の年間を通じての除脂肪体重(筋肉量の変化を把握)は、試合に出続けていても、メンバー以外でも、夏でも冬でも、常に安定していました。そういった自己管理能力が、大怪我をせず、鉄人的な記録を生み出す一つの要因であったことは間違いないと思います。

質問
怪我の功名でスピード・アップを図る
回答

スピードとキレを怪我をする前以上にのばしたい

<質問>

高校1年の時、シンスプリントになってから足をかばって無理してやっていたため走り方が変わってしまい、スピードもキレも落ちてしまいました。今、スピードの面ではチームで一番下に近いです。
相手について行こうとしてもスピードもキレもないため簡単に振り切られてしまいます。相手を抜こうとしても簡単についてこられて抜けません。
スピードとキレを怪我をする前以上に伸ばすためにはどうすればいいでしょうか?

<回答>

シンスプリントを患ってる時に痛みが出ないようにするために、すり足で走るようになってしまったのかもしれませんね。私はアメンボ走りと呼んでいますが、この走り方だと、前に進む力=地面反力を受け辛くなり、加速できません。また、自分で足が遅いと思っている場合、力一杯動こうとして、力んでしまっている可能性も高いです。

この際、振り出しに戻って、速く走るための動き方を身につけられるように取り組んでいくことをお勧めします。まずは、力みを排除するために、自分が1番速く動ける時の力加減を探ります。前に進まないその場のランニング動作をした時に、どの位の力加減で動いた時が1番スムーズに速く動かせるのかを探ってみてください。感覚的なものなので個人差はありますが、皆70%~90%の間で最速感を感じることができます。自分が1番速く動ける出力感覚がわかったら、常にその力加減で動くことにより、常に最速で動けるようになるということです。

次に一歩一歩、前に運んだ脚にうまく乗って地面を押し、より大きな地面反力を得て走れるようにしていきます。蹴って走ろうとして脚が後ろに流れてしまい次の一歩の踏み出しが遅れたり、気持ちが先走って上半身が前傾し過ぎて脚が前に出なくなったりしないように気をつけてください。前に進めた脚に重心を乗せるようにして地面を押し、1番前に進む力が大きいと感じるスタンス(一歩の幅)を探ります。地面反力を受けた後は、踵をお尻に近づけるように脚を折りたたんで、素早く次の一歩につなげていきます。それを一歩一歩繰り返していけば、常に大きな地面反力を得て素早く走ることができるようになります。

力みの排除と、より大きな地面反力を得られる脚の運びを身につけられたら、怪我をする前よりも速く走れるようになる確率は高いですよ!この2つを身につけることによって、スピードが上がった選手達をたくさん見てきましたから!

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質問
青山選手(サンフレッチェ)のようなロングボールを蹴れるようになりたい!
回答

<質問>
憧れの選手は青山敏弘選手なんですが、青山選手のようなロングボールを蹴れるようにするには、どのようなトレーニングをしたら良いんですか?

<回答>
青山選手への憧れ、いいですね!非常にレベルの高い選手ですし、対戦相手としては厄介な選手の1人です。彼のようなロングボールを蹴れるようになるためには、技術と戦術眼の二つの要素が必要になります。
技術的には、ワンタッチでも2タッチでも、どの距離に対しても、力みなく思った通りの軌道のボールが蹴れるようになること。これを身に付けるためには、様々な距離に対して様々な軌道をイメージして蹴ることにより、フォームを固めていくしかありません。1人で目標物をめがけて蹴る、2人で向かい合って蹴る、3人のトライアングルで蹴る、といった最もシンプルな形式で、ゲームの状況から逆算した軌道のボールを蹴れるようにフォームを探る。ボールに対してどの角度と距離で立ち足を踏み込み、足のどの面でどの角度でボールにコンタクトしたら良いのか?身体で探り、身体に染み込ませていくしかありません。キックが上手な選手は皆同じようなことを口にしますよ。青山選手に聞いてもきっと同じような答えが返ってくるはずです。

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二つ目の戦術眼について。技術が基礎的な部分だとすると、戦術眼がその選手のレベルを決めていく一番の要素になります。いつ、どこに、どのような球種のボールを蹴ることが出来るのか?チームメイトの特徴、チーム戦術、ゲームの状況の変化に対応したボールがどれだけ蹴れるのか!青山選手はその能力に優れているので、彼のイメージを自分に落とし込むような感覚で、彼のプレーを観て、感じることが出来ると良いと思います。他にも能力の高いパッサーはたくさんいるので、彼らのプレーのイメージも同様に感じられると良いですね!シャビのようなレベルになると技術と戦術眼に加え、経験値も加わってくるので、使う脳も他の選手と異なってきます。多くの選手が前頭葉が活動しているのに対して、シャビは大脳基底核が活動している。つまり、彼は考えてプレーしているのではなく、過去の蓄積されたプレーイメージの中から直感的にプレーを選択している証し。しかし、これはトレーニングとゲームの積み重ねが導いた結果。トップトップの選手に少しでも近づけるように、たくさんのイメージを脳に記憶させ、状況を判断して、思い描いた軌道にボールを乗せていってくださいね!

質問
空中戦に強くなるには
回答

<質問>空中でのフィジカルで強くなりたい

<回答>空中でのフィジカルを強くしたい=空中で競り合った時にバランスを崩さない、と解釈してみます。

空中戦の弱い選手は、空中での姿勢が良くなく、腕が使えていないのでバランスが取りづらい状態で競り合っていることが多いです。脚の力だけで跳ぼうとすると、良い姿勢を作ることは難しいです。肩甲骨を寄せて腕を振り上げることにより、骨盤が前傾して、身体の背面の大きな筋肉群が働き、バランスが取りやすくなります。そして、振り上げた腕は、自分のバランスを保ちやすくするだけでなく、相手からの影響も受けづらくしてくれます。

まずは、このフォームを作り上げ、その後、相手との競り合いの局面で、ジャンプのタイミングと腕の使い方を磨いていってください。これらのことができるようになると、空中での強さは格段に上がりますよ!

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質問
球際の身体の使い方【動画あり】
回答

【球際の競り合いに勝つための、体の使い方とは?】

試合中、フィフティ・フィフティのボールをどちらの選手がモノにするか。この競り合いで勝つことは、チームの勝利へ直結する。はたして、球際の競り合いで勝つためにはどうすればいいのだろう? 元日本代表FWであり、現在はヴァンフォーレ甲府でフィジカル・コンディショニングコーチを務める谷真一郎さんに、球際の競り合いで勝つためのエクササイズを教えてもらった。

<谷さんからのアドバイス>

「ルーズボールを競り合うときに、ショルダーチャージをする選手がいます。その際、お互いの肩同士がぶつかればいいのですが、少しでも当たる位置がずれると、身体が流れて入れ違いになってしまいます。そうならないためのポイントが『重心を移動させること』です。相手の肩のあたりに自分の肩を当てるのではなく、大転子(注:太ももの中軸となる大腿骨の外側にある、突起した骨)を相手の太ももの側面に当ててバランスを崩し、ボールをキープしましょう」

(1)フィフティ・フィフティのボールを競り合うときのエクササイズ

<エクササイズの方法>
1:腰に両手を当てて、大転子を移動させるように足を踏み出し、ストップする
2:踏み出した足を元に戻し、両足をそろえる

<ポイント>
足を動かす動作にとらわれず、相手とコンタクトするときのイメージを持ちながら、重心を動かして足を踏み出そう。

(2)相手より自分が後方にいる状態で、相手より先にボールに触るためのエクササイズ

<エクササイズの方法>
1: 2人1組になり、トレーニングする側が、相手より1歩後ろに立つ
2: 5mほど前にボールを置き、スタートの合図でボールを奪いに行く
3:トレーニングする側は、前方へ踏み込んで相手の前に腕を出し、ボールと相手の間に体を入れる

<ポイント>
相手に近い方の腕を、相手の前に差し込み、身体を滑り込ませる。そのとき、腕の力だけで相手を抑えようとすると、腕の裏側の筋肉だけを使うことになり、力が出ない。そのため、背中にある大きな筋肉(広背筋)を使う。

(3)腕で相手をブロックする際に必要な、広背筋のエクササイズ

<エクササイズの方法>
1:2人が1.5メートルほど離れて、向い合って立つ
2:両方の手にタオルを巻きつけ、お互いに引っ張り合う態勢を作る
3:交互にタオルを引っ張り合う

<ポイント>
タオルを引っ張るときに、背中が丸まっていると広背筋を使いづらい。必ず、背中を伸ばして、肩甲骨を背中の中央に寄せた状態でタオルを引こう。タオルを引くときは筋肉を収縮させて力を出し、相手が引くときは筋肉を伸ばしながら、力を出す。応用編としては、タオルを片手に巻きつけて引っぱり、広背筋と上腕三頭筋を鍛える方法もある。

 

質問
スピードアップのための家トレ
回答

<質問>
僕はフォワードをやっています。だけど背が低く、身体能力がないです。戦術眼には自信があるので、ディフェンスラインの裏への飛び出しに力を入れています。なので瞬発力を鍛えようと思っているので、家の中で瞬発力を鍛える方法を教えてください。

<回答>
裏への飛び出しを素早くするために家の中で出来ること。狭いスペースでやれることは限られてしまいますが、効果的なエクササイズはあります。

動き出す時には、脚を前に運び出さなければなりません。そのスピードを上げるために、脚を前に運び出す筋肉の筋力を上げる、というシンプルな考え方です。股関節を屈曲させて膝を上げるための筋肉として『腸腰筋(大腰筋・小腰筋・腸骨筋の総称)』が働きます。この筋肉はスピードとの関係が深く、足の速い人程発達している筋肉です。例えば、陸上短距離100m決勝に進んでくる選手と一般の選手との一番の違いは腸腰筋の筋肉量と言えるかもしれません。この筋肉を鍛えて、動き出しのスピードアップに繋げます。

股関節を屈曲させる動作、例えば、両足で立った状態から片方の膝を上げる、仰向けになって脚を伸ばした状態から脚を上に上げる、または膝を上半身に引き付ける。これらの動きに対して、足首に重りをつける、パートナーに手で抵抗をかけてもらう、チューブを使うなどして負荷をかけていきます。1回に15~20回が出来る負荷で2~3セットが目安となります。また、この筋肉は柔軟性も特に必要な筋肉ですので、トレーニングとストレッチをセットで行うようにしてください。

そして、腸腰筋の筋力アップを『動きに繋げて』、一瞬で裏が取れるようになるといいですね!

質問
足首が硬い方が速く動ける?!
回答

<質問>
僕は足首が異常に硬く和式トイレも正座も出来ません。足首が硬くあまり動かないのでジャンプが苦手です。お父さんが友達から聞いてストレッチをやってますがあまり効果がありません。アジリティの無さもコレが原因みたいです。どうしたら柔らかくなりますか?すごく悩んでます。よろしくお願いします。

<回答>
足首・筋肉の柔軟性と、パフォーマンスや怪我との関連性については様々な意見があります。実際に多くの選手を見てきた中でも、身体が硬くてもプレーは柔らかく、怪我をしない選手もたくさんいますし、またその逆の場合もあります。ただ、走りや方向変換、ジャンプなどの動きに関しては別の問題があるので、その観点からお答えしていきます。

プレーをする時には、足を地面に着いてエネルギー(地面反力)を受けて、次の動作に移っていきます。この時に、より速く次の動作に移る為には、各関節を固めて接地します。ここで関節のクッションを使ってしまうとタメができて動きが遅くなってしまうからです。ですから、足首が硬いからアジリティの能力が低い、とはならないのです。まずは、足首が硬いからジャンプが苦手、方向変換が遅い、という考え方を改めて下さい。上手く出来ない理由は他にあるはずです。例えば、ジャンプする時に腕を振り上げて全身を上手く使えているかどうか?方向を変える時の身体の使い方や接地の仕方はどうなのか?動きの本質的な所をしっかりと見つめることが大切です。

もう一つは、柔軟性に関しては個人差があります。様々なストレッチ等で改善する場合もありますが、そうでない場合もあります。ただ、疲れが溜まってくるとより硬くなったりしますので、その時はストレッチ等で元の状態まで戻してあげるように努めてください。

動きの本質から目をそらさず、自分の身体の特性と向き合っていく!この現実的な考え方をすれば、今の悩みはなくなりますよ!

質問
陸上部的なトレーニングのサッカーへの効果
回答

<質問>
フィジカル面で600mを10本、1分50秒で一周するのはサッカーに役立ちますか?

<回答>
このメニューは、非常に陸上的なトレーニングですね。

マラソン男子の世界記録が2時間2分57秒、平均ペースは343m/分。女子の世界記録が2時間15分25秒、平均ペースは312m/分。今回のメニュー、600mを1分50秒で走るとペースは327m/分。つまり、このメニューは男子と女子の世界記録の平均ペースの間のスピードになります。

ただし、マラソン選手はこのペースで走っても乳酸を溜めずに走れるようにトレーニングされていますが、サッカー選手ですと乳酸がどんどん溜まっていくペースなので、乳酸に耐えるようなトレーニングになります。

それを600m×10本で6,000m。サッカーのゲームにおいて、乳酸が溜まる強度の運動は約1,500m程なので、4試合分の乳酸的運動をしていることになります。しかし、サッカーのゲームにおける乳酸的な1,500mは、走る方向とスピードが常に変化する中で動いているので、直線的に同じペースで走るトレーニングとは、使う筋肉も異なってきます。

私も選手時代に似たようなトレーニングをチームで行ったことがありますが、たくさん走ったのに、サッカーをするとすぐ疲れてしまったり、サッカー的に動き辛さをも感じました。『人の身体はトレーニングしたことに適応してくる(SAIDの原則)』という大原則を考えれば、陸上の中長距離的なトレーニングをしても、サッカーの動きに適応してこないのは当然です。

サッカー的に乳酸系のトレーニングをするなら、少人数の対人形式や様々な動きを取り入れたサーキットなどが有効です。陸上の中長距離的なトレーニングは、やった感や苦しさに耐えた充実感などが生まれるかもしれませんが、サッカーの競技特性とは異なっているので、やればやるほどサッカー的な身体からかけ離れていってしまいます。

また、大事な試合で苦しい局面を乗り越えられるのは、苦しいトレーニングに耐えたからではなく、『負けたくない、負けられない想い』があるからだと考えています。以上、一つの価値観として受け取ってもらえればと思います。

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写真は、プレシーズンでのVMA計測時の様子です。中長距離的な乳酸系の追い込んだトレーニングは年に1回の実施に留めています。

質問
細身タイプの悩み
回答

<質問>食べても食べても太れず、筋トレしても筋肉のもとになるものがないので当り負けてしまいます。どうすれば体重が増えて、筋肉もついていい体になりますか?

<回答>筋トレもしてるし、食事もたくさん食べている、でも体重が増えず当たり負けしてしまう。この悩みを解決するためには幾つかの考え方を整理しなければなりません。

まずは、体重が増えないことに対して。このような場合、体質的に持久力に優れたタイプが多いということと、筋肉がつきやすい時期がまだ訪れていないことが考えられます。持久走とダッシュはどちらが得意ですか?

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もし持久走の方が得意であれば、身体は持久的なタイプで、筋肉はつきづらい体質の可能性が高いです。

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また、ダッシュの方が得意であれば、まもなく筋肉の発達しやすい時期が訪れることと思います。その時期までコツコツと積み上げていくしかありません。いずれにしても、自分の身体の特徴や、成長に対する時期的なことも受け入れて、取り組んでいくことが求められます。

例え、持久的なタイプで筋肉量が増えなくても、当たり負けしてしまうのは筋肉量の問題ではなく、コンタクトのスキルの問題が多いということも受け入れてください。もし、筋肉量の多さ=当たりの強さであれば、身長が低くて細身の選手は世界では全く闘えないということになってしまいますが、決してそうではありません。コンタクトするとき、身体のどの部分で当たりにいっていますか?腕はうまく使えていますか?この2点が出来ているかどうかで、当たりの強さは全く異なってきます。当たり方やトレーニング方法はヤンサカ内の動画で解説していますので、そちらで確認してみてください。

自分のタイプと成長の時期を客観的に把握して受け入れることと、コンタクトスキルを身につけていくこと。この2つをクリアーしていくことにより、今抱えている悩みは解消されていくことと思います。

質問
1対1で抜かれないための考え方
回答

<質問>
背が低く、足が遅いので、1対1の場面で身体が当てられず抜かれてしまいます。どうすれば良いですか?

<回答>
1対1の局面では、背の高さや足の速さではなく、ターンの技術とその後のコース取りやコンタクト時のスキルが重要になってきます。

まずは、素早くターン出来る重心の高さや上半身の向き、足の運びを身に付けます。もう少し噛み砕いてみると、どの方向にも素早く動きやすい構え方を見つけて、その構えから行きたい方向に素早く行ける足の運び方を身に付けるということです。

そして、次に相手とボールの間に身体を入れ込む。身体を入れられた相手はどんなに足が速くてもその攻撃能力を失います。身体の入れ込みが間に合わなかったら、重心を低くして、最も安定した姿勢で大転子(お尻の外側の骨盤と大腿骨が繋がっている部分)から相手にコンタクトします。同時に肩も接触するのでショルダーチャージと言われますが、肩からコンタクトするとバランスを崩しやすいので意識はお尻からコンタクトしていくことが重要です。コンタクトも間に合わなかったら腕を相手の身体の前に入れ込み、相手の力も利用しながら腕から身体を滑り込ませてボールと相手の間に身体を入れます。それも間に合わなかったらスライディングでマイボールにするか、弾き出して相手の自由を奪います。

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多くの選手が、ターンの技術に伸び代があり、ターンの後のコース取りやコンタクトスキル、更にスライディングのテクニックにも改善の余地が残されています。もし、背の高さや足の速さが局面の勝敗を決める全てだとしたら、サッカーは非常に味気ないものになってしまいます。

自分の身体的特徴やオフザボールの技術やスキル、それらを活かす判断力を磨くことによって戦える状態を作り出していくところにも面白さがあります。実際に、背が低く、足が遅くても、1対1に絶対的な自信を持っている選手を何人も見てきました。是非あなたもその境地に近づいていけるよう取り組んでみてくださいね!これらの技術やスキルを身に付けると、別の世界が待っていますよ!

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質問
フィジカル・トレーニングに向かう心構え
回答

<質問>
フィジカル練に向かうに当たっての気持ちの持ちようについて教えてください!

<回答>
フィジカルトレーニングは何のためにするのか?

答えは、ゲームのパフォーマンスを上げるためです。ただし、ゲームに必要なフィジカル的な要素は幾つかあります。持久的、乳酸的、スピード、筋力、アジリティ、バランス、コーディネーション等々。

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今から行われるフィジカルトレーニングが、ゲームのどの要素の能力を向上させるために行うのか、ということを理解した上で取り組むことが重要です。これから取り組むフィジカルトレーニングは、ゲーム中のどの部分を良くするために行うのか?何をどのくらい良くしたいのか?何がどのくらい良くなるのか?ということを思い描いてトレーニングに向かうことが大切になってきます。

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例えば、持久的なトレーニングに取り組む場合、いつも後半きつくて足が止まってしまうけど、このトレーニングを行うことにより、試合の最後まで走りきることが出来るようになれる。アジリティのトレーニングであれば、一瞬の動きで相手を交わせるようになれる、1対1で抜かれないようになれる。といったように、具体的なイメージを持って取り組むことにより、フィジカルトレーニングとゲームのパフォーマンスを繋げることが出来ます。この繋がりが生まれてこそ効果的なフィジカルトレーニングとなります。

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この部分が欠けてしまうと、ただやらされてしまうだけの苦痛なトレーニングになってしまいます。もし、自分でトレーニングの意図がわからなかったら、仲間や指導者に聞いてみてください。指導者はトレーニングを施す以上、この問いに明確に答える義務があります。ただし、言葉遣いや言い方など、聞き方には気をつけてください。批判的な聞き方をしてしまうと自分の立場を苦しめてしまいますから。

別の観点から見てみると、チームによっては不条理なフィジカルトレーニングもあるかもしれません。それは望まれない状況ではありますが、そんな時は、この先、社会に出た時に出くわす納得のいかない状況に対して、自分がどのように振る舞うのか、不条理な局面をいかに乗り切っていくのか、そういった能力を養う!という発想もありかもしれません。

質問
授業中にもできる補強運動【動画あり】
回答

補強の時間がとれないとき、授業中にバレずにできるトレーニングとは?

授業が終わると、すぐに部活が始まる。練習前に自主トレをしてコンディションを上げたいのに、時間がない。授業中にこっそりできるトレーニングがあればなぁ…。そんなキミにうってつけのトレーニングを、ヴァンフォーレ甲府でフィジカル・コンディショニングコーチを務める谷真一郎さんに教えてもらった。授業中にこっそりトレーニングをして、ライバルに差をつけよう!

<谷さんからのアドバイス>
「サッカー選手の怪我でもっとも多いのが、ハムストリング(太もも裏)の肉離れです。これはウォーミングアップが十分でないときに、起こりやすい怪我とも言えます。肉離れを予防するために、練習前にしっかりと補強トレーニングをしましょう。回数は10回をめどに行いましょう。回数が多いと、ハムストリングを痛めてしまう可能性があります。かといって少ないと、十分な刺激を与えることができません。片方ずつ10回を目安にし、もし5回でつりそうになった場合はそこで止め、次の日に6回行うなど、徐々に回数を増やしていくのも良いと思います」

〈エクササイズの方法〉

1: 骨盤を前傾させ、肩甲骨を寄せて、背筋を伸ばしてイスに座る
2:座った状態で両足を浮かし、右足のかかとを左足の甲に乗せる
3:左のハムストリングに力を入れた状態で、右足の甲を押し上げる
4:4、5秒かけて足を伸ばし、ひざが伸びきったところで止めて、足を降ろす
5:一連の動きを10回程度繰り返し、反対の足も同じように行う

<ポイント>
まずは背筋を伸ばして、正しい姿勢で座ること。猫背の状態で行うとハムストリングを伸ばしづらく、トレーニングの効果も薄くなってしまう。必ず骨盤を前傾させ、肩甲骨を寄せた状態で、背筋を伸ばしてトレーニングをしよう。何度か繰り返す中で、足の張りを感じたらそこでストップ。あくまでウォーミングアップなので、無理をして痛めないように気をつけよう。

 

質問
シュートを枠に入れるには
回答

<質問>シュートが枠に入りません。シュート精度は筋力が問題しているのでしょうか?

<回答>シュートが枠に入らないのは、筋力の問題ではなく技術の問題です。

枠に入らないということは、バーの上を越えるか、ポストの横をかすめていくかのどちらかですよね。ボールは力を与えられた通りに飛んでいく、かなりの正直者です。バーを越えるということは、ボールの下から力を加えられているということ。ポストの横をかすめていくということは、ボールの端を蹴りすぎているということです。この原理を理解すれば、後は力を加える箇所、つまり、ボールを蹴る場所を変えて蹴れるように練習するだけなのです。

更に言うと、バーを越えてしまう場合も、ポストの横をかすめてしまう場合も、共に今よりもボールの中心に近い箇所を蹴れるようになれば、ボールは枠に近づいていきます。そして、シュートを打つ場所の違いで、最も得点の確率の高いコースにボールが飛んでいくようにトレーニングして、キックフォームを固めていきます。

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例えば、ペナルティエリア近辺の右側からシュートをする時、得点の確率が一番高いコースは、ゴールの左側の下。グランダーのシュートで、ポストに当たってゴールの中に転がっていくシュートが、ゴールキーパーにとっては一番防ぎにくいコース。ここに蹴りこめるようにフォームを固めていくのが、シュート練習!蹴ったボールの軌道を見て、自分がボールのどの箇所を蹴ったのかを振り返る。そして、キーパーの泣き所に流しこめるようなキックのフォームを身につけていく。安定したキックフォームを身につけていく段階で、軸足の安定性を生む、バランスの良い姿勢が不可欠になります。顔を下げてボールを見てしまうと、背中が丸まり、不安定な姿勢になってしまうので、キックのフォームも安定しなくなってしまいます。ボールは目の下で見て、良い姿勢が崩れないように気をつけて脚を振ってください。安定したキックフォームで、得点の確率の高いコースへ蹴りこめるようにする。これで、今の悩みは確実に解消され、得点の確率は一気に上がりますよ!

質問
「柔らかい筋肉」とは?
回答

<質問>
柔らかい筋肉とはどんな筋肉なのか?また、どのようにして付けるのか教えてください。

<回答>
柔らかい筋肉とは、押したら跳ね返ってくるような弾力性のある筋肉のことです。このような筋肉を付けるためにはどうしたら良いのか?と質問するということは、現在自分の筋肉は他の人に比べて硬いと言われるので、柔らかい筋肉を手に入れたい、といった感じでしょうか。

筋肉の弾力性は、個人差があるものなので、人によって異なります。また、どのくらい弾力性があると良くて、どのくらい硬いと良くない、という指標もありません。ですので、人と比較する必要はないということです。

私のチームのトレーナー陣と筋肉の弾力性の話をしたところ、『瞬発力に優れた選手は弾力性があるケースが多く、持久力に優れた選手は硬いケースが多いように感じますが、その逆の選手もいるので、ハッキリとした区別は出来ません。』という意見で一致していました。

つまり、自分自身の弾力性を知り、調子が良い時の状態と、疲れが溜まっている時などの調子が良くない時の状態との違いがわかるようにしておければ良いということです。調子が良くない時に筋肉を触ってみて、『硬くなっているな』と感じたら、トレーニング量をコントロールしたり、疲労回復の為に、食事や睡眠時間等に対する意識を高めることにより、弾力性を取り戻していけば良いのです。

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弾力性のある筋肉の方が良い!と思っていたとしたら、考え方を改めて、自分自身の弾力性と向き合ってみてくださいね!

写真は超速筋タイプである私のふくらはぎ。今だに「柔らかい筋肉ですね」と言われます。でも、疲れが溜まると硬い筋肉に変わってしまいます。そんな時は交代浴とマッサージで元の柔らかい筋肉に戻していきます!

 

質問
ジャンプ力を高めるコツ【動画あり】
回答

空中戦で相手に競り勝つために必要な”ジャンプ力”を鍛えるトレーニングとは?

得点に直結する、ゴール前での空中戦の競り合い。FWなら相手よりも速くボールに触り、ヘディングシュートを叩き込みたいところ。DFであれば、いかにして相手より先にボールを頭でとらえ、クリアできるか。一瞬のスピード、高く跳ぶ力の有無が勝負の行方を左右する。試合の勝敗に影響を及ぼす「空中戦」で、相手に競り勝つにはどうすればいいのだろう? かつて日本代表FWとして活躍し、現在はヴァンフォーレ甲府でフィジカル・コンディショニングコーチを務める谷真一郎さんに教えてもらった。

<谷さんからのアドバイス>
「ジャンプしてヘディングをするとき、多くの選手が足の力だけを使って跳ぼうとしています。しかし、それでは地面から十分な力を得ることができません。高く跳ぶために必要なのが、地面から大きな力を得て、ジャンプするエネルギーに変えること。そのためには足だけでなく、股関節の伸展と上半身(腕振り)を連動させましょう。腕振り、股関節の伸展、地面に踏み込む力を連動させることで、地面から大きなエネルギーを受け取ることができます。そして、地面から得たエネルギー前や後ろ、横に逃さず、真上に向けることで、高くジャンプすることができるようになります」

<エクササイズの方法>

1:壁の手前、1mほどの位置に立つ
2:片足を地面に勢い良くつき、股関節を前方へ押し出す
3:股関節を伸ばす動きと腕の振りを連動させて、上方へ跳ぶ
4:1~3の動きを5〜10回繰り返す

<ポイント>

足の踏み込み、股関節の伸展、腕振りの3つを連動させることを意識しよう。そして、高く跳ぶために重要なのが、真上に跳ぶこと。そのために、壁の前に立ってジャンプのトレーニングをするのだ。ひざを身体より前に出してしまうと、跳び上がるまでに時間がかかってしまい、競り合いで後手を踏んでしまう。また、競り合いのときには、腕の使い方がポイントになる。腕を振ってジャンプをすることで、より高く跳ぶことができるとともに、競り合う相手の動きをブロックすることができる。その意味でも、腕を使ってジャンプすることを意識したい。

質問
ふくらはぎの筋トレは必要か?
回答

<質問>
ふくらはぎの筋トレは必要ですか?どのようなトレーニングをすればいいですか?

<回答>
走ったり、方向を変えたりする時に、地面に足を着いてエネルギーをもらって進みます。接地の時に、足首が背屈(足首の角度が狭くなる)してしまうと、タメが生まれて、次への動き出しが遅くなってしまいます。接地した時に足首の角度が変わらず、素早く次の一歩に移るために、足首を固定する必要があります。この時にふくらはぎの筋肉が働きます。

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スピードが上がれば上がるほど、接地の時に足首を固めるエネルギーが必要になるので、特にターンの時に足首のクッションが生まれてしまうようであれば、ふくらはぎの筋力を強化すべきです。方法としては、カーフレイズと呼ばれるトレーニングで、ふくらはぎを強化します。

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ちょっとした段差などを利用して、足首が背屈した状態からつま先立ちをするように足首を底屈させます。その時にふくらはぎの筋肉が強く収縮するのがわかると思います。最初は片足10回×2セット位から始めて、余裕があったり、次の日の張りも感じなかったら、回数とセット数を増やしていきます。
初めは自分の体重で行い、徐々にウエイトを持ったりして負荷を上げていきます。プレー中に足首のクッションが生まれなくなったら、後はその筋力を維持できるようにしていきます。これがふくらはぎを鍛える理由と方法です

質問
体幹トレーニングと筋トレの違いとは
回答

<質問>
高校2年です。体幹トレーニングと筋トレの違いを教えてください。 また、どちらを取り組んだ方がパフォーマンスが上がりますか?

<回答>
長友選手の活躍をキッカケに体幹ブームが到来しましたね!これだけ体幹トレが表に出てくると、『これだけをやっていれば強くなれる』というような錯覚に陥ってしまうかもしれません。しかし、トレーニングの負荷の違いによって得られる効果が異なるので、整理して取り組んでいく必要があります。
『筋肉に働きかけて成果を得るトレーニング』という大枠では体幹トレーニングも筋力トレーニングの一部分として位置付けられます。言葉本来の持つ意味としては、体幹トレーニングは体幹部の筋肉を刺激するトレーニングですが、他の部位とも連動して全身の安定性を高めるような取り組みとして行われています。負荷的には自体重やチューブ、バランスボールなどを使った低負荷のものが中心です。
筋肉を太くする、筋肉の発揮できるパワーを上げる、となるとウエイトを用いて負荷を上げて速筋繊維に働きかける必要があります。

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つまり、どちらか一方のトレーニングのみに取り組むのではなく、筋力トレーニングという大枠の中で、体幹トレーニングとウエイト・トレーニングを目的によって使い分けて取り組むことがより大きな成果を生み出すということです。
全身の安定性を高める体幹トレーニングは、休み明けの動き始めや練習前に、ウエイト・トレーニングは週の前半で試合に疲労が残らないタイミングで実施する。双方をタイミング良く実施することによって、効果的に身体作りを行っていくことが出来るのです!

質問
効果的な朝練の取り組み方
回答

<質問>
僕は高校一年生で部活でサッカーをしています。体力的に劣っていると感じているので毎朝自主練で走っていますが、なかなか差が埋まりません。どうしたら良いでしょうか?

<回答>
高校一年生は、育成年代で先輩達と最も差を感じる時期です。体力的に劣っていると感じてしまうのも無理はありません。しかし、何とかしたいと毎朝走っている。素晴らしい取り組みだと思います。ただ、体力的に何で劣っているのか?と見直した時に、それは体格や筋力、スピードといった部分ではないでしょうか?そうなると、ただ走っているだけではその差は埋まりません。

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体格の差は時間の経過を待つしかありませんが、今感じている差を少しでも埋めていく為には、筋力的な要素や、動きのスピードにつながるアジリティのトレーニングを取り入れていくと効果的です。朝なので体起こしで軽いジョギングを10分、ストレッチをした後に、自体重での体幹トレーニング等の補強運動、ラダーやマーカーを使ったアジリティのトレーニングを10分程度、日替わりで行ってみてはいかがでしょうか?

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これらの実施によって、走るだけの時よりは良い変化を感じるはずです。ただし、急激な変化は求めず、少しずつじっくりとレベルアップしていってください。その取り組みは、半年後、更に1年後、2年後と必ずや成果をあげていきますよ!

ただし、朝起きた時に、身体の疲労を強く感じたら休む勇気を持ってくださいね。トレーニングの成果を得るためには、休養による回復期が必要不可欠ですから。

質問
怪我からのリコンディショニング
回答

<質問>
自分は高校1年生なのですが、一ヶ月ちょっと前に足首を捻挫して、つい最近復帰しました。しかし、体力が全く戻りません。良いトレーニングを教えてください。

<回答>
復帰して思うように身体が動かなかったり、すぐ息が上がったりしてしまうと、不安な気持ちになったり、焦ってしまったりしがちです。しかし、復帰直後に怪我をする前と同じフィーリングでプレーできる選手はいません。誰しもが、段階を経て、コンディションやサッカーのフィーリングを取り戻していくのです。

怪我の箇所や程度、リハビリ期間のトレーニング内容によっても異なりますが、全治4週間レベルの捻挫であれば、トレーニングの部分合流からフル合流を経て、試合が出来るようになるまで2~3週、フル出場出来るようになるまでプラス1~2週、そして90分のコンディションとサッカー感覚を取り戻す為に更に数試合を要する、というのが我々が直面している現実的な状況です。

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このような現状を踏まえて、焦らずに戻していくことが大切です。復活を急ぐあまりに、急激に高い負荷がかかってしまったり、疲労が溜まり過ぎたりして、再受傷、もしくは違う箇所を痛めてしまって、再びリハビリに戻ることは避けなければなりません。再離脱してしまうと、結果的には、倍以上の復帰期間を要してしまうからです。

試合のコンディションは試合をすることによって取り戻すことができます。試合の時の不定期な負荷のかかり方を別のトレーニングで再現することは難しいからです。段階を経てサッカーに必要な動きや負荷に身体を慣らしていく。この考え方を大切にして、最短で離脱前のプレーを取り戻してくださいね!

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※写真は、大学時代に肺血栓を煩い、2年間プレー出来ず、練習生を経て、ヴァンフォーレ甲府とプロ契約を果たしJリーグ出場も果たした畑尾選手。しかし、未だ本人の納得する身体感覚に及ばずにいます。共に取り組んでいますが、リコンディショニングの難しさを痛感しています。

質問
ラダートレーニングで優先するべきことは?
回答

<質問>
ラダートレーニングのステップで動きを早くすると、走りのフォームが小さくなってしまい、腕や脚の動作を大きくすると、遅くなってしまいます。どちらを優先するべきでしょうか?

<回答>
速さだけを求めて動きが小さくなってしまうことはよくありますが、その小さな動きでは実際の走りのスピードは上がりません。本来の目的は実際の走りの動きをスピードアップさせることなので、実際の走りと同じ大きさのフォームで行うことが大切です。動きを大きくするとスピードが落ちてしまうとありますが、それでも実際に走る時よりもラダーの動きの方が速くなっているのでスピードアップの為に必要な刺激は入っています。正しいフォームで徐々にスピードを上げていくという順番で進めていけると効果が得られます。ラン二ング系に限らず、どの動きやステップも、実際の動きに繋げることを意識して行うことを大切にして下さい。

質問
足が遅いCBの対応策
回答

<質問>
足が遅いセンターバックはどのように相手に対応すればいいですか?

<回答>
足の遅さを感じてしまうのは、どんな時ですか?多くの場合は、相手FWにスペースに走られたり、1対1で交わされた後に、競争して負けてしまうといった局面ではないでしょうか?足の遅さをカバーするためには、この局面になることを極力避けることです。そのための解決策は3つ。
1つ目はターンのスピードを上げること。足が遅くても効率的な動きを身に付けることによりターンのスピードは上げられます。

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2つ目は、ターンをした後やスペースに走られた後に、相手とボールを結んだコースに身体を入れること。どんなに速い相手でも、ボールへのコースに身体を入れられるとスピードを落とすしかありません。相手がスピードを落とさなければ、押されてファールになり、マイボールになります。

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3つ目は、スピードが上がらない走り方をしていませんか?走りのフォームを見直すことにより足が速くなる選手はたくさんいます。本当は速く走れるのにフォームが良くないためにスピードが上がらないのはもったいないことです。

この3つを改善することにより、足が遅いディフェンダーから卒業できますよ!

 

 

質問
速く走れるようになるためには
回答

<質問>
僕は足が遅いです。でも速くなりたいです。どうしたら速くなれますか?

<回答>
速くなりたい!と思っていることが、まず最初のハードルをクリアーしていますね。足が遅い選手達の多くが、「自分は生まれつき足が遅い」とか「足の速さは遺伝だから今さら速くはならない」といったような考え方をしているのではないかと思います。しかし、足が遅いのには、スピードを落としてしまう原因となる要素があり、それはトレーニングによって改善出来る部分が多いということです。

改善できる代表的なものを幾つか挙げてみたいと思います。
まず、トップスピードを出したい時に『全力』で走っていませんか?全力で走ろうとすると、力みが生じて動きのスピードを落としてしまいます。トップスピードに至る時の出力感覚は70%~90%の幅の中にあります。人類最速を競う100mスプリンターの選手達がスタート前にどのような仕草をしているか思い出してみてください。腕や脚をブラブラ揺すったりしてうまく力を抜こうとしています。それは彼らが『力みはスピードの敵』だということを誰よりもよく知っているからです。自分が出せる100%のスピードと全力疾走はイコールではないのです。まずは、自分がどの位の感覚で走れば、身体がスムースに速く動かせるのかを探ってください。

次に、以下の4つは、スピードを落としてしまうよくあるフォームです。
1.前に進みたい気持ちが強すぎて前傾姿勢が強くなってしまう。
このフォームだと、膝が前に出せず、ストライド(足幅)が狭くなってしまいます。また、足も後ろに流れて脚の折りたたみも遅れてしまうため、素早く次の一歩に進めず、ピッチ(足の回転)が遅くなってしまいます。

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2.姿勢良く走ろうと胸を張りすぎて重心より前に足を着いてしまう。
重心より前に足を着いてしまうと、受け取る地面反力は進みたい方向と逆に働き、ブレーキをかけてしまっていることになります。

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3.地面を押して力をもらう意識ではなく、蹴って進もうとしている。
蹴ろうという意識があると、接地した後に足首を伸ばそうとする時間が生まれ、これがロスタイムになってしまいます。更に蹴ることによって、脚が後ろに流れやすくなってしまいます。脚が後ろに流れてしまうとピッチが遅くなってしまうのは前述した通りです。

4.腕の振りが斜めになり、体幹部が揺れてしまい、腕の振りのスピードを落としてしまう。更に、肘が伸びたり、曲げ伸ばしの動作が入ると、もっとスピードを落としてしまう。
肘を伸ばして斜めに腕を振る→肘を曲げてみる→まっすぐに腕を振ってみる、という動きを順番にやってみてください。どんどん腕の振りのスピードが速くなるのがわかると思います。

トップスプリンターの走りは、行進の延長線上のようにまっすぐに腕を振っているため、体幹部がブレず、素早く腕を振ることが出来ています。そして、膝を上げて出来るだけ遠くに接地し、ブレーキがかからないように進めた脚に重心を乗せ、接地で地面を押して地面反力をもらったら素早く足を引き付けて次の一歩に繋げています。

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自分の走りをビデオに撮って見てみたり、他の人に見てもらったりして、自分の走りの『どの部分がスピードを落としているのか』を明確にしてみてください。そしてそれがはっきりしたら改善していけば良いのです。どの動きがスピードを落としているのかがわからないと改善することは出来ませんが、今回は見るべきポイントを示してみたので、是非自分の走りと照らし合わせてみてください。スピードを落としている原因を改善していければ、必ずスピードは上がりますよ!

質問
拇指球にうまく乗るためには
回答

<質問>
僕は体が小さく、試合でも当たり負けしてしまいます。そこで、コーチに「拇指球に体重を集中させると良い。」と言われました。それから拇指球を意識していますがどうしても親指に体重が集中してしまいます。どうすれば拇指球に体重を集中させることができるようになりますか?

<回答>
拇指球に体重を乗せる。これは、走る・方向を変える・相手とコンタクトする時など、力を発揮する時に重要な事です。前、横、斜め、後ろ、どの方向に進むにも拇指球で地面を押して力を得て進んでいくことが効率的です。力を出そうとする時に親指に体重が集中してしまうということは、「蹴って力を出す」意識が強いか、「姿勢が前掛かり」になっていることが考えられます。まずはこの状況を改善しなくてはなりません。この部分を改善するためには、「良い姿勢で、押してエネルギーを得る」ことを身につけることが大切ですが、この部分は過去記事に幾つも掲載してありますので見てみて下さい。
しかし、当たり負けしているということから別の見方も必要かと。相手と当たる時に、どこでコンタクトしようとしていますか?「ショルダーチャージ」という言葉があり、肩からコンタクトしようとしているケースを多く目にしますが、肩から当たりに行っては勝てません。バランスを保ち、強くコンタクトするためには大転子(骨盤と大腿骨の連結部分)、お尻の横で当たりにいきます。結果的に肩と肩が当たるのでショルダーチャージと表現されていますが、強い選手のコンタクトの意識は大転子から当たりに行っています。この感覚を得るだけで大きな変化が起きます。大きな選手に対して、相手の下から、拇指球で押して力を得て、大転子からコンタクトしてみて下さい。「えっ!」ということが起きますよ!実際にこの当たり方を身につけていて、身長は低いけど当たりに強い選手は選手はたくさんいますよ!

※補足
なぜ、拇指球なのか?
足裏で接地する時にどこで接地すれば良いのか?
では、足裏それぞれで接地してみましょう。
踵で接地すると姿勢が後傾してバランスを保ち辛くなります。
つま先ですると親指の関節を固定する筋力が弱く屈曲してタメが出来て動き直しが遅くなってしまうし、親指を伸展する筋肉に過負荷がかかってしまいます。
拇指球で接地するとバランスも保ちやすく、大きな筋力を発揮できる腓腹筋で足首を支えられるのでタメもなくなります。

質問
筋肉系トラブルの回避法
回答

<質問>
足がよくつる。肉離れをおこしやすい。いろいろ水分補給をしたり、アップやダウンなどのトレーニングをしてますが他になにかよいアドバイスありますか?

<回答>
この状況に対して考えられる対策を記していきます。
まず、肉離れを起こしやすいということは、一度痛めた状態からリカバリー出来ていないということが考えられます。。筋肉は痛むと筋力が低下してしまうので、筋力を回復させるための筋力トレーニングが必要になります。傷めた箇所の状態が良くなったら、以前と同じように力が入る状態まで戻していかなければなりません。その前に復帰してしまうと再発のリスクが高くなります。

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次に足がつりやすいとのこと。足がつるのには幾つかの要因が考えられますが、通常であれば試合をこなしていけば身体が適応してきて、つるまでの時間がだんだん伸びてきて最後はつらなくなってきますが、なかなか改善しない場合によくあるケースは2つ。1つ目は、つる=練習量が足りない、と判断してトレーニング量を増やし、回復しないまま試合に臨んでいるケース。疲労が残った状態でプレーしているため、足がつってしまいます。もう1つは、常に全力でプレーしてしまい余計なエネルギーを使い過ぎているケース。力んだ状態でのプレーは、余計なエネルギーを使うだけでなく、動きのスピードは落ち、視野も狭まってしまいます。こうならないように、力を抜き過ぎず入れ過ぎないで効率よく動ける力加減を体得する必要があります。その状態は70%~90%の感覚の幅の中にあります。
水分補給にも気を遣っているようですが、同じように日常の食事にも目を向けて下さい。ビタミンやミネラルの不足も足がつりやすくなる原因の1つですから。

これらのことを改善出来たら、今の悩みの大部分は解消されますよ!

質問
筋肉量を増やすために必要なこと
回答

<質問>
私はいま高校二年生でサイドバックをしています。足もチームでかなり遅いほうで、いま体を大きくしようと考えているけど、少しだけ筋肉の形が変わるだけでおおきくなりません。トレーニングは6回を3セットくらいで筋肉痛が来るくらいです。食事に気を使って来たのですが、スナック菓子などを食べればおおきくなれる気がするけどやめたほういいのかなとも思います。どうですか?

<回答>
高校2年生。この時期に筋肉量を増やそうとする取り組みは大切な事です。ただ、身体の変化からして、目的に対して筋力トレーニングの負荷が少し高いようです。今より少し負荷を下げて回数を増やしてみましょう。限界までやった時に15回程出来る負荷で10回を2~3セットを目安にすると効果的です。

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筋力トレーニングもサッカーのトレーニングと同じで、継続していくことが大切。短期的に大きな成果を求めず、じっくりと取り組んで成果を得て下さい。成果を急ぐあまり、考え方が良くない方向に進まないようにしたいです。

筋肉量を増やすために必要な栄養素はたんぱく質。スナック菓子にたんぱく質がどのくらい含まれているか見てみて下さい。

また、就寝時間と睡眠時間も重要。トレーニング・栄養・休養の3要素を大切にして、じっくりと身体作りをしていってくださいね!

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質問
運動量を増やすためのメンタリティ
回答

<質問>
サイドハーフをやることが多いのですが、運動量が少ないです。 試合中に走れる距離をもっと長くするには、どのようなトレーニングが有効ですか?

<回答>
運動量が少ない、という自覚があるんですね。ということは動きたい時に動けていない。つまり、サッカー的な判断のもとに動こうとしていても身体がついてこない。その状況に対して課題を補う有効なフィジカルトレーニングを知りたいとのこと。
私が考える最も有効なトレーニングは試合の中で持てる全てのエネルギーを使えるようになり、それを毎試合続けること。これに優るフィジカルトレーニングはありません。その為にまずは試合の当日に疲労を残さずフレッシュな状態で試合に臨むこと。そして、キツイなと思っても足がつるまでサッカー的な判断を伴った中で身体を動かし続ける。それを繰り返すことで自分の動きたい時に動けるように身体が適応してきます。試合で力を出し切るメンタリティがなければ、どんなフィジカルトレーニングに取り組んでも試合で走れるようにはならないのです。勿論、試合で走り続ける為に基礎となるフィジカルトレーニングを行うことは大切ですが、それもこのメンタリティがあってのこと。
また、試合で走れる力をつけようと中長距離の直線を追い込んで走っても、サッカーの競技特性とかけ離れてしまうので試合で走れるようにはなりません。まずは、高い集中力で試合に臨み、終了のホイッスルが鳴った時に倒れてしまうくらい力を出し切ってみてください。そしてそれを何試合か続けてみて下さい。きっと今抱えている課題はクリアーされていくはずです。実際に我々のチームの選手達もこのやり方で試合の最後まで走れるようになっていますよ!

質問
最も速い動きだしの走り方【動画あり】
回答

守備の1対1で相手にかわされたとき、素早く追いつくためのトレーニングとは?

試合中、相手選手がボールを持った状態で向かい合い、ボールを奪いに行く。そこで奪うことができたら攻撃へと切り替わり、チームに勢いをもたらすことができる。しかし、かわされてしまうと、一気にピンチを招く。相手にかわされた時に素早く追いつき、再度ディフェンスができるようになるには、どうすればいいのだろう? そこで今回は、かつて日本代表FWとして活躍し、現在はヴァンフォーレ甲府でフィジカル・コンディショニングコーチを務める谷真一郎さんに「守備の1対1で相手にかわされたとき、素早く追いつく力をつけるためのトレーニング」を教えてもらった。映像を参考にトレーニングし、素早い動きを身につけよう!

<谷さんからのアドバイス>

「1対1で相手にかわされた状況で、よく見られるのが『追いつきたい!』と焦るあまり上半身に力が入り、前傾姿勢で走る選手です。その結果、身体の中心よりも後ろで地面を蹴るように走ることになるので、スピードが遅くなります。人間の身体は、力むとスピードが落ちます。さらに、前かがみになると、股関節の伸展が制限されるので、足が前に出てきません。その状態で地面を蹴って走ろうとするので、足が身体の後ろに流れてしまうんですね。もう1つよくあるのが、速く、遠くに行こうとして、大股で走ってしまうこと。重心より前に足をつくと、地面反力が斜め後ろに働くので、進みたい方向に対してブレーキがかかってしまいます。これではスピードが上がりません。この2つのパターンにならないために、足のつき方のトレーニングをしましょう」

<エクササイズの方法>
1:マイクロハードルを裏返しに4個、1.5mほどの間隔で置く
2:マイクロハードルに足が当たらないように、地面を踏み込んで走る
3:5回繰り返す

 

<ポイント>
極端な前傾姿勢や、重心よりも前に足をつく『アメンボ走り』にならないよう、肩と膝、足の裏の拇指球が同じラインで地面に設置する姿勢、足のつき方を意識しよう。走るときに、肩が1つ分前に入ると、前傾が強くなってしまう。その結果、足は後ろに流れ、ストライド(歩幅)も大きくならない。また、肩1つ分後ろになるとアメンボ走りになり、進みたい方向に対してブレーキがかかってしまう。力むと動きが遅くなるので、正しい姿勢をキープしつつ、慌てる気持ち抑えて走ろう。

質問
リハビリ中の心構え
回答

<質問>
今年の8月の骨折で約4ヶ月チームから離脱しています。復帰してもチームについていけるか心配です。何かできることや、心得ることはありますか?

<回答>
4ヶ月チームから離脱していて、復帰してすぐに以前のようにプレーすることは難しいです。怪我をしてしまったことは過去には戻れません。非常にじれったい時期になりますが、時間がかかることを割り切ることも必要です。この理解と割り切りがないと、焦りや自己嫌悪などの感情にかられ、他の怪我につながるリスクも出てきてしまいます。

まずは、リハビリ、リコンディションの時期をしっかりと過ごすこと。

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そして、その後のチームでのトレーニングへの合流も少しずつ馴らしながら行っていくこと。この二つの実践が結果的に最も早くスムーズな復帰につながります。

くれぐれも焦って復帰して、他の部位を怪我してしまい、本来のプレーが出来るまでの時期が更に遅れてしまうことは避けてくださいね!

質問
サイドの守備の紐解き
回答

サイドの1対1で勝てません。どうすればボールを奪えるようになる?

<質問>サイドでの1対1のディフェンスが特に勝てません。フィジカルもスピードもない私がどうすればボールを奪えるようになるでしょうか?またフィジカル面ではどのようなトレーニングをおこなえばよいでしょうか?

<回答>サイドのエリアは真っ向勝負の1対1が多い局面。しかもタッチラインを背にしているので、アタッカーは縦に抜けるか、中に入っていくかの二者択一。シンプルなだけに奥が深い局面です。この局面の勝敗を左右する要素を順番に挙げていくと、まずは相手との距離を含めたポジショニング、そして構えと脚の運び、仕掛けられた後のコンタクトの仕方とコース取り、抜ききられる前のスライディング、と整理できます。

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ポジショニングの立ち位置に関しては、チームの戦い方(外に追い出すのか、中に行かせるのか)やボールを持っている選手の特徴によっても異なりますが、間合いに関しては、遠いとパスも自由に出されてしまうし、仕掛けのスピードも上げられてしまいますので、極力相手の自由を奪い、横か後方へパスを出させるか、仕掛けてきても脚を出すか、ターンをして身体を入れ込める距離で対応することが求められます。

構えと脚の運びに関しては、特にサイドでは上半身の半身が強くなってしまいがちで、逆を取られた時に対応できないか、遅れてしまうシーンを多く目にします。上半身の半身が強くなると、逆を取られた時に脚を踏み替えて次の一歩を踏み出すのが難しくなるので、極力上半身は相手に両肩が見られるくらいまで半身を抑えて対応します。そうすると、逆を取られても、腰の捻りが生まれてスムーズに脚を踏み替えることができます。また、抜かれたくない気持ちが強くて、構えが低くなり過ぎてしまって、対応が遅れる局面も多く目にします。自分が1番動き出しやすい重心の高さと足の幅を身体に染み込ませることが必要です。

その後のコンタクトは大転子から、コース取りはボールに向かうのではなく、相手とボールの間のスペースを奪いにいく。多少不利な状況になっても、腕を差し込んで身体を入れていく。抜かれかけても、スライディングでボールにコンタクトして相手の自由を奪う。レベルの高い選手は、これらを相手に合わせたリアクションで行うのではなく、自分のプランで進めていってボールを奪っていきます。

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体格もさほど良くなく、スピードがなかったとしても、勝敗を左右する要素が整理できて、それぞれの要素を向上させるためにトレーニングを行うことができれば、十分に勝負していけることを実感してくると思います。なぜなら体格やスピード以外の要素も多くあり、今回と同じ悩みを持っていた選手達が、変わっていくのを目の当たりにしてきたからです。是非、1対1の局面を整理して、トレーニングでトライを繰り返すことによって、自分の守備の感覚を研ぎ澄ましていってくださいね!

質問
GKの軽いステップワーク
回答

<質問>
キーパーです。ステップワークを軽くしたいです!どのようなトレーニングが効果的でしょうか?

<回答>
キーパーとフィールド選手の大きな違いの一つに、構えの姿勢が挙げられます。

キーパーは、シュートに対して低いボールにも反応出来るように若干構えの重心が低くなり、スタンスが広くなります。この構えのまま動こうとすると、動きが遅くなりステップが重く感じてしまいます。パスやドリブルの合間など、ボールが動いていてシュートの可能性がない状況でポジションを変える時は、動きやすい重心の高さとスタンス(足の幅)で素早く移動します。

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つまり、ポジショニングとシュートに対する動きの切り替えを行うこと、その切り替えのタイミングをスムーズに行えることが軽やかなステップワークに繋がります!私のチームのキーパーも、動きやすい態勢でのステップワーク、シュートに対する構えへの切り替えのトレーニングを頻繁に行っていますよ!

質問
荒れた呼吸の整え方
回答

<質問>
体力が無いので、試合中に息を素早く整える方法があれば教えて下さい。

<回答>
呼吸は運動に見合った酸素を体内に取り入れ、不要な二酸化炭素を吐き出す作業です。素早く息を整えるためには、身体が必要としている酸素を効率良く取り込めるようにする必要があります。

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なかなか呼吸が整わないということは、効率の良い呼吸が出来ていないということです。そういった状態になってしまう選手達は、ハアハアハアと浅い呼吸をしてしまっていていることが多いです。より効率良く酸素を体内に取り込むためには深い呼吸をする必要があります。

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具体的な方法としては、まず呼吸が乱れていると感じたら、フウ~と長めに息を吐きます。そうするとその後に一気に多くの酸素を吸い込むことが出来ます。多くの酸素を取り込みたいので、吸う行為が先に来そうですが、むしろ逆で、多くを吐き出すことによって、多くを吸い込むことが出来るようになるのです。

吸う意識よりも吐く意識を先行させることによってより効率の良い呼吸が可能になります。まずはやってみてください!すぐに体感出来ますよ!

 

質問
一瞬で相手を抜き去るステップワーク【動画あり】
回答

マークされている相手を、一瞬で置き去りにするためのステップワークとは?
試合中、味方からパスをもらいたい。でも、相手チームの選手にマークされていて、なかなかフリーになることができない…。そこで、どのように動くことで相手を振り切り、パスを受けることができるのだろうか? 今回は、かつて日本代表FWとして活躍し、現在はヴァンフォーレ甲府でフィジカル・コンディショニングコーチを務める谷真一郎さんに「マークされている相手を一瞬で置き去りにするために必要な、ステップワークを身につけるためのトレーニング」を教えてもらった。映像を参考にトレーニングし、相手を一瞬で置き去りにするステップを身につけよう!

<谷さんからのアドバイス>

マークされている相手を振り切る時、1回の動き(ワンアクション)だけでは、相手がついて来やすくなります。そこで重要なのは「最初に行きたい方向とは反対側にアクションを起こして相手を動かし、次の動きで本来行きたい方向へ動くこと」です。ここでは二段階のアクションが必要になります。ポイントになるのが「足の踏み変え」です。相手の右方向へ行きたい場合は、最初、左にステップを踏み、相手を引きつけ置いて、右方向へ出て行きます。自分が主導権を握って動くと、相手はリアクションをしなければいけないので、反応スピードが遅くなります。そこが狙い目です。

<エクササイズの方法>
1:動きやすい足幅の位置にマーカーを置く
2:マーカーの位置を参考にステップを踏み、右方向に出て行く
3:右方向に出て行く動きを行ったら、左方向へ出て行く動きも同じように行う
4:正しい動き作りの段階では4〜8回。スピードを求めていく段階では、2~4回踏み換えて、進みたい方向に動き直す

 

<ポイント>
気をつけたいのは、相手を揺さぶって反対側に行こうとするとき、進行方向に対してつま先がまっすぐ向いてしまうこと。とくに、後ろ足を進行方向に対してまっすぐ踏み出すと、地面を踏み込む力が弱くなり、スリップしてしまうことがあります。滑らないようにするために、ひざをロックして後ろ足を外側に開き、地面を押すようにして足を踏み変えましょう。地面を押すように踏み込むことで、地面反力を得ることができ、相手を置き去りにするためのスピードを得ることができます。

質問
ストレッチ方法の使い分け
回答

脚のケガを予防するための効果的なストレッチ方法を教えてください

<質問>脚のケガを予防するための効果的なストレッチ方法を、いつどのくらいやれば良いのか教えて下さい。

<回答>怪我を予防するために必要な要素は数多く挙げられますが、今回はストレッチに限定して回答していきます。

現場でよく行われるストレッチには、スタティクストレッチとダイナミックストレッチの2種類があります。

スタティクストレッチは静的ストレッチとも呼ばれ、筋肉をゆっくりと伸ばしていき、痛みを伴う手前の1番伸びきったところで動きを止めて筋肉を伸ばしていく方法です。

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ダイナミックストレッチは動的ストレッチとも呼ばれ、ブラジル体操が代表的ですが、関節を動かしながら筋肉を動的に伸ばしていく方法です。

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この2つのストレッチ方法をシーンで使い分けて、より効果的に行います。

わかりやすく分けると、運動を行う準備として行うのが、ダイナミックストレッチ。運動後のケアとして1種目30秒程行うのがスタティクストレッチ、と考えましょう。ウォーミングアップ中にスタティクストレッチを入れることもありますが、筋肉にスイッチを入れるような感覚で短い時間行います。よく試合の控えの選手が1つの種目に長い時間をかけてしまっているのを目にしますが、これから収縮を繰り返そうとしている筋肉を過剰に伸ばすのは逆効果です。試合の前や合間のウォーミングアップは、ダイナミックストレッチとランニングや細かいステップワークを組み合わせて行うと効果的です。

そして試合やトレーニングの後は1種目ごとに時間をかけて、じっくりと筋肉を伸ばしてあげると効果的です。1つの種目にかける時間が短い傾向がありますが、最も効果的な時間は30秒と覚えておいてください。全体トレーニングに時間が取れない場合は、家に帰ってお風呂に入った後に、音楽でも聴きながらじっくりと伸ばしてあげましょう。代表的な2種類のストレッチをシーンで使い分けて行って、怪我のリスクを少しでも下げていってください!

質問
ウィークサイドへのターン【動画あり】
回答

1対1の守備対応時、構えている方向と反対側に行かれた時に、素早く対応するための体の使い方とは?

試合中、ボールホルダーと1対1の状況で対峙したとき、狙っていたコースとは反対側へドリブルを仕掛けられ、かわされてしまうことがある。守備時の対応としては、相手に抜かれるのはもっとも避けるべきプレーだ。たとえ、狙っていたコースとは反対に行かれたとしても、すぐに対応できるようにならなくてはいけない。そこで今回は、かつて日本代表FWとして活躍し、現在はヴァンフォーレ甲府でフィジカル・コンディショニングコーチを務める谷真一郎さんに「相手に逆を突かれた時に、素早く対応するためのトレーニング」を教えてもらった。素早いステップと身のこなしを身につけて、『抜かれにくい選手』になろう!

<谷さんからのアドバイス>
ボールホルダーと1対1の状況で向い合うときに、「重心を低くして、半身で構える」という方法があります。これは間違いではないのですが、重心を低くして半身で構えると、構えとは反対側(自分の背後=ウィークサイド)にドリブルを仕掛けられると、足の踏み変えに時間がかかり、対応できなくなることがあります。そこで私が推奨するのが「上半身は相手に正対し、下半身のみ半身になる構え方」です。そうすることで、相手が自分の左右どちらへとドリブルを仕掛けてきても、上半身が正対しているので、背後を突かれることはなくなりますし、素早く足を踏み変えることで、相手に寄せるスピードを速くすることができます。

<エクササイズの方法>

1:動きやすい足幅を目安に、マーカーを2つ置く
2:上半身は正面を向き、下半身を半身にして、マーカーの前に立つ
3:上半身が低すぎず、高すぎない足幅を取り、膝を少しだけ曲げる
4:その状態で、腰のひねりを使って、右足を前、左足を前という形で交互に足を踏み変える
5:足の踏み変えを左右2回ずつ繰り返した後、どちらかの方向へダッシュをする
6:正しい動き作りの段階では4〜8回。スピードを求めていく段階では、2~4回踏み換えて、進みたい方向に動き直す

<ポイント>

足のかかとが地面につく、いわゆる『ベタ足』になってしまうと、素早い動き出しができなくなる。常にかかとを浮かせて、どの方向にでも動くことができるようにスタンバイしよう。ポイントは、地面からパワーを最大限得られる場所に足をつき、地面反力を得ること。そのために、ひざを曲げすぎないように注意しよう。足の踏み変えがうまくいかないと、足首や膝に負担がかかり、ケガにつながる恐れがある。ケガを予防するためにも重要なステップなので、繰り返しトレーニングして体に覚え込ませよう。

質問
ボールの軌道を決める要因
回答

ゴールキックの時、どうすれば高さと距離が出ますか?

<質問>ゴールキックなど、地面に置いてあるボールを高く遠く蹴るのが苦手で、なかなか飛距離が出ません。味方の要求する場所には蹴れていますが、相手にインターセプトされることが多いです。どうすれば高さと距離が出ますか?

<回答>高いボールを蹴ろうとしているのに、高さが出せない。この状況でよく目にするのは、蹴り上げようとして、踏み込みがボールのやや後ろで、身体が後傾してしまっている蹴り方です。この蹴り方だと、ボールの下を蹴れないので、高さは出せません。

蹴ったボールの軌道はボールに加えられた力に正直に反応するので、高いボールを蹴ろうと思ったら、ボールの下から力を加える必要があります。高く蹴ろうという心理的は、上体を反らして遠くを見てしまう現象を引き起こしてしまうようですが、むしろ逆で、深く踏み込んで、上体をボールにかぶせるようにして蹴ることで、ボールと地面の間に足を入れ込むことができて、ボールの下から力を加えることができるようになります。

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キックのスウィング動作で足の甲が1番下にくる時にボールにコンタクトできるように軸足とボールの距離を調整します。そして、力みを取り除いて、できるだけ速いスウィングで振り抜くことによって、高く遠くに蹴ることができるようになります。つまり、高く遠く蹴れないということはボールの中腹部に遅いスウィングでコンタクトしているということです。

高く遠く蹴ろうとする人の心理からくる力みや動きをうまくコントロールして、原理原則を優先してください。ボールは正直ですから、蹴った軌道を見て、自分のキック動作がボールにどのように力を加えているのかを振り返ってみてくださいね!

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質問
成長期の筋トレはダメ⁉️
回答

<質問>
成長期に筋トレをすると、身長が伸びにくいとは本当ですか?

<回答>
身長が伸びるためには成長ホルモンが必要になります。筋トレをすることにより、成長ホルモンの分泌が盛んになるので、筋トレは身長を伸ばすのに有効です。

ただ、身長が伸びるということは骨が伸びていくということなので、これから成長していく骨の末端部分を痛めてしまっては成長を妨げてしまうことになってしまいます。つまり、筋トレ後に関節に違和感や痛みを感じてしまう負荷でトレーニングしてはいけないということです。

この負荷とは最大で10回も動かせないレベルの負荷のことを指します。普通に考えたら、いきなりこのレベルの負荷でトレーニングを開始することもないかと思います。まずは、自分の体重を利用した補強的な筋トレから始め、ウエイトを持つにしても、軽い負荷でのフォーム作りから始めていくことになるかと思うので、段階を経て行っていけば、身長の伸びを促す成長ホルモンの恩恵を受けられることになります。

どんなトレーニングも成果を得る為には『段階的な取り組み』が必要です。サッカーも急にプロレベルに達することはありません。少しずつ積み上げていくことが大切。それは筋トレに関しても同じことです。

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高校生であれば、筋トレにより大きな成果を得られる時期なので、やらないことは大きなマイナスになります。私も高卒でプロになった選手を何人も見てきましたが、高校時代に筋トレに取り組んでいる場合とそうでない場合には大きな違いがあります。プロになれたとしても、筋トレをしてスピードと強さを身に付けていたら、持っている技術とセンスで更に上のレベルでプレー出来ていただろうなと思える選手を何人も見てきました。

身長を伸ばすためだけでなく、自分の能力を最大限に引き出していくためにも、効果的に筋トレに取り組んでもらえたらと思います。本当は専門家のアドバイスが必要な分野ですが、最近ではネットでも書物でも筋トレを効果的に実施するためのノウハウは学べます。今やれる範囲の中で能力を引き出せるトレーニングに取り組んで、一つ上のレベルに達してくださいね!

質問
身体のキレを良くするトレーニング
回答

<質問>
体のキレを高めるトレーニングが知りたいです。

<回答>
キレのある動きとは、動作と動作の間が短い動きと考えます。例えば、右から左へ、後ろから前へなど、動きが変わる時間が短いということです。

これらを可能にするためのキーワードとしては、「跳ね返りが強く短い接地時間」、「素早い下半身の捻転動作」、「力みの排除」が挙げられます。

わかりやすい例を挙げると、その場の連続したジャンプを行なった時に、キレがないジャンプというのは、膝や足首が曲がってクッションが生まれてしまう接地時間が長いジャンプです。キレのあるジャンプというのは、接地する時に全身の筋肉が同時に収縮して身体が一つの塊になり、膝や足首の曲がりが少ない弾けるようなジャンプのことを言います。このキレのあるジャンプの感覚を方向変換する時の接地に繋げていき、更に最も跳ね返りを強く感じるスタンス(足幅)で接地することにより、次の動作に素早く移れるキレのある動きになってきます。

キレのあるなしが出やすい動作の代表的な局面である、構えと逆方向へのターンのキレを高めていくためには、接地の仕方にプラスして、下半身のみを捻転する速さが必要になってきます。これは両腕を肩の高さまで上げてカカシのような姿勢から、上半身は動かさずに下半身だけを捻転させる動作の感覚を、動きに落とし込んでいくと構えと逆方向へのターンのキレが高まります。

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そして、スピードの敵である『力み』を取り除いて、自分が一番速く動ける力の出し方を探ります。多くの場合において、速く動こうとすると力んでしまい、逆にスピードを落としてしまうからです。特に、接地してエネルギーを受け取る以外の動きの時に、いかに上手く力を抜いて素早く動けるのかが分かれ目になってきます。

これらの感覚をつかめるように、それぞれを取り出してトレーニングしてみると良いです。大切なポイントを意識したトレーニングを繰り返すことにより、考えなくても身体が勝手に反応してくれるようになってきます。

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キレのある動きとはプレーしている本人も見ている側も気持ちの良いものです。大切なポイントを意識してトレーニングして、最高のキレを手に入れてくださいね!

質問
球際での効果的なコンタクト
回答

<質問>
高1でセンターバックをやっているのですが、球際の時に、自分の軸を相手に当てる、アーリーヒットがなかなかできないです。コツやアドバイスお願いします。

<回答>
球際での争いを有利にするためのポイントは2つ。相手にコンタクトするタイミングと、身体のどの部位でコンタクトするのかということ。
コンタクトのタイミングが早過ぎると相手にバランスを修正する時間を与えてしまいますし、遅れてしまうと相手に先に進まれてしまいます。相手がまさにボールに触ろうとした瞬間にコンタクトを試みます。その際に、ショルダーチャージという言葉の通りに肩からコンタクトしようとすると自身のバランスを崩してしまいます。最も安定感のあるコンタクトは重心の位置を平行移動させるように股関節(大転子)から相手の身体にコンタクトします。ほぼ同時に肩も相手に当たりますが意識は股関節から相手に当たりにいきます。そして自らのバランスを保ち、相手の侵入を防ぐためにもコンタクトの直後は腕を張ります。股関節でコンタクトして、直後に腕を張る!これが出来るようになると球際に一気に強くなりますよ!

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質問
滑る3つの原因!
回答

<質問>
雨も降っていないし、グランドも乾いているのに、プレー中によく滑ってしまいます。スパイクを新しくしても変わりません。どうしたら滑らなくなりますか?

<回答>
プレー中に滑ってしまうと、グランドを見直したり、スパイクの裏を確認したりするシーンをよく目にします。しかし、実際に滑る理由は別のところにあるのがほとんどです。代表的なパターンは3つなので、是非改善していきたいところです。

まず1つ目は、スタンスが広すぎた時。ピッチ状態に対して、スタンスが広すぎると、地面を押さえる力が弱くなり、滑ってしまいます。

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2つ目は、内側の脚で方向を変えようとした時。野球のベースランニングのように、内側の脚で方向を変えようとすると、地面を押さえる力も弱く、バランスも悪いので、滑って転んでしまいます。

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そして、3つ目は、行きたい方向につま先を向けたまま、広めのスタンスで蹴り出して動き出そうとすると、これもまた滑って手をついてしまいます。

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滑ってしまう選手の動きは、このうちのどれかに当てはまっています。自分や仲間が「なぜ?」滑ってしまったのかを知ることができれば、改善していくことができます。滑った理由がわからないと、延々と滑り続けてしまうことになります。

スタンスが広すぎたら、狭める。内側の脚で方向を変えず、常に外側の脚で地面を押して方向を変える。進行方向につま先を向けず、下半身が半身の状態での後ろ足で地面を押して動き出す。

滑ってしまうと、多くの時間を失ってしまいます。ゴール前などでは、致命的にもなるし、大きなチャンスを逃してしまうことになってしまいます。3つの動きを改善して、大事な場面でのロスをなくしてくださいね!

質問
大腿部の表と裏、鍛えるのはどっち?
回答

<質問>
僕はボランチを中心にプレーをしています。 僕は今、下半身の筋トレをしていますが太ももの前側と裏側のどちらを鍛えればいいですか?

<回答>
この問いに対する答えは『どちらもバランス良く鍛えていくことが必要。』となります。ただ、前側の大腿四頭筋の筋力に対して、裏側のハムストリングの筋力が劣っているケースが多いようです。この前後のバランスが悪いと、ハムストリングが張りやすかったり、肉離れを起こすリスクが高くなったりしてしまいます。もし、こういった症状や肉離れの既往歴がある場合には、裏側の筋力を強化することが必要になります。そうでない場合には前側も後側も両方とも鍛えていくことによりパフォーマンスを上げていくように取り組むことが望まれます。

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そして、どういった局面で筋力不足を感じるのか?どういった動きのスピードを上げていきたいのか?といったように、求めるプレーからの逆算的な考え方でトレーニング方法を選択して取り組んでいくことが最も重要になります。まずはその部分を整理して、トレーニングのためのトレーニングにならず、プレーのパフォーマンスを上げるためのトレーニングをしてくださいね!

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質問
味方のパスに追いつけないのは、足が遅いから?
回答

<質問>
味方のナイスパスに追いつくことができず、いつもチャンスを逃してしまいます。
おそらく足が遅いからだと思うので、どういったトレーニングをすると足が速くなりますか。

<回答>
味方のナイスパスに追いつけない、それは自分のスピードがないから、と思っている。
なんと心優しいことでしょう!

しかし、フィジカルコーチの前にサッカーコーチとして、この状況をとらえた場合、あなたにパスが通っていない時点で、パサーに対してアプローチすると思います。パサーはあなたの走力を知っているはず。その走力に合わせて、パスのスピードとコースを蹴り分けて、パスを成立させる。

今回のような状況では、何秒後かに、ボールと人が交わる場所があり、パサーはその場所をピンポイントでとらえ、パスのスピードをコントロールしてパスを出すことが求められます。

もちろん、足を速くするためのトレーニングもありますが、急激にものすごく速くなることは難しいです。味方のスピードに合わせてパスを出す。パサーにはそれが求められます。自分のスピードを責めることなく、味方と上手にコミュニケーションをとって、パスを成立させてくださいね!それがこの問題を解決する一番の近道だと思います

※ランニングやアジリティのスピードアップのトレーニングは、タニラダーがサポートしてくれますよ!

質問
倒れない姿勢作り
回答

<質問>倒れない体の作り方を知りたいです。

<回答>倒れやすい選手の共通項は、プレーしている時の姿勢が悪く不安定であること、バランスを崩した時のリカバリーが効かないこと、コンタクトの仕方が上半身優先であること、などが挙げられます。

プレーしている時の姿勢が悪いことを挙げましたが、それ以前の日常生活において、スマホやゲームの影響もあり、肩甲骨が開いた猫背の状態でいる時間が長く、立った時にもその状態が続いてしまっているようです。

肩甲骨が開いていると、骨盤は後傾し、踵加重気味になり、足の指が浮いてしまっている状態になります。この状態は非常にバランスが悪く、わずかな外力で態勢が崩れてしまいます。立った時に、足の小指はしっかりと地面を捉えていますか?もし小指で地面を感じられていないようであったら、まずは姿勢の改善が最優先です。

立位で良い姿勢でいられなければ、当然プレー中の姿勢も悪くなり、倒れやすくなります。肩甲骨を寄せて、足の小指で地面を支えられるように立ってみてください。肩甲骨と骨盤は連動するので、小指で地面を感じられれば、骨盤も前傾しています。この姿勢で、仲間に色々な方向から押してもらってみてください。その安定感を即座に感じられると思います。

また、姿勢が悪いと倒れやすくなるだけでなく、地面からのエネルギーも受け辛くなるため、動きのスピードも遅くなります。まずは、良い姿勢を作り、それを動きにもつなげていきましょう。そして、プレー中にバランスを崩しそうになった時も、肩甲骨を寄せて骨盤を前傾させて腰のアーチを作ることができたら、素早くアンバランスな状態からリカバリーすることができるようになります。

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相手にコンタクトする時は、ショルダーチャージの名前の通り肩から当たりにいかず、1番安定感のある重心を平行移動させるようにお尻からコンタクトしてください。最終的には肩も当たりますが、意識はお尻からコンタクトしていくことによって、バランスを崩して倒れることもなくなります。

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背中の筋力を強化すると更に安定感が増しますが、まずは、良い姿勢を作り、それをプレーにもつなげる。倒れそうになったら、肩甲骨を寄せて腰のアーチを作り直す。コンタクトはお尻から。この3つを体得することにより、倒れやすい現状はかなり改善されますよ!

 

質問
筋肉量を増やす食事法
回答

<質問>
こんにちは!ポジションはCBをやってます。先生にパワーとスピードがあればいい選手になるって言われました。太るためにはどうすればいいでしょうか? ポジショニングと戦術眼には自信はあります。

<回答>
ポジショニングと戦術眼には自信がある!素晴らしいですね!足りないのはパワー。その為に太るにはどうすればよいのか?

この場合の太るとは、スピードを上げるために必要な速筋繊維を太くするということ。教科書的に回答すると、最大筋力の60~80%(最大で10~20回挙上出来る負荷)で必要な部位をウエイトトレーニングして、その負荷に見合うだけのタンパク質を摂取し、効率的な睡眠をとる、となります。

しかし、現場的な回答をすると少し変わります。多くの中高生の傾向として、テスト期間などで一時的にトレーニングを中止すると、筋肉量が増えて体重が増えるという現象が起こります。
これはどういうことかというと、普段の生活の中では、トレーニングに対する栄養摂取が追いついておらず、トレーニングで壊れた筋肉が修復されていないことを意味しています。そして、トレーニングをしない期間に、筋肉が修復されて筋肉量が増えて体重が増える、ということです。
つまり、トレーニングをしている日常の食事量が足りないということです。
現在1日に何食食べていますか?
ちなみに私が高校生の頃は、朝食を食べて学校に行き、2時間目か3時間目の放課に早弁。昼には売店でランチ。練習前や後にパンかおにぎりをパクッ。家に帰って晩御飯。1日5食でした。

身体を大きくしたいアスリート達も1日5食で食べることもトレーニングします。初めはお腹が苦しくても、だんだん食べられる量は増えていきます。そして、同時に筋肉量も増えて筋力が上がります。

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更に動きのスピードを上げるためには、また別のトレーニングが必要になりますが、まずは1日の食事回数を増やすところから始めてみてはいかがでしょうか?現在、1日3食だったらまずは4食に。慣れてきたら5食に。騙されたと思って食べる回数を増やしてみてください。身体は必ず反応してきます。『食い力』のある選手は太く、強く、タフです!是非、この力も身につけていってくださいね!

質問
練習で走らされてるのに、試合では・・
回答

<質問>
練習でめちゃくちゃ走らされます。でも、試合では全然走れなくて困っています。
試合で運動量を増やすにはどうすればいいですか?

<回答>
この状況を変えていくためには、幾つか解決していかなければならないことがあります。

まず第一は質問にある『走らされている』状況です。サッカーは自らアクションを起こしていく主体的なスポーツ。攻守において、常に自分の意思で走ることが求められます。自分の脳からメッセージを出し、その信号を受けて身体が動きます。

ですので、やらされたトレーニングには自らの意思がないため、ゲームのパフォーマンス・アップには繋がりません。トレーニングに対して自らの意思を持って取り組んでいけるように改善していく必要があります。

次には、トレーニングの内容と強度、量を含めた質とそれに対するリカバリー。サッカーは、常に動く方向やスピードが変化する為、その競技特性に合ったトレーニングが必要になります。競技特性から外れたトレーニングは、ゲームのパフォーマンスを落としてしまうリスクがあります。特にボールを使わないトレーニングには気をつけなければなりません。そして、試合当日には疲労を残さず、フレッシュな状態でプレー出来るように、トレーニングの強度と量に対する回復のための「食事」「休養」「トリートメント」をしっかりと実施することが必要になります。

まずはこれらのことを改善出来るように取り組んでみてください。ただ、トレーニングの質の部分に関しては、監督・コーチと選手達の共同作業になるので、試合のコンディションがどうしても整わない場合は監督・コーチに相談する勇気も必要です。何故なら、選手達のコンディションに関して、監督・コーチは観察することしか出来ませんが、選手達は自らのコンディションを感じることが出来るからです。それを伝えることも良いコンディションでゲームに臨んでいくために欠かせないグループ・ワークの1つです。

コンディションが整っているのにゲームで走れない場合は、戦術的な命令が脳から発せられてないことが考えられますので、より良いサッカー的な判断が出来ていけるようにトレーニングしていくことが必要になります。

幾つかの解決策を挙げましたが、どれも欠かせない要素なので、是非前向きに取り組んでみてください。これらがクリアできた時、あなた自身もチーム全体も見違えるようなパフォーマンスを発揮できるようになるはずです!

質問
身体のしなりで蹴る
回答

<質問>
体はガタイがいいんですが、ボールが全然飛びません。どうしたらいいですか?

<回答>
体格がいいということは、筋力はありそうですね。でもボールが飛ばない。こういったケースの場合、ほとんどの選手が、遠くにボールを飛ばすために、思いっきり強く蹴ろうとして、ガチガチに力んでしまっています。

遠くにボールを飛ばしたり、速いスピードのボールを蹴るためには、足ができるだけ速いスピードでボールにコンタクトすることが必要です。

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そのためには、身体全体をムチのようにしならせて、脚の先のスピードを上げることが重要になります。しかし、力んでしまうと脚のしなりは生まれず、一本の棒のようになってしまい、ボールにコンタクトする部分のスピードは上がりません。身体をムチのようにしならせるためには、上手く力を抜いてリラックスした状態を作り出すことが必要です。

強く蹴ろうとして力むのとは全く逆の状態です。息を吐いたり、身体を揺さぶったりして力みを取り除き、身体をしならせて、ボールにコンタクトする一瞬だけ足首を固めるように力を入れます。足首を固められないと、ボールにコンタクトした勢いで足首にクッションが生まれ力を吸収してしまい大きな力が伝わらなくなります。つまり、ボールのスピードは落ち、遠くにも飛ばなくなります。

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リラックスした状態で、身体をムチのようにしならせて、ボールにコンタクトする一瞬だけ足首を固める。これができれば、今すぐにでも、蹴ったボールのスピードは上がり、飛距離も伸びるようになります。一瞬で変化する状況にたくさん立ち会ってきましたから、間違いないですよ!

※以前、キックのスペシャリストであるストイチコフ選手と一緒のチームにいた時、彼の脚筋力を測定したことがありました。筋力的には他の日本人選手の方が強いくらいでした。しかし、身体の使い方を分析してみると、腰の捻りから膝、足首と、どんどん加速していました。そこが、日本の選手と大きく異なっていました。つまり、筋力ではなく、しなりでスピードのあるボールを蹴っていたということです。

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質問
利き足と逆足のキック力を向上させたい
回答

<質問>
左足のキック力が弱いです。どのようなトレーニングをしたら左足のキック力を向上することができますか?継続できるトレーニングを教えてください。

<回答>
左足のキック力が弱いとのこと。利き足と逆足のキックは初めからはうまく蹴れないことが多いかもしれません。右足でのキック力はあるようなので、トレーニングによって、キックフォームの左右差をなくしていけば、左足でもしっかりしたボールが蹴れるようになると思います。

右足でのキックでは、上半身もうまく使いながら、全身のしなりでボールを蹴れているのではないかと推測します。左足で蹴ろうとした時に、脚だけで蹴ろうとしていたり、しなりのスウィング動作がスムースでないと、右足と同じようなボールは蹴れません。

携帯のカメラで、自分のキック動作を色々な角度から撮影してもらい、左右での違いを確認してみてください。その違いがわかったら、右足のキックに近づけられるように感覚を修正しながら、フォームを固めていってください。

右利きの選手がトレーニングをして身につけた左足のキックは、右足よりもクセのない非常に効率的なフォームで蹴れるようになるケースを多く見てきました。左利きの選手の右足キックはなかなかスムースにいきませんが…。

是非、左足も蹴れるようにトライしてみてください。蹴れるようになると、プレーの幅も一気に広がりますし、もしかしたら左足のキックが武器になるかもしれませんよ!

 

質問
筋肉をつけると身長が伸びない!?
回答

<質問>
僕はとても背が低いです。周りの友達は筋肉がつきすぎていると、背が伸びないと言っていますが、本当にそうなのでしょうか? 実際にそうだとしたら、どうすればボディバランスが強く、背が伸びるようになるのでしょうか?

<回答>
現在は、他の人より身長が低く、他の人より筋肉の量が多いとのこと。

基本的に、身長も筋肉量も個人差があるものなので、単純な比較で考えない方が良いです。ましてや成長期であればなおさらです。

筋肉の量が多いからとか、筋力トレーニングをしたから身長が伸びなくなるということはありません。むしろ筋力トレーニングは成長を促します。

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身長を遺伝的な要素以外で伸ばしたいのであれば、トレーニングと栄養&休養の部分に注目して取り組んで下さい。

適度なトレーニングとバランスの良い適量な食事、効果的な時間帯での睡眠。これらがあなたの身長を伸ばす手助けをしてくれます。

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後は、自分の身長や筋力量を自分の個性として捉え、自分に出来るプレーの最大値を探って下さい。

身長の高い人低い人、筋力量の多い人少ない人、足の速い人、持久力に優れた人、などなど個性は皆それぞれで、その個性を受け入れてくれるのがサッカーというスポーツです。他の選手との比較ではなく、あなた独自の個性的なプレーヤーになっていってくださいね!

質問
足首の捻挫からの早期復帰を目指す
回答

<質問>
足首の捻挫を早く治す方法はなんですか?また、効果的なリハビリを教えてください。

<回答>
足首には様々な靭帯があって、捻挫の仕方によって痛める箇所も異なってきます。痛めた箇所や程度によって、リハビリで行える動作や運動強度に違いは出てきますが、基本的な考え方としては、『痛みを伴ったり、翌日に状態が悪化しない範囲で、実施できることを実施する』ことが、復帰への近道だと言えます。

復帰に近いレベルからさかのぼっていくと、ボールを蹴ると痛いけど、動くだけなら大丈夫。方向変換では痛みが出るけど、直線のランニングなら大丈夫。地面の上を走ると痛いけど、プールでなら大丈夫。走る動作は痛いけど、足首を固定しての自転車は大丈夫、といった感じで、実施可能なレベルの運動を行なっていきます。復帰間近や復帰後は弱った足首周りの筋肉の補強運動も実施していくことも必要です。

避けなければならないのは、強い痛みを我慢して、復帰を急いでしまうこと。気持ちはわかりますが、その状態でのパフォーマンスレベルは低く、本来の自分のプレーの感覚を狂わしていくことも多々あります。そうならないように、『急がば回れ』で、焦らず、できることを実施していってください。それが結果的に近道になりますから。

質問
爆発的な加速への1メソッド
回答

<質問>一瞬の飛び出しで5-10mの短い距離を爆発的な加速が出来るようにしたいです。 この爆発的な加速ができるようにするためにはどのようなトレーニングが有効ですか? 頻度や、意識した方がいいことなど、合わせて教えてください。

<回答>
爆発的な加速が出来るようになるためには、加速局面でスピードを得るための走り方を習得しなければなりません。それに関しては過去の5/30日にアップされた記事、『「2歩目、3歩目が遅い」と言われています。どうしたら2歩目、3歩目も速くなりますか?』で回答してありますので読んでみて下さい。
そして、この走り方でよりスピードを上げていくためには、出来るだけ接地時間を短くしていく必要があります。この局面に有効なのが連続したジャンプのトレーニングです。まずは、その場の両足ジャンプで、全身を使って自分が一番高く跳べる感覚を養います。この感覚が体得出来れば、より大きなエネルギー(地面反力)を得るための準備段階はクリアーです。
次に片足交互のジャンプで高く跳びながら前方に進んで行きます(バウンディング)。
ここでもより高く、より遠くへ跳べるようになってきたら、その感覚を先ほどの走り方に落とし込んでいき、接地した脚を素早く引きつけて前方に運び、その脚に重心を乗せていく。
ここまでこれれば加速局面のスピードはグンと上がりますよ!
ただし、ジャンプのトレーニングは負荷が高いので、まずは少ない回数から始めて、腰、膝、足首など身体のリバウンドを確認してから次のトレーニングを行ってください。現在、我々のチームでもジャンプ、ジャンプからスプリント、ジャンプからアジリティ、といったトレーニングを1回3分程度の時間で1週間に3回程取り組んでいます。
まずは、基礎的な走り方を身につけ、そのスピードを更に上げていくためにジャンプ・トレーニングに取り組んでみる。そしてその感覚を走りに落とし込んでいく。この過程を経て、爆発的な加速力を体得してください!

質問
ボディバランスを良くするためには
回答

<質問>
ボディバランスが悪いので良くしたいです。どのようにすれば良くなりますか?

<回答>
ボディバランスが悪いと感じる時は、どんな時ですか?

止まろうとした時、方向を変えようとした時、キックの時、ジャンプした時、競り合った時などなど、色々な局面でバランス能力が求められます。これらの全ての局面に対して共通して言えることは、『基本姿勢』を保てているかどうかということ。

まずは、この基本姿勢が維持できていないと、様々な局面において、バランスを保つことは難しくなります。両足で立った時、誰かに色々な角度から押してもらってみてください。そこで、グラッとふらつくか、ビクともしないか、が良い姿勢でいるかどうかの見極めになります。良い姿勢はビクともしません。
グラッとしたら、軽く胸を張るようにして肩甲骨(けんこうこつ)を寄せ、足の指で地面を押さえられるように立ってみてください。この時、肩甲骨に連動して、骨盤は前傾しています。そして、また押してもらってみてください。違いを体感できると思います。

両足立ちでバランスが保てるようになったら、一番動きやすい重心の高さで、片足立ちになり、バランスを保ちます。それができるようになったら、重心移動を伴って、動→静でバランスを保ちます。そして、動→動へと発展させていきます。

まずは、自分自身のコントロール下でのバランスを保てるようになりましょう!その先に、コンタクト局面で、バランスを崩さないようにする、コンタクトスキルを身につけていきましょう!

質問
高校生になってもスキルは身につきますか?
回答

高校生になってもスキルは身につきますか?

<質問>スキルは高校生になっても身につきますか?

<回答>止める、蹴る、運ぶ、といった『テクニック(技術)』、そしてそのテクニックを状況によって使い分ける能力である『スキル(技能)』。基本的なテクニックはジュニア、ジュニアユースの時期の方が身につけやすいですが、高校生でもトレーニング効果は充分に期待できます。

また、スキル=状況によって技術を使い分ける能力は、様々な局面での状況判断を繰り返すことにより、経験値は増し、レベルは上がってきます。また、様々な状況に応じた技術の幅も広がってくるため、更にレベルを上げていくことが可能になります。

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年齢的にもプレーのレベル的にもカテゴリーが上がれば、テクニックもスキルもより高いレベルが要求されます。その要求に応えていくためには、より正確な技術と適切な判断を追求し続けていくしかありません。多くのプロ選手達が基本的なトレーニングを繰り返しているのは、そのためでもあります。高校生の間もそれ以降も、テクニックとスキルのレベルをどんどん上げていってくださいね!

質問
疲労をためないためには
回答

<質問>
最近2週間オフがなくて、疲労があまりとれません。次の日にリフレッシュして練習ができるようにするには、どのようななクールダウン等をすれば良いでしょうか?

<回答>
前日の疲労を次の日にできるだけ持ち越さないようにするためには、練習直後のクールダウン(軽いジョギングとストレッチング)&アイシング(疲れを強く感じる筋肉に対して、ビニール袋に氷を入れて、患部を冷やします)、食事、入浴、睡眠をセットで考えていく必要があります。

クールダウンなどはシンプルに行って、それを継続すること。そして、その他の要素に対して、可能な限り高いレベルで実践していく。これに尽きます。次の日の体重が減っていないように食事量は確保できていますか?入浴や交代浴は行っていますか?入浴後にストレッチをしていますか?何時に寝て何時間眠っていますか?最近はリカバリータイプのタイツもあり、寝ている間に疲労を回復させていくこともできます。

疲労を回復させるために必要な行動を理解し、少しずつでもよいので、その質を高めていってみてください。きっとやれることはあるはずです!

質問
ふくらはぎが攣らなくなるトレーニング
回答

試合中、ふくらはぎが攣らなくなるためのトレーニングとは?

ハードな練習が続き、試合日程が過密になってくると、身体に疲労が蓄積されていく。そうなったときに気をつけたいのが、ふくらはぎの痙攣だ。一度ふくらはぎが攣ってしまうと、ダッシュやターンなどができなくなり、強いボールを蹴ることができなくなる。試合中に起こりやすい筋肉トラブルを回避するためにも、ふくらはぎの筋トレは必須のメニューだと言えるだろう。そこで今回は、かつて日本代表FWとして活躍し、現在はヴァンフォーレ甲府でフィジカル・コンディショニングコーチを務める谷真一郎さんに「一人でできる、ふくらはぎが攣らなくなるためのトレーニング」を教えてもらった。自主練で取り組み、連戦でも足が攣らない選手になろう!

<谷さんからのアドバイス>
なぜ、ふくらはぎが攣るのか?

それは運動の強度や頻度にふくらはぎが耐えられなくなってしまうからです。ここでは、ふくらはぎの持久性を高めるためのトレーニングを紹介します。「実際の試合で連続して起こる動き」を切り取ってトレーニングすることで、筋肉の持久力を高めていきます。トレーニングは足の踏み変えをした後、「後方へダッシュ」「前方へダッシュ」「構えとは反対側へダッシュ」と、3つのシチュエーションで行います。このトレーニングは負荷が高いので、試合の2、3日前に行うようにしてください。そして練習後はマッサージなどをして、試合に向けて疲労を取り除きましょう。疲労が残った状態だと、ふくらはぎが攣りやすくなってしまいます。それは本末転倒なので、気をつけましょう。

<エクササイズの方法>
1:動きやすい足幅を目安に、マーカーを2つ置く
2:上半身は正面を向き、下半身を半身にして、マーカーの前に立つ
3:上半身が低すぎず、高すぎない足幅を取り、膝を少しだけ曲げる
4:その状態で腰のひねりを使って、右足を前、左足を前という形で交互に足を踏み変える
5:ふくらはぎが張ってきたなと感じたら、足の踏み変えを止めて後方(もしくは前方)へダッシュをする
6:足の踏み変え回数の目安は、ふくらはぎが張ってきたなと感じるまで(トップレベルの選手は、60回程度実施する)

<ポイント>

シチュエーション1「後ろへ下がる」
この動きのポイントは、つま先を正面に向けてひざを曲げないことです。それをするとひざがクッションの役割をしてしまい、動きのスピードが遅くなります。そうならないために半身の状態を作り、足のつま先を内側に向けます。そうすることで、地面を踏み込む足に力が入り、地面反力を多く受け取ることができます。つまり、素早い足の踏み変えが可能になり、スムーズに後方へ進むことができるのです。

シチュエーション2「前へ出る」
この動きのときも、進行方向に対してつま先をまっすぐ向けないようにしましょう。その状態で足を後方に引いて、前に出ようとすると滑ってしまうことがあります。とくにジュニア年代で、その光景を目にします。そうならないために、つま先を体の外側に向けて後方へ引き、土踏まずのアーチで地面を抑えて、押すようにして前に出ていきましょう。

シチュエーション3「構えた方向と反対方向へ進まれた時の対応」
この動きのポイントは、腰のひねりを素早く連続して行うこと。腰のひねりを使い、素早く足を踏み変えましょう。シチュエーション1、2、3ともに共通して言えるのですが、足を素早く踏み変え、地面を強く抑えるときにふくらはぎの力が必要になります。つまりこの動作の時に、ふくらはぎに負荷がかかるのです。そのため、足の踏み変えの動きを繰り返してトレーニングすることで、ふくらはぎの筋持久力をアップさせていきます。

質問
体が軽く感じるためのトレーニングのバランス
回答

<質問>
体が重くならない筋肉の付け方を教えてください!

<回答>
筋肉を付けるということは筋トレをしていくということですね。筋トレには色々な方法がありますが、どの方法を用いてもトレーニング時の動き自体は遅くなっています。
このスピードに身体が適応してきてしまうと動きが遅くなり、体が重く感じてしまいます。逆にラダートレーニングなどの速い動きを繰り返していれば、身体はそのスピードに適応してきて、素早く動くことが出来て、体も軽く感じます。つまり、トレーニングのバランスが大切なのです。
筋肉量が増えるような高い負荷での筋トレは、速く動かすために必要な速筋繊維を太くする効果がありますが、トレーニング時の動きのスピードが遅いので、そちらに身体が適応していかないように、素早く動くトレーニングとのバランスを調整していきます。
筋トレ後の1日、2日は疲労が残っており、体は重く感じます。ですので、試合まで日数があるタイミングで取り組みます。
その後、試合に向けて全体のトレーニング量を減らして、素早く動くトレーニングを実施しながら、回復期を過ごし、試合でフレッシュな状態で強く、速く動けるように調整していきます。
試合で動いた時の感覚を大切にしてバランスの調整をしていってください!この感覚を大切にして、トレーニングのバランスが保たれれば、身体作りをしながら、試合では身体が軽く感じることができ、動きのスピードもどんどん上がっていきますよ!

質問
1対1で相手を抜くアイディア
回答

1対1の時、相手を抜くアイディアが出てきません
<質問>1対1になった時、相手を抜くアイディアが出てきません。どうすればいいでしょうか?

<回答>この状況の解決方法は2つ。1つは、ドリブルで抜かずに、味方のサポートの力を借りて、パス&ゴーのワンツーで、縦に抜けたり、中に潜ったりすることによって、自分のマークを外すことができます。もう1つは、ドリブルでの突破。

1対1の局面で抜くためのコースは、右に抜けるか左に抜けるかの2つのコースのみ。1回のアクションだと付いてこられやすいので、1回目のアクションで相手の重心を移動させ、2回目のアクションでその逆を抜いていく。1回目のアクションと2回目のアクションの時間が短かかったり、緩急の差があったりすると、抜ける確率は高くなります。そのフェイントの種類やバリエーションはたくさんあるので、ドリブル突破が得意なトッププレーヤーの動きを参考にして、真似から始めてみると良いかもしれません。

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それらを自主練習で何回も繰り返したり、トレーニングで試したりしながら、自分がやりやすい動きを見つけてみる。右に揺さぶって左に抜ける動きと、左に揺さぶって右に抜ける2つの動きを身につけることができたら、後は1対1の局面でどちらかを選択するだけ。動きのバリエーションがあると更に良いですが、得意なフェイントを最低2つ身につけられれば、1対1の局面で主導権を握ることができます。

パス&ゴーと得意なフェイント2つで、1対1の局面を打開していってくださいね!

質問
『ここぞという時のパワー』の裏付け
回答

<質問>
試合のここぞというときに走りきれるためにはどんなトレーニングが有効ですか?

<回答>
『ここぞという時に走りきれる』ということは、『試合の終盤に大きなエネルギーを出せる、速い動きができる』ようになりたいということですね。
この状態を作り出すために必要なトレーニングの考え方を解説していきます。

まず、身体を動かすためにはエネルギーが必要で、そのエネルギーを出していくためには、運動強度(動くスピードと時間)によって3つのシステムが働きます。

ジョギングレベルの有酸素的な運動では脂肪を主に使い、乳酸で脚が張るような運動ではグリコーゲンを分解してエネルギーを得ます。そして、数秒の速い動きの時には筋肉の中にあるエネルギーを使います。

試合の80%以上はジョギングやウォーキングの有酸素的な運動です。そして、ここぞという時に必要なエネルギーはグリコーゲンや筋肉の中にあるエネルギーです。

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有酸素的な能力が低いと、試合中のジョギングレベルでもグリコーゲンを使ってしまいます。そして、試合の終盤のここぞという時にグリコーゲンが足りなくなって動けなくなってしまいます。つまり、有酸素能力を上げることによって、脂肪を優先的に使えるようになり、グリコーゲンが節約できるようになります。そこで節約できたグリコーゲンを終盤のここぞという時に使えるようになるのです。

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写真・2011年ワールドカップ決勝、延長後半の澤選手の同点ゴール

もう1つは、速い連続した動きに身体を慣らしていきます。速い動きを繰り返しトレーニングすることによって、乳酸に耐える能力が上がったり、筋肉内のエネルギーの回復時間が早くなったりするので、終盤でも動けるようになってきます。

有酸素的なトレーニングとは、軽く息が弾む程度の強度です。ボールを使った場合ですと、パス&コントロールとジョギングを組み合わせたり、人数が多く移動距離の少なめのボール・ポゼッションなどです。

ボールを使わない場合ですと、ウォーミングアップやクールダウンのジョギング、ジョギングとステップワークをゆったりと繰り返すようなトレーニングです。

強度の高いトレーニングとは、脚が張ったり、息が一気に上がるようなトレーニングです。ボールを使った場合ですと、人数の少ないポゼッションや1対1~4対4などの対人トレーニングです。短いプレー時間と長めの休息時間で、大きなエネルギーを繰り返し出せるようにしていきます。

ボールを使わない場合ですと、サーキット形式のトレーニングなどです。
いずれも強度が高いので、運動時間や繰り返しの回数、休息時間、実施するタイミングには気をつけなければなりません。やり過ぎて怪我をしてしまったり、試合に疲れが残ってしまって動けなくなってしまうことは避けなければなりません。

これら2つを普段のトレーニングにうまく取り入れていくことによって、試合の終盤の『ここぞという時』に力を出せるようになってきますよ!

ただし、その試合に対する「想い」と、負けたくない気持ちがないと、この理論は支えられません。

 

質問
ウエイトベストの活用法
回答

ウェイトベストを着てボールコントロールの練習をしたら、プレーのインテンシティーは上がりますか?

<質問>ウェイトベストを着て、ボールコントロール(リフティングやボールタッチ、パスコントロール等)を練習すると、プレーのインテンシティーは上がりますか?

<回答>通常の動きに負荷を加えて行うトレーニングをレジスティド・トレーニングと言います。代表的なものとして、ランニング動作に対して、チューブで引っ張ることにより負荷をかけて、筋力を強化していくトレーニングが挙げられます。

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ウェイトベストを着てトレーニングをするということは、自分の体重に+αの重量を加えた状態で動くわけですから、負荷をかけることはできます。ただ、ボールコントロールの練習においては、前後左右の重心移動を伴わないため、腰、膝、足首などの関節のみに負荷がかかってしまい、狙いとする筋肉には刺激が入りません。

プレーのインテンシティーを上げるということは、筋肉の発揮する力を上げるということなので、重心移動を伴ったトレーニングをすることによって効果が期待できます。先述した通り、関節にも負担がかかるので、翌日に痛みや違和感が出ないようにトレーニング量を調整する必要があります。

ウェイトベストを着て、重心移動を伴うアジリティのトレーニングを行い、ベストを脱ぎ捨てて同じアジリティのトレーニングを行う。そして、翌日の関節の反応を見ながら、徐々にトレーニング量を増やしていくことによって、レジスティド・トレーニングとしての効果を得ることはできますよ!

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質問
雪&雨→畳一畳分のトレーニング
回答

<質問>
冬の間は雪でグランドが使えず、校舎内を走るか、体育館が空いた時にボールを使ったトレーニングが出来るくらいです。限られたスペースしかない状況で効果的なトレーニングをするには、どうしたらよいでしょうか?アドバイスよろしくお願いします。

<回答>
雪国のトレーニングは工夫が求められますよね!私も仙台時代は知恵を絞りました。雪国に限らずとも、雨などでもグランドが使えない時のトレーニングに悩まされるケースは多いと思います。

しかし、ものは考えようで、そういった状況の中で与えられた時間だからこそ出来るトレーニングもあります。普段では時間を割ききれない要素のトレーニングであったり、狭いスペースを活かして出来るトレーニングであったり。

グランドが使えない状況の時に、多く目にしたり耳にするのが、校舎の周りであったり、校内の廊下を走る単純なロングラン形式のトレーニング。このようなトレーニングを積み重ねてしまうと、サッカーに必要なスピードのブレーキとアクセル、ギア・チェンジといった感覚が鈍ってきてしまいます。

では、サッカーに繋がって、畳一枚程のスペースで出来るトレーニングとは、どのようなものが考えられるでしょうか?

筋力的な要素にフォーカスすれば自体重を利用した体幹系の補強トレーニング。身体一体分。

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パワー系とコーディネーションを兼ねての縄跳びは畳半畳で実施可能。縄跳びは全身のコーディネーションを高めるだけでなく、技の種類も沢山あって、やってみると面白いし効果も期待できるトレーニングです。更に、マット運動系への取り組みもベース・アップには最適、これも畳一畳分。

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スピード系では、狭い所であえて進む距離を抑えて、動きのスピードにフォーカスしたオーバー・スピード・トレーニングとなる少ないマスでのラダー・トレーニング。そして、その動きの細部に取り組める時間的な余裕を有効活用。これも畳一畳。

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このような取り組みにより、グランドを使えない時間の有効活用が、常にグランドを使えている状況よりも、パフォーマンスの向上をもたらす可能性を高めることも出来ます。

大切なことは、それぞれのチーム、それぞれの選手に与えられた環境の中で、パフォーマンスを上げる為に何が出来るのかということ。その取り組み方によって、環境の違いによる個性が生まれてくると対戦するときの面白さも増してきますよ!

質問
練習前後、筋トレはどちらが効果的?
回答

<質問>練習前と練習後、どちらに筋トレをやるのが効果的ですか?

<回答>練習の前後に筋トレを入れることは、どちらも効果的ですが、大切なことは、筋トレの目的と内容、つまり種目と重量と回数が重要だということです。

練習前後での目的をわけて考えてみると、練習前はウォーミングアップを兼ねて、筋肉が効率よく働き、力を発揮しやすくするため、プレーをする準備として行います。練習後は弱い部位の補強や筋肉を太くするためなどの強化として行います。

練習前は、軽めからやや重めの負荷で、疲労させない範囲内で実施します。練習前に疲労させてしまうとプレーに影響を及ぼすだけでなく、怪我のリスクも高まりますから気をつけて行ってください。取り組む部位としては、怪我のリスクの高い膝周りや、大腿部の表裏をレッグエクステンションやレッグカールで刺激したり、股関節周囲から効率よく大きな力を発揮できるように、スクワットなどに取り組むと有効です。

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練習後は、中高生であれば、筋肉を太くするために、やや重めから重め(10~20RM)の負荷で10回~20回を実施します。部位としては全身が対象になりますが、特に身体の背面を強化できるとより効果的です。
※RMは最大挙上回数のこと。1RMは1回持ち上げられる重量、10RMは10回繰り返すことができる重量です。

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練習後の強化的な筋トレは、トレーニングと回復がセットで効果を得られるので、しっかりと回復させてから次の筋トレを行ってください。
目的と注意点に気をつけることによって、練習の前も後も筋トレは効果的に行えますよ!

質問
ヘディング強化への道筋
回答

<質問>
ヘディングが強くなりたいです。 ヘディングはタイミングというのはわかっているのですが、やはりジャンプ力が必要だと思います。 ジャンプ力をつけるためにはどんなトレーニングをすればいいですか?

<回答>
ヘディングが強くなるためには、幾つかの能力が必要になります。その一つがジャンプ力。ジャンプ力を上げるための考え方やトレーニング方法に関しては、過去に回答していますので(2013.11.20)、最後に記しておきます。

ジャンプ力以外でヘディングに強くなるための能力としては、ボールの落下地点を読む空間認知能力が挙げられます。落下地点に数歩の助走を入れてタイミング良く入れること。この能力を高めるためには、繰り返し継続的にトレーニングするしかありません。

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常日頃からこの感覚を研ぎ澄ませていないと感覚にズレが生じてしまい、ヘディングで競り負けたり、かぶってしまったりしてしまいます。それはプロになっても同じことで、センターバックやボランチなど、特にヘディングの能力が必要な選手達は、頻繁にロングボールを跳ね返すトレーニングをしています。

更に、より強く跳ね返す為に、ボールの勢いを吸収せず、押し返せるようにするために首回りの筋力強化にも取り組みます。

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これは徒手抵抗で負荷をかけられるのでパートナーがいればグランドレベルで実施出来ます。首を前、後ろ、左右に動かす動きに対して手で抵抗を加えます。

 

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このトレーニングはヘディングの強化のためだけでなく、ヘディングをした時に、視界を部分的に失ってしまったり、星がチラチラとしてしまったりする現象の予防にも繋がります。首の筋力がしっかりしてきて脳が振動しなくなり、過去に何人もの選手達がこれらの現象が出なくなりましたよ!ハーフナー・マイクもその一人です。

ヘディングの強化の一部分としてだけでなく、諸現象の予防のためにもお勧めのトレーニングです。空間認知のトレーニングと首回りの筋力強化でヘディングが武器の選手に成長してくださいね!

※過去の回答文

<質問>
ジャンプ力をあげるにはどこの部位を鍛えたらいいですか?

<回答>
ジャンプ力を上げたいと考えるなら、まずはジャンプは全身運動だということを理解して下さい。そして、部位で捉えず全身を使っていかに高く飛べるようになれるか、全身の筋肉をいかにスムースに連動させて飛ぶことが出来るか、という取り組みが必要です。その動きが体得出来れば、『どの部位を鍛えたらよいのか?』ということがおのずと分かってきます。

部位の強化を先行させるのではなく、まずはジャンプ時の全身の協調性を高めることが先決です。何故なら、この協調する感覚を抜きにして、特定の部位だけを鍛えてもジャンプ力の向上には繋がらないからです。実際、全身、特に上半身を上手く使えず、脚の力だけでジャンプしようとしている選手達を多く目にします。まずは単純にその場の両足ジャンプを脚だけで飛んでみる。次に両腕を上に振り上げて飛んでみる。そして脚の動きと腕の振りを合わせていく。

脚の動きから腕の振りをどのタイミングで連動させたら1番高く飛べるのか?そのタイミングがつかめたら助走をつけてジャンプしてみる。どんなリズムでジャンプに入る時が1番高く飛べるのか?飛んでいる時にどの様な姿勢の時に1番高く飛べるのか?その一連の動作でどこの筋肉を使っているのかを感じる。この流れで試行錯誤を繰り返しながら、自分が1番高く飛べるジャンプの感覚を探ってみて下さい。全身の協調性が悪くて高さが出せていないケースが非常に多いので、探っているうちに協調性が増してきて、ジャンプ力が上がってきていることを、きっと実感できますよ!

自分のジャンプが体得出来たら、スクワットや体幹部、肩回りのウエイトトレーニング、プライオメトリクス(※1)へと進んで行き、協調性をベースとした筋肉の発揮する力を大きくしていく流れでジャンプ力の向上を狙っていきます。協調性から部位別の強化という流れを大切にして自分の最大跳躍力を身につけていって下さい!

※1 ウエイトトレーニングやプライオメトリクスに関しては、専門知識が必要なので基本的なことを学んでから、正しいフォームで適切な負荷・回数・セット数で行うことが大切です。やり方を間違えるとパフォーマンスを落とすばかりでなく怪我に繋がることになってしまうので注意して取り組んで下さい。

質問
ハムストレングの強化
回答

<質問>もっと、ハムストリングスの筋肉をつけたいです。

<回答>なぜ、ハムストリングの筋肉をつけたいと思ったのか、というところが大事になりますが、その理由が書いていないので、疲労しやすいとか、走りのパワーを上げたい、といった現状を改善したいと考えてみます。

1番身近で導入しやすいトレーニング方法として、レジスティド・ランを提案したいと思います。走りの動作に抵抗を加えて、ハムストリングに負荷をかけるトレーニングです。これまた身近でリーズナブルな方法として、自転車のチューブを切り、切った両端を後ろの選手が握り、前を走る選手の骨盤の上部に引っ掛けて走るというやり方です。ブラジルでは、サッカー選手はチューブは枕元に置いて寝る、と言われるくらい普及しているトレーニングです。

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実際の走りの動作に直接効くので有効ですが、フォームには気をつけてください。引っ張ることだけを考えて、ついつい前傾し過ぎてしまうケースがあるので、実際の走りのフォームに対して負荷がかかるようにします。また、後ろの選手に対しては、大腿部の前面=大腿四頭筋に負荷がかかるので、2人1組で前後を交互に行うと、ハムストリングだけを鍛えて、バランスを崩すことを避けられます。非常に有効ですが、負荷も高いトレーニングなので、やり過ぎて怪我に繋がらないように気をつけなければいけません。

まずは5秒×4本位からスタートして、翌日や翌々日の筋肉痛の出方と照らし合わせてボリュームを調整していってください。良いタイミングとボリュームで実施していければ、大腿部の強化だけでなく、怪我の予防にも繋がる、非常に有効なトレーニングですよ!

質問
昼休みに出来る効果的なトレーニング
回答

<質問>
トップ下や、ボランチをやっている高校一年生です。最近、昼休みにサッカー部の仲間と集まり、体幹などのトレーニングをしています。しかし、効果があるのかイマイチよくわかりません。昼休みの短い時間(20~30分ぐらい)を利用して出来る、効果的なトレーニングはありますか?ちなみに、グラウンドを使うこともできます。回答、よろしくお願いします。

<回答>
昼休みを利用して、効果的なトレーニングをしたいという意欲が素晴らしいと思います。その意欲を成果に繋げていきたいですね!現在は体幹トレーニングに取り組んでいるとのこと。毎回体幹トレーニングだけではもったいないと思います。取り組む内容に変化をつけることによって、様々な効果が期待出来ます。体幹トレーニングは基礎的なトレーニングなので、週の始めに一回実施。他の日は、普段のサッカートレーニングの時間では実施出来ないようなことに取り組んでみてはいかがでしょうか?。具体的には、縄跳びや、マット運動、鉄棒、ラダートレーニングなどで、これらには色々な技があり(それぞれの技はネットですぐ検索出来ますよ)、技が出来るようになっていく過程が面白かったり、その技を競い合ったりすると楽しく時間が過ごせます。楽しいだけではなく、それぞれの技をこなすことに「自分の身体を思うがままにコントロールする」という非常に重要なフィジカル的な要素を含んでいます。重要な要素を含んでいてもなかなか普段の練習時間には取り組み辛い内容のもの。それを昼休みという時間を有効に使って実施してみる。非常に効果的な時間の使い方だと思います。
また、バスケットボールやバレーボール、バトミントンなど他競技に取り組んでみるのもフィジカル的な幅が広がって良いですよ!というか、違う種目の特性に触れたり、うまく出来ないことをうまくやれるように感覚を探る過程が純粋に面白いんです!
まずは色々試してやってみてください。やってみると私の提案の意味がよくわかると思いますよ!

質問
効果的なラダートレーニング
回答

<質問>
僕は今怪我をして別メニューでラダートレーニングをしています。ボランチの動きに役立つラダートレーニングを教えてください。

<回答>
復帰に向けてのトレーニングで、私もラダーは良く使います。ラダートレーニングのメリットは、実際のプレースピードを上げるために効果的な動きをドリル化して繰り返すことにより、素早い脚の運びを身に付けていくことができるようになります。また、重心の移動を少なくすることにより、実際のプレー時の動きよりも速く動かすことができるので、速い動きに身体を適応させていくことができるようになります。

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そういった効果を持つラダートレーニングに、ボランチに必要な動きを落とし込んでいけばよいですよね。どのポジションの選手にも当てはまることですが、特にボランチの選手に求められる動きというのは、インターセプトやプレッシャーをかけに行く時の素早い動き出し、1対1の対応の時やプレスバックで挟み込みに行く時の素早いターンではないでしょうか?
1対1の対応で構えていたり、良いポジションを取るためにポジショニングを変えている状態から、行きたい方向へ素早く1歩目の足を運ぶ時はどのような動きが求められますか?またそれを360度どの方向へも行けるようにするためには、どのように足を運ぶと効果的でしょうか?その部分を明確にしてラダートレーニングに取り組まないと、実際のプレーのスピードアップにはつながりません。

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ただ、どのステップがどのプレーのスピードアップにつながるのか?スピードを上げたい動きに対して、どのステップに取り組めば良いのか?ということを解説したメソッドが普及していない現状があります。

そんな現状に対して、アジリティを紐解いて、ステップと実際のプレーのスピードアップを結びつけたものが「タニラダー・メソッド」です。このメソッドにより、スピードを上げたい局面や動きを抜き出して、ドリル化して取り組むことにより、実際のプレーのスピードアップが可能になります。

そのメソッドを限られたこのスペースで全て解説することはできませんが、ラダートレーニングの考え方は理解してもらえたと思います。まずは、どのようにしたら一歩目の足をより速く運べるようになるのか、という観点で自分の動きを見直してみてください。行き詰まったら『タニラダー』で検索してみてくださいね!

質問
オスグットへのフィジカル的対策
回答

<質問>
中学でクラブチームに入ってから、小学校の時から引きずってたオスグッドでヒザが尋常じゃない痛さに本当に困ってます。この痛みさえなければ思いっきり蹴れるボールが蹴れず、本当に悔しいです。誰か本気で助けて欲しいです。

<回答>
オスグッドの痛みがあると思うようにプレーできず辛い時を過ごしていることと思います。この痛みに対しては医学的な対処法とフィジカル的な対処法がありますので、私からはフィジカル的なアドバイスをしたいと思います。オスグッドの痛みは大腿部の筋肉が強い力で収縮した時に痛みが出ます。ボールのない局面では止まる時や構えている時、ボールがある局面では強いインステップキックの時に痛みが出るかと思います。

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まずは、ボールがない局面で、走っている状態から止まろうとする時に、つま先の向きがまっすぐのまま止まろうとすると、大腿部の筋肉が強く引っ張られてオスグッドの所に痛みが出ます。止まる時につま先を少し内側に向けて、膝が深く曲がらないように接地の瞬間に膝関節を固めるような感じで地面を押すようにして止まってみてください。
そうすることにより大腿部の筋肉のストレスは弱くなり、患部への負担もかなり少なくなり痛みも和らぎます、もしくは痛みを感じないかもしれません。

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また、1対1の対応の時などに、重心を低くし過ぎて、膝がつま先より前に出てしまうような姿勢で構えてしまうと、大腿部の筋肉が強く収縮してしまい痛みが出てしまいます。その姿勢よりも重心を高くして、1番次の動作に動きやすい構えに修正すると肩と膝と拇指球が同じ縦のラインに並ぶ姿勢になり、大腿部の筋肉の収縮はゆるんで、患部への負担は少なくなって痛みが出にくくなります。

実際にオスグッドで悩んでいる選手に対して、この2つのポイントを改善したら動きで痛みを感じなくなり、本人も親もビックリしていましたよ!

もう1つはインステップキックの時。強いボールを蹴ろうとして無理に力を入れてしまうと痛みが出てしまいます。効率の良いキックというのは力みを排除してムチのように身体を使って蹴るので、大腿部の筋肉に大きな負荷はかかりません。

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また、違う観点からすると、インサイドキックやインフロントキックを多く使ってインステップキックの回数を減らすことによって患部への負担を減らしていきます。痛みが出る時は、痛みが出ない技術を選択するというのも大切なスキルの1つです。これはオスグッドに限ったことではなく様々な怪我に対しても同じことが言えます。

「痛みを出さない動きの習得」と「痛みの出ない技術を選択するスキル」を身につけることにより今の状況はかなり改善されると思います。

ただし、医学的な対処も重要ですので、そちらも並行して行ってください。まずは、無理なストレッチはせず、お風呂で筋肉を温めて、大腿部の筋肉をもみほぐしてあげることから始めると良いかもしれません。大腿部の筋肉の硬さもオスグッドには大敵ですから。
いずれにしても整形外科のドクターの診察は必ず受けてくださいね!

質問
腕を骨折してしまった時の下半身のトレーニング
回答

<質問>
腕の骨を折ってしまいました。そのため今は下半身強化のトレーニングをしているのですが、どのようなトレーニングがオススメですか?またその他にどんなトレーニングをしたらいいですか?

<回答>
サッカーが出来ない時には、サッカーに必要な筋肉や心肺機能をできるだけ落とさないようにすることがスムースな復帰のためには重要です。

腕の骨を折ってしまった後の経過時間にもよりますが、やれる範囲の運動をやれる範囲で実施して、能力の低下を最小限に抑える。例えば、下半身の筋力にフォーカスした場合、三角巾で腕を吊るした状態であっても、動きを少なくすればトレーニングは可能です。自体重でのスクワットや脚を前後に開脚したランジの態勢で少しだけ重心を上下動させて膝の角度を変えて動かしてみてください。それを30秒~60秒実施してみる。
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股関節の内外転に関わる筋肉も落としたくないので、チューブで抵抗を加えて動かしたり、壁を足の外側で押したり、ボールを膝で挟んだりして、アイソメトリック(関節を動かさずに筋力的な負荷をかけるトレーニング)の刺激を入れる。効果は脚がすぐに感じてくれると思います。

また、状態が良くなってきたら、水中でのエクササイズも効果的です。前向き、横向き、後ろ向きに歩く、股関節の内外転等々、色々な動きを水の抵抗を利用して実施すると良い筋トレになります。動きのスピードを抑えて長く運動すれば持久的なトレーニングになり、動きのスピードを上げて、休息と交互に繰り返せばインターバルトレーニングにもなります。リハビリ段階でのプールでのエクササイズは筋力的にも心肺機能的にも非常に効果的です。
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このような取り組みは一例ですが、大切なことは、実施可能な運動レベルに関してドクター(整形外科医)の指示を仰ぎ、それに見合った運動をやれる範囲で実施していくということです。そして、サッカーが出来るようになったら、少しずつ強度を上げて身体を慣らしながらコンディションを戻していって下さい。プレーしたい気持ちはわかりますが、急に強度を上げてしまうと怪我のリスクが高まります。再びリハビリに戻らないように気をつけて下さいね!

質問
左右の身体のバランスを良くするためには
回答

<質問>
僕は右利きで軸足の左足で片足立ちはできるけど、逆に右足の片足立ちがうまくできません。どうやったら左右のバランスは良くなりますか?

<回答>
右利き、左利きとあるように、誰しも左右の感覚は違うことが多いです。また、その違いを自分の感覚だけで確認するのは難しいかもしれません。

ただ、左足で片足立ちの時はバランスが取れているとのこと。右足で片足立ちをしている時と、左足で片足立ちをしている時の違いを、誰かにスマホとかで撮影してもらって、動きの違いを確認してみてください。片足立ちの姿勢、顔の位置や向き、重心の高さ、膝の角度、膝の向き等々。違いを映像で確認しながら動きを修正していけば、右足の片足立ちのバランスも良くなりますよ!

左右で感覚が違っても両足ともバランス良く立てれば良いですから、その違いがあるとは認識しておいてくださいね!

質問
突破後、プレーの精度を保つコツ
回答

<質問>
4-4-2のフォーメーションでサイドハーフをやっています。サイドの突破が得意なのですが、サイドでスピードに乗ったプレーをした後、息が上がってしまって直後のプレーに影響してしまいます。これを防ぐにはどのような練習をすればいいですか。

<回答>
サイドでスピードに乗って突破をした後は誰でも心拍数は上がります。そこは割り切って下さい。ただ、直後のプレーへの影響は改善することが出来ます。まずは、突破をはかる時に力んでいないかどうか。速く動こうとして全力でプレーしてしまうと、無駄な力を使ってしまうばかりでなく、スピードや精度が落ちてしまいます。70%~80%の感覚でプレーすることによって、素早く動き心拍数の上がりも抑えることが出来ます。また、突破の後のプレーこそ力みを排除することが精度を保つためには必要です。例えば、サイドの裏のスペースへ走り込んでクロスを上げる場合、蹴る直前はフーっと息を吐いて力みを排除して蹴ります。そうすることによって一気に精度は上がりますよ!教科書には載っていない現場的なアドバイスです。
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次に、自分の持久力の現状がどの位なのか?1試合で何回位突破することが出来るのか?それを知り、行くべき時と行かない時を使い分けます。そうすることにより行った時の精度を保ちます。持久力を上げたければ、きつくなってから更に突破する回数を少しずつ増やしていき、その強度に身体を適応させていきます。これが試合での持久力を上げていく近道です。そのためには、自分を知り、試合の状況を判断する能力が必要になります。この感覚を大切にして日頃の試合に臨んでみて下さい。きっと色々な変化が起きてきますよ!

質問
高校サッカーへの準備
回答

<質問>
来年から高校でサッカーをやりたいと思っているのですが、体力が足りないと思うので、そこをどうにかしたいです。

<回答>
来年から高校でサッカーをやりたいけど、体力に不安がある、ということですね。以前も中学一年生の選手が二年生との差を感じるという質問がありましたが、高校一年生と二、三年生も体力的な差を大きく感じる時期です。
特に体格の違いからくる力強さやスピードの差が現れやすい時です。
この部分は成長期にはつきものなので、受け入れながら徐々に成長を待つしかありません。(体格的な差に対する考え方は、2015年5月8日の回答文を読んでみてください)

ただ、文面からすると、すぐ息が上がってしまうとか、後半足が止まってしまう、けいれんしてしまうといったような持久力的な部分に課題を抱えているように思います。中学生年代は持久的な能力が伸びやすい時期ですから、持久的なトレーニングをすることによって能力を上げていくことができます。

だからといって、単純に持久走をするのではなく、サッカー的な動きの中で持久的なトレーニングに取り組むことが望まれます。
具体的には、様々なステップワークとジョギングを繰り返す、合間にドリブルのエクササイズを入れ込むなど、多少のスピードの変化もつけながら、息がはずむ程度の強度で20分~30分程度を継続して行っていけると成果が期待できます。

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成長期はそれぞれの時期で今出来ることに取り組んで、最終的に自分の到達できるパフォーマンスを上げていく、という考え方が大切になります。今抱えている不安は当然のことですし、高校生になってからも学年が上の選手達との違いを感じることでしょう。でも、自分が二年生、三年生となってくると状況は変わってきます。それが成長期だからです。そのことを受け入れ、向かい合って取り組んでいくことにより、変に自信を失うこともなくなりますし、自分が到達できるパフォーマンスを高くしていくことができますよ!

質問
身体能力は努力すれば上がるものですか?
回答

<質問>
身体能力は努力すれば上がるものなのでしょうか?アフリカ系の人たちみたいに生まれもったものなのでしょうか。

<回答>
我々日本人がウサイン・ボルトのように速く走ることができるかというと、それは難しいかもしれません。

しかし、彼は生まれ持った身体能力だけで世界のトップランナーになったわけではありません。小さいころから陸上クラブでトレーニングを重ね、脊柱湾曲性(せきついそくわんしょう)という身体のハンディキャップと向き合い、それに伴うハムストリングの度重なる肉離れを克服して、世界のトップに立っています。

人それぞれ持っている身体能力の違いはありますが、大切なことは、その能力を最大限に引き出して、自らのなせる最高のパフォーマンスを目指すことではないでしょうか。

走ること、蹴ること、止めること、ドリブルすること、戦術的な理解を深め、判断力を磨くこと、などなど、きっとまだまだパフォーマンスを上げる余地はたくさん残っていると思います。

うまくいかない時に、身体能力について考えるのではなく、うまくいかないのは何故か?という観点で考えてみてください。
そして、それを改善するためのトレーニングをする。ただただがむしゃらに頑張るだけでは、能力は引き出せません。

それどころか、トレーニング方法が間違っていると、どんどんパフォーマンスは落ちていってしまいます。目指すパフォーマンスからの逆算で、目的意識を持って取り組んでいってください。ウサイン・ボルトと同じ速さで走れなくても、彼に数センチでも近づくことはできるはずです!

質問
ゲームを走りきるメンタリティとトレーニング
回答

<質問>
私のポジションは左サイドハーフです。全国大会に出場することになったのですが、40分ハーフの試合が初めてでしっかり走れるか不安です。しんどかったら走るのをやめたりする勝手な選手です。わかっていても甘えが出てチームに迷惑をかけてしまいます。だけど全国の試合は交代なしで出たいし点も決めたいです。攻撃も守備もしっかりするにはどうしたらいいですか?アドバイスお願いします。

<回答>
目的がはっきりしなかったり、意欲が薄かったりすると、しんどい時に頑張れないですよね!でも今は、走りきる為に十分なモチベーションがあるから大丈夫!この気持ちを持って、しんどい時にひと頑張りしてみてください。そしてそれを積み上げていってください。

身体には、与えられた刺激に対応していく、という機能が備わっています。しんどい時の一本の走りが、次には二本走れるようになっていきます。

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ゲームでのコンディションを上げていく為には、ゲームで頑張ることが最も近道なのです。コンディションを作り上げていく段階では、ゲームのパフォーマンスから逆算して、必要な要素を出来るだけリアリティを持ちながら、段階を経てトレーニングしていきます。そして、ゲームが出来る準備が出来たら、ゲームをすることによってコンディションを上げていきます。何故なら、ゲームで求められる判断や不規則な運動強度の連続は、素走りや切り取ったトレーニングでは実施することが難しいからです。

ただし、このトレーニング効果を最大限に発揮するために気を付けなければならない事を2つ挙げておきます。
1つ目は、試合に疲労を持ち越さないように、試合前日、前々日のトレーニングのボリュームをしっかりとコントロール出来るかどうか。試合当日には、動きたくて身体がムズムズするような状態に持っていけるような超回復(トレーニングの効果を活かす疲労回復の時間)の時間が必要不可欠です。トレーニングしたい、トレーニングしておかないと不安、といった気持ちと、想定される試合当日のコンディションと向き合えるかどうかが、試合のパフォーマンスを大きく左右します。

もう1つは、気持ちが入りすぎて、プレーに力みが生じないことです。力みは余計な力を使い、視野を狭くし、判断も鈍らせるなど、多くのデメリットを生み出してしまいます。良いリラックス状態でプレーする感覚を探って、プレーすることに没頭してみてください。今の気持ちを大切にして、しんどい時にひと頑張り!トレーニングの効果を最大限に発揮するために試合前日、前々日の練習量に気を付ける!これらを実践することにより、最後までピッチに立ち、攻守においてチームに貢献できる選手になっていけますよ!

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質問
『フィジカル』で負ける、勝つ、とは
回答

<質問>相手にフィジカルで勝てません。どうやったら勝てるか教えてください。

<回答>いつの頃からか日本でよく目や耳にするようになってしまった『フィジカルで負けた』『フィジカルが弱い』『フィジカルで勝てない』という言葉。しかし、フィジカルという言葉は幾つかの要素を含んでいます。

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具体的には、身長や体格、筋力、スピード、持久力、身体の使い方、ステップワーク、バランス等々。フィジカルという言葉を使った時に、そのうちのどの要素を指しているのか、それは解決できる要素なのか、解決できる場合、どのような方法で行うのか、といった考え方をしていかないと課題は克服できません。

例えば、身長や体格の違いは解決できない要素であり、この要素で勝てない、負けている、と考えていても、答えは見つからないままです。しかし、身長や体格に勝る相手を抜く、相手に抜かれないようにする、コンタクトで負けないようにする、競り負けないようにするには、どうしたら良いか、と考えると改善に向けて取り組んでいくことができます。

その際に、『なぜうまくいかないのか』ということをしっかりと紐解かずに、「負けた」「勝てない」で終わってしまっては、その課題を克服していくことはできません。

例えば、速い相手に抜かれないようにするためには、素早いターンの技術を身につけ、ボールと相手の間のスペースを奪いにいけるようにトレーニングする。そうすることによって相手のスピードを抑えることができます。

大きな相手にあたり負けしてしまっている場合、コンタクトする時の姿勢はどうか、どこでコンタクトしようとしているのか。背中が丸まった状態、つまり肩甲骨が開いて骨盤が後傾してしまっている状態ではわずかな力でバランスを崩してしまいます。また、上半身からあたりに行こうとすると、その時点で自らのバランスを崩してしまいます。重心を平行移動させるようにお尻からコンタクトできれば、大きな相手に下から突き上げるように当たりにいくことができるようになります。

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運動量で走り負けをしてしまったと評価した場合、試合に向けて疲労は残っていなかったのか。いつ、どこに、どのくらいのスピードで走るという判断はできていたのかどうか。そして、その運動量は自分たちのチームの戦い方として狙いとしたものだったのか。なぜなら運動量と勝敗の関係性は低く、相手チームより多く走れば勝てるわけではないからです。その分析をしないで、ただ走行距離で相手に走り負けたからといって、素走りのトレーニングをしてもなんの解決にも繋がりません。

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といったように、フィジカルで勝てない、負けたと感じた状況があったとしたら、『どの要素で、なぜ勝てなかったのか、負けたのか。その課題はどのように解決していけばよいのか』ということを、しっかりと分析してください。その取り組みをしないと、いつまでも同じことが続いてしまいます。つまり、勝てないし、負け続けてしまうわけです。

そうならないように、こういった考え方で『フィジカル』と向き合っていってください。また、フィジカル的に全てを兼ね備えている選手はいません。みんな良いところと悪いところがあります。自分の良いところを最大限に伸ばして、強みのある個性的な選手になっていってください。そして、味方同士、足らない部分を補いあってください。それがチーム・スポーツの魅力の1つだと思っています!